はじめまして、お友だち。
読んでくださる方に感謝を。
「お楽しみのところ失礼します。
店につきましたので、どうぞお降りくださいませ。」
馬車が止まると、愛想のいい御者がドアを開けて声をかけた。
再三ノックをしても応じなかったからだ。
さっきまでの騒ぎが嘘のように大人三人は静々と馬車を降りていく。
アイリは一人顔をこわばらせてガチガチだ。
「調子でも悪いのかい?」
御者が心配そうにアイリを覗きこむ。
ユナカイトが笑って答えた。
「はじめて会う同級生に緊張してるだけだよ。
そんなに身構える事ないのにね~」
「うふふふふっ、デリカシー無い顔面詐欺は黙ってくださらない?
女の子は繊細ですのよ。」
すかさず エリザベールがヒールでグリグリとユナカイトの足を踏みつけながら言う。
ユナカイトが呻くが誰も心配はしない。いつもの事のようだ。
御者はなるほどと頷き、アドバイスをくれた。
「お嬢ちゃんが緊張したり不安がっているように、むこうだって同じような気持ちかもしれないよ。
ユナカイト様のように物怖じせず誰とでも打ち解ける人はそんなにはいない。
誰だってはじめて会う人間には緊張するものさ。
お互い様だと思って向き合うといいよ。」
「そうか…そうですよね。
はい、ありがとうございます。」
なんとか笑ってアイリは店を見上げた。
最悪の状態を想像するのはやめにして、心を落ち着かせる。
「さぁ、入ろうか。」
エリザベールのヒールから逃れたユナカイトはそそくさと店の扉に手をかける。
アルベイルはエリザベールと腕を組みその後に続く。
「楽しんでおいで。」
笑顔の御者に見送られ、アイリも一歩踏み出していった。
短いですが上げます。
次話は更新予約したので明日また上がります。




