島
とても痛々しい人を見てしまった………。
とりあえず見無かったことにしよう
「それにしても、綺麗な場所ね。」
「ありがとうございます。私が育てた花達です。」
「へぇ?貴方が………。」
造花には見えなかったし、やはりこの花はちゃんと生きているのだろう
この、雲より高いこの場所で
つまり、雨が決して降らないこの場所に
花を咲かせたと言うわけだ
「魔王様がお待ちです。こちらへ。」
「別に歓迎させるつもりは無いんだけどな………。」
「歓迎はしませんよ。」
どっちやねん
スタスタと歩いてしまう女性を追うことにする
「行こ?」
「……………うん。」
彼女の手を引いて私たちも続く
私達が降り立ったのは外壁部分
そこから花壇や芝生の庭が広がり、住居の様なものは一歳見当たらない
やはり、あの建物が魔王の城なのだろう
なんか、ショッパイ
まぁ、空の上に浮かぶ島………ってだけでお腹一杯何だけどさ………
この浮かぶ島は、本当に大きさ的には小さい物だが、これを浮かせるとしたらかなりの魔力やらなんやらを使うだろう
その動力も魔王の城の中
やっぱり、少し見てみたいかな
場合によってはこの場所を私たちの愛の巣へと変貌させるのも悪くは無い
いや、寧ろそれ良くね?
そら飛ぶお城で雲海を眺めながら星を見つつ夜の戦い
アリだな…………。
まぁ、場合によっては………だけどね。
私も鬼じゃ無いんだから




