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 結局集まってしまったので、今日も必然的にみんなでご飯を食べることになった。

 でも今日は注文しよう。もう指を動かす以外したくない。


「疲れてるのにごめんなさいね~、今日は別々に食事にしましょうか?」


「いえ、これだと作らなくていいし、洗い物もしなくていいんで問題無いです。

 招待状の事とか映画の事とか相談したかったのでちょうどよかったです」


 サマンサさんが気を使ってくれたが、今言ったことに嘘はなかった。本当、このユニークスキル最高すぎ!

 作らなくていいのはもちろんだけど、食べたら勝手に食器が消えてくれるので、洗い物も片付けもなにもしなくていいのだ。神様ありがとう!


「その映画って何なのかしら~?」


「えっとですね、私の世界で流行ってるものなんですけど、舞台みたいなものです。

 普通はどこか専用の場所に観に行って、役者さん達が演技をするでしょう?それを、この機械で見れるんです。

 しかも、この銀色の円盤の中に映像が入っているので、何回でも同じものが見れるんですよ。

 とりあえず実際に見た方が早いですよね。えっと、食べながら見れるように、シアタールームに色々場所を移動しましょうか」


 元々あったローテーブルと和室のテーブルを持ってきて、男性陣は床に座布団または和室から持ってきた座椅子で我慢して貰おう。

 ダイニングテーブルを運んで貰い、サマンサさんとミーナさんは正面を向くように座ってもらって、私はハンギングチェアを持ってきてもらって端に座ろうかな。

 とりあえずダイニングテーブルの横向きに椅子を1個用意して、ご飯はそっちで食べて、食べ終わったら移動しようっと。


 問題は何を見るかよね……このメンバーだけだと大人向けのでいいんだけど、今日はプレオープンに向けての試写会だからな~……

 魔法使いのメガネの少年のやつ?って魔法の世界だぜここ……アニメ?ディズニー?いや、ここはやっぱりジブリかな。

 どれも好きなのよね~……うちの子はお魚のと猫のバスのが好きだけど、日本過ぎて分かりにくいかな?

 魔女はここが魔法の世界だし何のこっちゃって感じかな?個人的には飛べる豚のが好きだけど、子供には眠いらしい。

 トンネルのむこうは、不思議の町でした?ある日、少女が空から降ってきた?うん、空からにしようかな。名台詞が流行ったりして。くふふ


「親方!空から女の子が……」


 ズルズル


「空から女の子が降って……」


 ズルズル


「っちょ!麻衣殿何食べてんの?何の音?」


「あ、ごめん。担々麺食べてた。日本ではパスタ以外は音を立てて食べるのがマナーなんだよ」


「絶対嘘だ!」


「いや、本当だって!そばとか特に音を立てて……」


「2人とも……音が聞こえないので静かにしてください……」


「「あ、ごめん……」」


 アンドレと言い合ってたら、ハンスに怒られてしまった。仕方無い、出来るだけ静かに食べるか、音が大きい時に食べよう。

 とりあえず今は大人しく棒々鶏サラダでも食べますか。レモンサワーうま~い。

 肉団子か……この何でもないパンに目玉焼きを乗せてるだけだけど、何でこんなに美味しそうに見えるんだろう……

 ズルズルズっ……ご、ごめんなさい。うう、みんなはまりすぎじゃない!?


「バルス」


 ぐう……はっ!


「目が~目が~」


 何回も見てたからつい爆睡してた!名場面を見逃さなくてよかった!ふい~。

 ぐす……ぐす……え?ミ、ミーナさんが泣いてる!


「あ、よかった生きてた……」


 ああ、死んだと思ったのね。うんうん、分かるよ~。


「ふむ、中々面白かったぞ!8時半か……明日休みだよな?」


「ええ!?まだ見たいの?あ~、じゃあ大人向けのを見ようか?とりあえず食べ終わったしダイニングテーブルを戻して、ソファーを持って来て。

 う~ん、横に並べるのは無理だから、これを端につけて、持ってきたソファーはこっちの壁にくっつけて置こう。

 和室のテーブルを真ん中に置いて、ライアンは床でいいね。私は後ろのハンギングチェアーにいるから……え?ライアン隣に来るの?見える?座り心地良さそうな椅子出すね」


 えっと、横向きのソファーにハンス、サミー、正面向きにミーナさん、サマンサさん、アンドレの順で座っている。

 アンドレいつもサマンサさんの隣だよね~。サミーは斜め横にミーナさんでよかったね!さりげなく手を繋げるんじゃない?くふふ

 さてさて、次は豪華客船が沈没するやつでも見ますか。

 チャララ~ラララララ~……ぐう……


「う、ううう……ひっく……」


「ぐずぐず……」


「ずびーっずびーっ」


「くっ……ううう、ジャック!ジャックー!」


 っは!?……え?何このカオスな空間?や、ヤバい……ティッシュ用意しとけばよかったね。


「ジャック……何と言う悲恋なんだ……これは……これは……ううう」


 ヤバい……この状況で解散ってちょっとヤバすぎる?な、何かコメディーを!HK……ってダメダメダメダメ!えっと、えっと、ダメだ、思い浮かぶのは下品なのばっかり!

 ああそうだ!光る剣を振り回す超SFのやつにしよう!フォースがそうしろって言ってる!とりあえずエピソード1かな。

 いや、4か……やっぱり1からにしようかな。これならハラハラするけど泣くシーンは無かったはず?


「マスターッッッ!」


 あ、あったよ……

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― 新着の感想 ―
[一言] 上映中に麺類は… 順当に4からで…
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