エリス
うぬぬぬぬぬ………。
道に迷った
「んんんーーーーー、迷った。」
「迷った?」
「うん。迷った。」
変だなぁ………。かれこれ1週間。道に迷っているのか知らないが、延々と迷い続けている
まぁ、目的地すら無いのだから元から迷ってるとも言えるけど。
「ね~ね~。ど~する?」
「どうするんですか?」
「どうする?」
全くもってどうしよう。
ご飯は有り余ってるけど、いつ無くなるかはわからない
この娘の分さえ有れば幾らでも私は食ってけるとしても、町には行きたいし………。
んん………。どうしよう
「最終手段の空を飛ぶ?」
「飛べるんですか?」
「飛べるよ~。」
目立つのも嫌だけど。
すると彼女はかなり疑わしそうな目でこちらを見つめ、
「嘘はいっちゃダメ。」
っと言った。
はい。こうなればもう飛ぶしかない
みせちゃるよ!!私の本気!
「ちょっと離れてね~。そい!」
私の本来の?姿である黒々しいドラゴンの姿へ変身!
驚いたか!!
「すご~い。」
『あれ?それあんまり凄いって思ってない?』
「もう、何があってもエリスはエリスだから………。」
『なんじゃそれ?』
妙なところで達観してる……?
本気だしたのに……驚いても貰えないとか……悲し………。
『まぁ、良いや!乗って!!』
「わかった。」
背中に彼女を乗せ、私は舞い上がる




