《エリス》水遊び
「ほぉ……。普通だよ~。一緒においで~!」
私は川に片足を突っ込んで、隣に居る少女に話しかける
「………………。行く…。」
少女も川に足を入れて、弱冠震えている
冷たいのかな?っと思ったので少し魔法を使って水を暖める
湯になる
「ふぁ!?……………。エリス…?」
「うん。これで冷たく………。にゃろう……。」
川なのですぐに暖かい水は流れてしまい、また少し冷たく…
「なら、ずーーっと暖めれば良いじゃない!!そいや!!せいや!!うりゃぁぁ!!」
バンバカ上流に向けて魔法を放ち、水は暫く温水のまま
環境破壊なんて、贅沢のまえには無縁です
なにげに久しぶりにお風呂?に入っているため、髪とか体とかを洗う
「洗い愛しよう?」
「洗いあい?」
「一緒に体を洗うこと。とても楽しいし、体も綺麗になるよ♪」
石鹸なども無いので、ただのお湯を体にかけて、川の流れを使って汚れを流す
その間も少女は包丁を握りしめたままだ
「ねぇそんなものポイしちゃおうよ?女の子にはそんなものよりもっと持たないといけないものが有るでしょ?」
「今は……。良い。」
「そう?いつかはポイしようね?」
少女は包丁を寝るときも持っていて、奪っもとい没収も出来ない
仕方無しに渡しているが、何度も刺されると変な趣味に目覚めそうで怖い。でも、でも!!
「エリス……。怖い………。」
「はぁはぁ、ちょっと世界の情勢について考えていたの。もう大丈夫。」
心配してくれた彼女の肩を優しく揉んであげる
「むっ……。ふぁ……。エリス……?」
「気持ち良い?」
「なんか、くすぐったい…。でも、気持ち良い…。ありがとう、」
目を閉じてぼーっとする彼女の肩を片手で揉みながら、腰まである雪より白い髪を指で撫でる
髪に血がこびりついて居たようで、少し黒く固まっている部分があった
優しく川に押し倒して、膝の上に彼女を乗せて、膝枕の体型に
髪が水に漬かって、下流に向かって引っ張られるように流れ、汚れを流す
「ヘレナ。………。ヘレナ?」
「どうしたの?」
「ううん………。ごめんなさい………。」
布を人欠片も纏っていない、生まれたままの姿で、二人は見つめ会う
「明日には町に付けると良いわね。そしたらゆっくりお茶でもしましょうね♪」
「お、お茶?………飲む。」
「でも、今はゆっくりしましょうね。」
私も川底に寝転び、顔だけ出して温水に浸かる
空はとても青く澄み渡り、風が心地よい
今日も世界は平和である




