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「あ、そうだった。色々販売したくて、お店を通り沿いにもう1つ作って貰ってもいいですか?」


「ああ、こっちも頼もうと思ってたんだった。店を作るならちょうどいい。

 このTシャツやズボンは作れるか?体育館が出来たら、バスケするための服がいるだろ?むしろ早急にいる……麻衣殿のスキルは転売出来ないからな~。あとシューズもいるんだよな……」


「いや、さすがにシューズは作れないから!裏用のゴムなら入手出来るから、自分でやってみて。

 Tシャツは……生地買って作ってみる。それで売れればいいけど、ダメだったら生地から作らなきゃだね」


 それはさすがに時間がかかりすぎるとアンドレは渋い顔をしている。とりあえずTシャツはすぐ出来ないから、生地買ってミシン買って簡単な巾着を作ってサミーに売ってみる。

 あ、消えないね……加工すれば転売になら無いのかな?明日の午後にでもTシャツ作ってみるね。

 って言っても私の裁縫って家庭科レベルよ?子供の入園グッズ手伝うのでやっとだったんだけど……不安しかない。

 とりあえず本を買ってみるか。ロックミシンがいるのね……いちばんよくわかるロックミシンの本か……いいかも。

 型紙は無料ダウンロード?え?ネット繋がってないのに?ってそれを言うなら何で通販サイトは繋がってるのって感じか。うん、もう考えるのはやめよう。

 あ、ダウンロードのやつが紙に印刷された物もあるのね。そっちがいいかも!これなら切ってすぐ使えるっぽいね!

 ロックミシンは本と同じのにしよう。そっちが使い方が分かりやすいしね。あとは……明日しよう。今日は解散するよ!あ、ハンスこの前預けたお土産ちゃんと持ってる?フレームもある?インクは?用紙は?大丈夫ね!

 カレンちゃんが作ったアイシングクッキーも持っていってね。お店の宣伝もよろしくね。くふふ






 うい~、朝……ああ、ドキドキする。大丈夫かな……凄い偉い人なんだよね?


「大丈夫だ。昔一緒に戦った仲間だから気負う必要はない」


「あ、魔王と一緒に戦った騎士団の1人ってこと?」


「そうだ。あの時はまだ騎士団長ではなかったけどな。まぁセンスはあったが……出世したんだな」


 そっか、かつての仲間ならきっと大丈夫だよね……ライアンが上手くやってくれるはず……なんてちょっと期待した自分を殴りたい!

 この人社交は全くだったの忘れてた!向こうは気を使ってお久しぶりですだの結婚おめでとうございますだの何の、笑顔で話しかけてくれてるのに、うむ……って一言で終わらせたよ!

 騎士団長は全然気にしてないみたいだけど、奥さんと息子夫婦明らかに空気が固まったよね?ピシッって聞こえないはずの効果音が聞こえたんですけど!


「はじめまして、麻衣と言います。今日は御依頼ありがとうございます」


 もうね、自分で頑張るしかないから、営業スマイルで45度頭を下げましたとも。


「いえいえ、こちらこそ来ていただいてごめんなさいね?まさか勇者様と奥方様が来られるとは思わなくて……」


「いつもは従業員が訪問させていただくのですが、今日は予約が重なったので私達が来させていただきました」


「あら、重なったってどこの家とかしら?」


「宰相様です……」


 あ、やっぱりちょっと面白くない感じ?仲悪いのかな……?


「そう……あちらにはどなたが行ってるの?」


「…訪問撮影専門のスタッフである、ハンス=ゼニーとアンドレ様です」


「えっ!?ア、アンドレ様!?……それは……なんと言うか……御愁傷様ね……」


 ん?最後の方が小声で聞こえなかったけど、アンドレの方がよかったのかな?勇者と王弟じゃ、やっぱりあっちが立場が上だった?


「あ、すみません……アンドレ様がよかったですか?」


「え!?いえ、まさかっ……あ、そうじゃないのよ!勇者様と奥方様が来てくださって、とても嬉しいですわ。ほほほほほ」


 気を使われちゃったかな?まぁいいや、とりあえず撮影を始めますか。どこから行きます?応接間で家族写真から行きましょうか。

 最初はちょっと固かったけど、庭に出た頃には自然な笑顔も増えてきて、中々いい写真が撮れたと思う。

 応接間に戻り、みんなでパソコンで写真を確認する。主に女性陣がキャーキャー言いながら写真を選んで、男性陣はお疲れのご様子だ。

 写真を選び終わり、印刷をすると男性陣が俄然食いついた!何だこの綺麗さはとかなんとか言って感動してるけど、ちょっと指紋がついちゃうから先にフレームに入れさせてね。

 王家より多くは出来ないからと、渋々15枚で我慢したようだ。色々兼ね合いがあるのね。よく分からないけど……その代わり、組み合わせ写真が多くなった。

 うんうん、いい感じに完成してよかったよかった。


「あ、すっかりお礼が遅くなりましたが、騎士団長様!体育館や図書館等の建設に、騎士の皆様を貸していただき、ありがとうございます!完成した暁には、ぜひ騎士団でもチームを作ってくださいね」


「おお、あの漫画の体育館だな!いつ完成するんだ?俺もやってみたかったんだよ」


「父上だけ狡いですよね。俺も読みたかったのにさっさと次に回すなんて……」


「私も読んでみたかったわ~」


 あ、お土産で持ってきてたんだった。ライアンに出して貰うと、みんな大喜びだった。ついでに女性陣にも漫画を渡し、騎士団長には日本ウイスキーも渡した。

 チョコとアイシングクッキーも出すと、可愛い可愛いとメイドさん達も一緒にはしゃいでいた。ちゃんとお店の宣伝も忘れずにしといたよ。くふふ


「おお、ランチの用意が出来たようです。さあさあ、食堂へ移動しましょう。奥方様は異世界から来られたんでしたな。我が家の食事が口に合えばいいのですが……」


 おうふっ!えっ?ランチをご馳走になる感じ?聞いてないんですけど!ひ~!マナーとかマナーとかマナーとかー!急に言われても困るー!

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