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 色々話を聞いていると、どうやらこの世界では女性は(貴族女性だけ?)夜の営みは男性に全て任せるようにって習うらしい。

 だからセクシーナースで看病するとかハードルが高すぎるそうだ……


「え~でも、だからこそいつもと違っていいんじゃないですか?

 ナースが無理ならセクシーメイドとか?ご主人様ダメですって言うだけで、いつもと同じ感じでも大丈夫そうだけどな……

 今酔ってるし、その勢いで行っちゃえ行っちゃえ~!」


「ええ!?こんな明るいうちから……こんな透け透けだし……」


 なるほどね……勇気が出るように、ちょっとHな女性向けの漫画でも渡してみようかな……

 なるべくソフトな感じのを……どれだろう?よく分からない……適当に騎士系を買ってみるか。

 2人ともきゃあとかまぁとか言いながらも顔を真っ赤にして読んでる!よし、その勢いで頑張れ!

 セクシーナースとメイド、意味あるのって感じの布面積の下着もいくつか出してそれぞれに渡す。


「あ、あのね麻衣様……その……今日は宰相様のところにも行ってるんでしょう?だからね、私達だけ貰うのはちょっと微妙かもしれないの……

 だからね、宰相様のところに贈りたいから、同じものを売って貰えないかしら?」


「あ~なるほど……色々あるんですね。お金はいいです。同じものでいいですか?」


 払うわと何度言われても、残念ながら転売が出来ないのでお金は受け取れないんですよと説明すると、やっと納得してくれた。

 その代わり、もう1枚写真を買ってくれるらしい。これはコスプレ代の代わりだから、枚数に入れないでと言いつつ嬉しそうだな。さっき諦めた写真を買ういい口実が出来たもんね。くふふ

 急いで手紙を書かなきゃと言うので、花柄の綺麗なレターセットと可愛いボールペンを出してみた。

 可愛い可愛いと言いながら、さらさらさら~っと酔った勢いで手紙を書き、宰相宅へ届けるようにメイドさんに渡している。

 奥さま以外が開けないようにと伝言まで言付けている。まあね、確かに旦那様や執事とかが先に開けちゃったらもう大惨事だよね!

 てか家同士がライバルって感じでそんなに仲良さそうじゃないのに、いきなりあんなん送って大丈夫なのかな……?


「こういう本が読めるサロンがあればいいのに……」


「貴族女性専用の秘密のサロンとかあったら素敵ですわ~!図書館で読むには勇気がありませんし、家にたくさん揃えるのもいつ旦那様にばれてしまうかとドキドキですものね」


「ねるほど……もしそこでコスプレやセクシーな下着を売ってたら買いますか?」


「帰りに誰にもばれずに買えるような別室があれば、こっそり買っちゃうかもしれないわね……ふふふ」


「それにね、お茶会なんかで私達世代の女性が集まると、みんな結構レスで悩んでたりするのよね~。そう言う女性達の情報交換と言うかストレス発散?悩み相談?とにかくみんなで話せるような場所があるのは嬉しいわ~」


 なるほどね……ちょうど今からお店を作る予定だし、2階に貴族女性専用のサロンと、階段横に個室の販売スペースを作ってもいいかもしれない。

 写真に次ぐ利益の出る商品が欲しかったんだよね~。カフェやパン屋さんは利益度外視な所がちょっとあるからね……

 まぁ、もちろん少しは利益あるよ?でも、託児所と図書館と賄いは全くの利益無し……むしろマイナスだから、その分を今は写真の売上だけでまかなう感じになってるんだよね。

 写真はいつまでも需要があるわけでもないし、何かいいものがないかなと思ってた所だったから、ちょっと考えてみようかな。


 すっかり遅くなってしまったけど、夕方騎士団長宅をおいとました。ライアン達はトライクで遊んでいたらしい……充電大丈夫かな?

 帰る途中でホールスタッフ予定の実家住まいの子と、写真館で働く予定の元侍女さんに会った。

 着ていたドレスの話や、時間があるならカフェに来てマナーやお茶の入れ方の練習に参加して等と少し世間話をして別れただけだったので、かなり注目を集めていた事など全く気付かなかった。

 カフェに戻ると、サミーとマルコ君とジョン君が出迎えてくれた。ボブさん一家は仕事が終わって帰ったらしい。

 

「おかうぇりぃ~っす。これ2人が焼いたスポンジケーキっす。めっちゃ上手いっす!2人でも大丈夫そうっす。ただ……スポンジケーキ……どうしたらいいっすか?

 カレンさんいないんで生クリームが出来ないっす……」


「えっと~、とりあえず乾燥しないように包んで冷蔵庫に入れとこうか。明日ラスクにしたらいいんじゃない?」


 粉や砂糖などの分量は、カレンちゃんが計って準備していたものを使っているので、用意してあった分だけしか作れなかったそうだ……そうは言っても、10個あるね……1個は3人で味見したのね。

 うちにも味見で1個ね……今日はもうあまり甘いものは……明日の朝にでも食べようかな。


「スポンジケーキ作ったあとは何してたの?結構時間余ったんじゃない?」


「はい、勉強を教えて貰ったり、サミーさんにスープの作り方を教えて貰ったりしていました。

 自炊しようと思ったんですけど、何も分からなくて……新鮮な野菜の選び方とか切り方を習いました!」


 あ~、確かに急に独り暮らしになって、食べに行くにもちょっと距離があるから作ったが早いし節約にもなるもんね。とりあえず初心者向けの料理本を渡しとこうかな。


「ふふ、サミーがしっかり先輩してるのに驚いたよ。面倒見いいんだね。あ、明日はよろしくね」


「今まで一番下だったっすから、教えてみたかったんっす。楽しかったっす!

 明日っすね……花束とか持っていったがいいっすかね?」


「え?要らないんじゃない?パスタは冷えると美味しくないしね~……テリーヌか何かサミー君の作ったものを持っていった方が喜ぶんじゃないかな?」


「オーナーまじ天才っすね!あざっす!」


 とりあえず……帰ろうか?ドレスが苦しくなってきた……

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