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にゃん娘と作る文明開化  作者: かわち乃梵天丸
第二章 火打石入手への旅路
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火打石への旅路9 タイムリミット

 遅れが命にかかわる?

 月夜はいきなり何を言い出してるんだ?

 火が無ければ冬を越すのが困難になるのは解るけど、冬まではまだまだ時間がある。

 再度、火打石を取りに行く時間は十分じゅうぶんにある。

 でも月夜は遅れると命にかかわると言った。

 悪い冗談だろ。

 でも月夜の表情は真剣でとても嘘を言っている様には見えなかった。

 僕は月夜の目を見てその言葉が真実だと確信した。


「遅れると命に係わるって言うのは本当なのか?」

「はい」

「それはいったいどういう事なんだ?」

「私の口からは言えませんが、いずれ時間が有限と言う事は解ります」


 いつも通りの月夜の口からは言えないという事だった。

 いつもの突き放すような月夜である。

 でも今日の話で分かった事がある。

 月夜は突き放したくて突き放してるんじゃないという事。

 きっとなにか理由があってしているんだろう。

 僕はそのことを確信した。


「一つだけ教えてくれ。僕達の時間は無限でないのか? もちろん寿命とかそう言うのは抜きで」

「有限ですね」

「有限とはどういう事なんだ?」

「いずれタイムリミットが来るという事です」

「タイムリミット!? それはどういう意味なんだ?」

「それも言えません」

「じゃあ、そのタイムリミットっていうのはいつなんだ?」

「それも言えません」


 月夜の言ってる事の意味が解らなかった。

 時間が有限てどういう事なんだ?

 もしかして、時間が経ったら元の世界に戻してもらえるのか?

 でも、命がどうのこうの言ってたしな……。

 月夜の言っている意味がさっぱり解らない。

 でも、聞いても月夜は答えてくれないだろう。

 僕はそのことについて心の片隅に置いておくだけで、考えるのはやめておいた。

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