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 よ~し、午後も頑張りますか!ちなみにライアンはいつも通り建設作業へ行っている。細かい仕事苦手だからね。

 ハンスはもちろん、みんなと一緒に作業してるよ~。アンドレ?……手伝うのかと思いきや……片っ端から漫画読んでるよ……邪魔だし、士気が下がるしイライラする……


「麻衣殿、次はこれをしたいのだが……ああ、バスケがもちろん1番だが、これも気になる。あとこれも……」


 ん?ああ、ヤンキーが野球するやつね。はいはい、そしてボールが友達ってやつね。道具出すからどっか行けよ。

 

「はい、これで遊んできてください。あ、それとこっちの漫画のが色々アイデア浮かびそうだから読んでみたらどうですか?」


 青い狸型ロボットのひみつ道具大辞典を、サッカーボールと野球の道具とともに渡してみた。

 絵が好みじゃなかったらしく読んでなかったそうだが、現代技術じゃ実現不可能な道具でも、魔法を使えば出来ると思うんだよね~。

 どこでもドアとか、魔法でよくある転移魔法ってやつでしょう?無いらしいんだよね~。魔法世界とは言え、ちょっと遅れてるんじゃないかな?

 通信魔法って言うのかな?電話が無理でもメールくらい出来そうな気がするんだけどな~。

 それにタケコプターは無理にしても、魔法でもっと乗り心地のいい馬車とか出来ないのかな?

 たぶんアイデアが足りないんだよねきっと。こうする道具があれば便利だって言うのが、今の生活に慣れすぎてて思い浮かばないんだと思う。


 だから、ひみつ道具を参考に、頑張って考えてみてね。ちなみに私はどこでもドアが欲しいな~。移動が楽だよね~。

 タケコプターもいいけど、そう言えばこの世界の人って飛べる人は飛べるんだったね……大工さん達バンバン飛んでたわ。でも、飛んだ状態で長時間維持できるのは、ライアン位みたいだけどね。

 普通の人は、ジャンプ力大幅アップ程度みたい。でも、それはそれですごいと思うけどね。

 タイム風呂敷とか通り抜けフープ、暗記パンもいいよね~……でもよく考えたら転移も場所を指定しないと、泥棒入り放題だね……


 なんて別の事を考えて気付かないふりしてたけど……もう限界。絶対今日中に終わらないー!

 ああ、もう主婦は帰る時間ですか……明日もよろしくね……ははは……あ、もうみんなも一緒に終わっちゃおうか?疲れでペースダウンしてるしね!明日頑張ろう!


「サマンサさん、帰りますよ~」


「あら~?もうそんな時間なの?ふふふ、可愛い坊やとお話出来て、とっても楽しかったわ~。また来るわね~」


 ……坊や?


「っな!べ、別に俺が呼べって言った訳じゃねーぞ!勝手に呼んでんだよ!ったく……

 しかし、マダムの刺繍の腕は最高だな!なあ、働いてくれよ」


「も~、何度も断ったでしょう?お婆ちゃんなんだからゆっくりさせてちょうだい。うふふ

 暇な時くらいは顔出すから、それで我慢してちょうだい。うふふ」


 なんだこの会話は……無駄にエロい。そして完全にあしらわれてて、ちょっと可哀想。

 って誰がお婆ちゃんだよ。ほら、後ろの女性陣がピクッってなってますよ~。棟梁の奥さん達と、たぶん同世代だよね……?

 恐るべし美魔女……完全に坊やを落としたな……でも、本人も言うように、たまに顔出すくらいが平和で良さそうだね。さ、帰ろう帰ろう。


 今夜もバーベキューをすることになった。サミーがピザを焼きたいらしい。今日1日本ばっかりさわってて、料理を全くしていないから禁断症状が出ているそうだ……大丈夫なんそれ?

 ライアンとアンドレとハンスは、更地のままの右半分で野球をしている。ハンス大丈夫かな?

 まあ、野球と言ってもキャッチボールだけど……やっぱり上手くキャッチ出来ないよね~……でも、投げるのは1番上手かも!コントロールがいい!あ、そうだ!


「ねえねえ、せっかくだしこれで遊びなよ!ボールを投げて数字を撃ち抜くの。12球投げて誰が1番多く的を抜いたかで勝負するんだよ!これならハンスも出来るよね!」


 そう、用意したのはストラックアウトだ!3人とも喜んでいる。


「ふっふっふ、まずは俺が見本を見せてやる……ん?……おかしいな……」


 アンドレはノーコンらしく、大口を叩いた割に3枚だった。ぷぷぷ


「次は俺だな……」


 ライアンも3枚だった……てかヒビ入ってない?力任せにしてもダメだからね!


「あ、では最後は俺が……」


 スパン……スパン……なんと、ハンスは1球残してのパーフェクトだった!


「すごーい!ハンスすごいね!めっちゃ上手!てか2人ともコントロール悪すぎじゃない?」


「っな!俺は弓だったら全部当てれるぞ!」


「俺は全部吹っ飛ばすスタイルだからな……細かいのは苦手だ」


 あ~……的の真ん中に当てる以前に、全部吹っ飛ばせば同じだろうって感じなのね……

 うん、分かるよ……だってライアン自分の家も吹っ飛ばしたもんね~……なんか戦場での様子が目に浮かぶわ~……


「これは貰っていいか?明日持っていってみんなで遊ぶぞ」


「いや、いいけど仕事の邪魔しちゃダメだからね」


「仕事など関係無い!誰が1番か大会を開くぞ!ふははははははは」


 いや、まじ迷惑……

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