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勇者が女だと駄目ですか?  作者: 黒犬神
ドランとアリス
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よろしく

「こ、この度はお買上いただきまことにありがとう、ございます。」


「あぁ、良いから良いから。そこに座れ。」


初っぱなから飛ばしてきたシンをイスに無理矢理座らせ、これからの事を話す


「先に聞いておく。奴隷になるのが嫌だろ?」


「………………はい。」


素直でよろしい。


「俺はお前を奴隷にしない。約束しよう。」


「えっ……?」


「名義上も何も縛らない。嫌になれば逃げ出しても構わない。俺はお前を縛らない。」


話すのが面倒なので紙に書き出す




ドランとその仲間の護衛として雇う


毎月金貨15枚を給料とする


何かあればボーナス等もつける


衣食住はこちらがすべて用意する


満期になれば金貨500枚を支払う


「………………だ。これで良いならよろしく。嫌ならここでさよならだ。」


「こ、こんなに沢山…?」


「嘘はない。止めたければ止めたいときに言うか黙って消えてもよいぞ?」


「……………………やります。お願いします。」


「んじゃ、よろしく。」


契約成立…っと。


「……これは?」


「金貨が250枚入ってる。前金だ。これだけ有れば止めたくなったときにすぐに止められるだろ?」


余った金貨を全部シンに渡す


「ちなみに満期だが、とりあえず今は不明だ。明日かも知れないし、10年後かも知れない。」


「わかりました。」


満期は、とりあえずアイツが元に戻るまで…のつもりだ


アリスが一人でフラフラしない重りとして、そしてある程度の護衛として今回買うことにしたのだから


「まずは飯にしよう。」


「…………はい。」


とりあえず飯だ。聞きたいことも有るし


部屋を出て、とっととオークション会場から立ち去る




「あの、ドラン様は何者なんですか?」


「様はいらん。ドランで良い。…………っとだな…。」


何者か…。これだけの金額を払えばそうもなるか


「トレジャーハンターだ。探検家。」


「そ、そうなんですか……。」


「たまに居なくなるが、そのときはもう一人のアリスの側に居てくれ。」


てくてくと歩くうちに、料亭にやって来た


「ここで良いか。」


「………………凄い……。」


見た感じ、凄い高そうだ


まぁ、最初に金持ちの印象を付けとけば暫くは逃げないだろうし、ちょうど良いか


「入るぞ。腹へった。」


「は、はい…………。」


とっとと料亭に入るのだった

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