ミッションこんぷりーと!
きゅ~ぐるぐるぐる~
不意にお腹の音が響いた。
アイリとメリッサは真っ赤になってお腹を押さえる。
「すまんな、二人とも。待たせてしまって。いただこう。」
レンドリックが頬笑む。それすらもめっちゃ怖い顔だ。
だがアイリも大分慣れてきたので、ビクッとならずにすんだ。
皆で祈りを捧げてからサンドイッチを食べる。
パンも美味しいがシャキシャキの野菜とハーブかきいたチキンが絶妙だ。
「美味しい!」
「うまいなぁ」
「あ、これはエルサさんが作ったって言ってましたよ。」
「エルサちゃんは料理上手ですね~」
美味しいサンドイッチをのみこんで、アイリは言った。
ミッションを思い出したのだ。
幸せそうにサンドイッチを頬張っていたメリッサもハッとしたような顔になる。
同じくミッションを忘れかけていたようだ。
「そういえばお父さん、お姉ちゃん今日はお店を閉めるまでいるから遅くなるけど心配しないでって言ってたよ。」
「あ、クッキーも手作りだからここに居るみんなで食べてねとも言ってましたよ。」
メリッサとアイリはエルサのミッションを思い出して告げる。
よし!ミッションコンプリート!と内心ガッツポーズをとる二人だった。
使命を果たしたので二人は食事に集中する。
「なに?遅くなるのか?
迎えに…いや、夜番だったな…」
レンドリックが難しい顔で食事の手を止めると、ルノーが言った。
「レンドリック隊長、俺でよければ今日は夕方で終わりなんで迎えに行って送りますか?
日が延びたとはいえ酒場もあいてる時間ですし。」
「おお、ルノーすまんな。頼んでいいか?
今夜は夜警というよりはユナカイト様が逃げ出さないように見張る方が重要でな。
ついでに家で飯を食ってけ。お前慰労会前と昨日、仮眠室に泊まりこんで書類整理していたろう。」
「ははは、昼は食堂で食べてますよ?」
「泊まりこんでた時、朝食と夕食はどうしてた?
慰労会で久々まともな食事したって聞いたとエルサから聞いてるぞ。」
「同僚や後輩が差し入れてくれたりしましたよ。」
「じゃあ聞くがな、慰労会前日の夕食と今日の朝食は何を食べた…?」
「えー…と、うーん…」
エルサの目論み通りルノーが迎えに行くことになったが、新たなる問題が浮上してるようだ。
「あ!あれです!携帯食と林檎を食べました。」
「…メリッサ、ヘレンにルノーの分…と、アイリちゃんの分も夕食追加してくれと伝えてくれ。
アイリちゃんもルノーも家で夕飯食べていきなさい。」
「隊長、ご迷惑かけるわけには…」
「エルサの送迎とアイリちゃんの送迎ついでだ。いいな。」
「あ、あの…ありがとうございます!」
遠慮するルノーを見て、アイリは思いきって礼を言った。
少しは甘えることも大事だと言われたばかりなので、実行してみたのだ。
甘えることも大事だと言ったルノーもちゃんと甘えられるように。
「ルノーさん、すいませんが夕食の帰り送ってくれますか?」
だめ押しでルノーに尋ねる。
「…そんなの当たり前だよ。
レンドリック隊長、お言葉に甘えてごちそうになりますね。
ありがとうございます。」
「いつでも来ればいいんだぞ。お前が寄ってくれれば安心だ。」
「アイリちゃんとルノーお兄ちゃんと一緒に夕食嬉しいな!
今日は無理だけど、お父さんが居るときもまた一緒に食べようね!」
和やかにみんなで笑い合う。
昼ご飯を食べながら、もう夕食が楽しみでならないアイリだった。




