オークション
私の前の人がステージへ立ち、少しすると、男の人と女の人が落札を宣言した
「金貨370枚!!落札!!」
「ありがとうございました!!」
拍手が聞こえ、壇上から前の人が舞台袖に戻った
「次はお前だな。行け。」
私を連れてきた人に言われ、オークションの舞台へ上がる
広い会場
広い会場の中の目線が自分に集まる
「続きまして、22番のオークションを開始いたしま す!!」
「この少女は人狼で、魔法の実験や、旅の護衛とし ていかがでしょうか。最初は金貨20枚からです!!」
実験………。
そう言われて初めて自分が今、人生の瀬戸際に立たされているのを認識した
今までは、売られるだけ…と思っていたら、実験だそうだ……。
私はどこまで落ちるのだろう
逃げたしたい気持ちをどうにか押さえ、オークションは始まった
沈む気持ちと反対に、パラパラと値段を吊り上げる人達……。
あっという間に金貨100枚を越えた
『150枚だ。』
耳覚えのある声が聞こえた
あの人か……。あの人に買われたら、まだマシなのかな…?
『180だ!!』
『200!!』
『210だ!!』
それでも、ドンドン値段が上がっていく
『300枚だ』
またあの人
『320枚です。』
『350枚だ!!』
『400枚』
『500です。』
私の前の人よりも高くなった
恐い…。私がこんな高い値段で…何をすれば良いの?
『700枚だ』
会場が、静まり帰った
金貨、700枚
平民が一生をかけて貯めた貯金並みの金額
『…………720枚。』
『750枚だ。』
「750!!750でよろしいですか………?では、落札!!」
私は、750枚であの人に落札された




