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「ハンス、ちょっと向こうで写真の撮り方教えてあげて~」


 ハンスだけを呼んだつもりが、みんな気になってたみたいでぞろぞろついてきた。


「おお~、ソフィアちゃん変わったっすね~!可愛いっす!」


「凄いですね……カーラ、お金を貯めて家族写真を撮ってもらおうか」


「あ、従業員は練習台になって欲しいので、近いうちにみんな撮らせて貰いますね~。その後撮りたくなったらお金出して撮ってください」


 ええ!と驚かれたけど、オープンまでにヘアメイクや撮影の練習をしなきゃだもんね。

 写真を選んでプリントするところまでしっかり練習しないと、いざ始まってからわたわたなりそう。

 とりあえずハンスにダリアとおじちゃんに撮影テクを教えて貰ってる間に、パソコンとプリンターを3台準備する。

 コンセントを刺して、パソコンとプリンターを繋いでおく。用紙も入れて、とりあえずこんな感じで。

 あとは見本を用意しなきゃだね~……今回の女の子達の反応で、お客さんが気後れしないようにbefore→after的なものも用意したがいいかな?

 普通の子でも、こんなに可愛く変身できますよ的な……男性も、こんなにかっこよくなりますよ~って感じでしたいんだけどね~。

 モデルはどうしようかな……?若い子ばっかりだからな~……ボブさんファミリーがいいかな?親しみやすい気がする。


「ああ、アンドレ様ちょうどいいところに。暇なときでいいんで、よかったらモデルになって貰えませんか?

 こんな衣装もあるよって感じで……アンドレ様何でも似合いそうだし……」


「よくわかっているな!まずはバスケのユニフォームがいいか?」


 そう、漫画のコスプレなんかはアンドレにモデルになってもらって、アンドレと同じのを着たいと思わせる作戦だ。


「そうですね~……あ、でも今日はスタッフも揃ってないんで、また明日がいいかな?

 今時間ありますか?よかったらハンスの自転車のブレーキを片手用に変えて欲しくて。出来そうですか?」


 俺を誰だと思っているんだと怒られながら外に出て、自転車とパーツを出す。機材もいるの?はいはい

 見てても仕方無いので、あとは任せて中に戻る。


「あ、オーナー見てください!これがダリアが最初に写したやつで、これが俺です。そして、これが俺のアドバイスを聞いて試行錯誤しながらダリアが撮ったやつです!最初のと全然違うでしょう?

 たったあれだけのアドバイスだったのに、すごい成長ですよね」


 見比べると、確かに最初に比べてよくなっていた……けど、やっぱりハンスが撮ると全然違うな~……こればっかりはセンスの問題なのかな?


「あれ?これは誰が撮ったの?いい笑顔だね~」


「あ、それはケンさんです。凄いですよね!にこにこしながらさらっといつの間にか撮ってました。この顔を引き出すのも凄いですけど、この一瞬を撮れる実力も凄いです!」


 へ~、おじちゃんやるじゃん!偶然かもしれないから、色んな人で試してみてもこの実力だったら有り難いな~。

 逆にダリアはヘアメイク担当に専念して貰っても良さそうだな。男性だけじゃなく女性もこんなに変えれるんだったら、かなりの価値があるよね!

 上手く撮影できずに落ち込んで実力が鈍ってもなんだし、適材適所な感じでいいんじゃないかな?

 ま、とりあえずあと2人のスタッフの腕を見てからかな~。1人は元は王宮でヘアメイクを担当してたから、かなり期待できるよね。

 カレンちゃんのお義姉さんは衣装部屋担当だったって言ってたけど……ヘアメイクにカメラの腕は全くの未知数。でも、洗浄魔法で衣装を綺麗に出来るんだよ!それだけでもかなりの価値があるよね!

 明日から来て貰えるようにカレンちゃんに伝えて貰わなきゃだね。さっそく厨房に行こうかな。


「あ、麻衣ちゃん久しぶりね~」


 外に出たところで棟梁の奥さんに声をかけられた。


「お久しぶりです!こんなところでどうしたんですか?」


「仕事で昨日から来てるのよ。あのミシンって凄いわね~、あっという間に仕事が終わっちゃったわよ。

 ミシンのせいでそれぞれに回ってくる仕事が減っちゃうかと思ったら、貴女またたくさん依頼してきたんでしょう?

 みんな逆に忙しくなったーって言いながら縫ってるわよ!あっはっは」


 おお、そう言えばお針子さんをしてるって言ってたね!そこの工房だったのか~、なるほどなるほど。


「貴女の注文の服もたくさん出来てるわよ」


 それは是非とも見に行かなければ!ってことで棟梁の奥さんと一緒に工房へ向かう。

 実際の工房は写真屋さんの隣に作ることになったらしい。1階はお店にして、2階が工房になるそうだ。

 3階にはデザイナーの住居スペースが出来るらしい。今でもほとんど泊まり込みで作業しているので、いっそのこと住居スペースを作っちゃえとなったのだとか。

 工房に着くと、若い人が2人と、おばちゃんが3人いた。若い2人はドレスにせっせと飾りを付けていて、おばちゃん達は見事な流れ作業でハーフパンツを作っていた。

 部屋のすみに畳まれたTシャツが積まれている……凄い!縫製が綺麗だし早い早い!さすがプロ!


「あ、やっと来たのか!昨日来たのに休みって言うから待ってたんだぞ!このTシャツの生地が無くなったからさっさと出せ!

 あと下着のデザインを考えたから、生地見本を見せろ!」


 相変わらずの美少女なのに、本当口悪いな~。

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