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「ええ!それこそどうなってるの?どこから出したの?」
「ん?これはアイテムボックスと言って誰でも……いや、まぁ、なんだ……この世界では誰でも使えるんだ。
容量はレベルによって違うから、普通は鞄1つ分くらいだな」
「そうなんだ……便利そうで羨ましいよ……ふえあっ!置けたし消えた!ええ!?どこ行ったの?画面は?どえええええー!ひゃ、100万入っとるー!」
試しにコインをホログラムの箱に置いたら、落ちること無く吸収?され、画面の残金が100万に変わった。
「ちょっ、こんな大金ホイホイ渡さないでー!どうしよう、出し方わかんないよ」
あまりの大金に驚いて、何とか出そうと試みるが、入れることは出来ても出すことは出来なかった。
「気にするな。俺の物は全てお前のものだ。好きに使え。足りないようならまだまだあるから遠慮せず言えよ」
「え?ライアンって実はお金持ちなの?」
「そうだな……まぁ魔王討伐の際にそれなりに褒章金と勇者伯を貰ったから、今でも貴族年金とやらで年に金貨100枚貰ってる。
褒章金もほぼ手を着けていないし、必要最低限しか年金も使ってないからかなり貯まってるようだ」
何と……何もせずに毎年1000万入ってくるんだ!高給取りじゃん!……まぁ、命懸けで魔王討伐したしね。
と言うか、こっちの物価もよく分からないから、多いか少ないかよく分かんないや。
「えっと……とりあえず一番必要な充電器を買わせて貰うね!あっ……コンセント無いんだった……
そっか、ソーラーのがあったね!デザインは気にしないから早く充電できるやつにしようっと。
う~ん、これがいいかな。よし、これをポチリっと。どうやって届くのかな?ってほうぇえ~!で、出てきた!」
購入決定をタップしたとたん、画面が光って充電器が出てきた。そして画面は、前回購入金額2、500円 残金997、500円になっていた。
「お、おおおお~!なるほどなるほど、こうやって買うんだね!アマ○ンよりめっちゃ早~い!他にも試していい?」
「ああ、宝石でもドレスでも好きなだけ買え。ああ、金貨が足りないんじゃないか?」
「いや、宝石もドレスも要らないから。パーティーとか出なきゃなら考えるけど……とりあえず今は下着が欲しい!着の身着のままで来ちゃったから着替えも無くて……なんか借りた?けど、形が違うからどうもしっくり来なくて。あ、これ可愛い!どうかな?」
「ちょっ、いや、男にホイホイ見せるものでは……はっ!?なんだこの形は?初めて見るが……これは……って買い終わるまでこっちを見てるから早くしろ」
「こんなおばちゃんの下着に照れなくていいのに~って今は若いんだった!サイズ変わったよね?どうしよっかな~……あ、先にメジャー買えばいいか」
普通はいくらバツイチアラフォーでも、ここまで羞恥心は捨ててないよね。
田舎で親戚も多かったからかすっかりおばちゃん化してしまったもんだ。いかんいかん
ちょっとだけ反省しつつ、とりあえず買ったメジャーでサイズを測ってみた。ふおおおおお~!E75だったのがF70になっとる!くびれもあるよ!こんなに細かったの中1以来かも!
「ど、どうだ?終わったか?」
あ、ライアンがいたんだった。すっかり細くて若くて張りのある自分の体に夢中になってた!
「あ、ついでだからライアンの下着も買おうか?立って立って。ウエスト測るね~ってすごい筋肉だね!腕が届かない~」
「ま、まて、そんなに抱きつかれたら……ほら、これを巻き付ければいいんだろう?」
何やらあせったライアンに引き剥がされてメジャーを取られてしまったが、ちゃんと測れれば問題ない。
えっとサイズ表は……海外Lかなぁ?とりあえず買ってみる?平置きサイズでこれってことは、伸びるからやっぱりL?メンズ難しい……
ポチポチっと……自分のはどれがいいかな?いつもは外に響かない黒とかベージュのシンプルなものばっかりだったけど……せっかく若返ったし派手なのいっちゃう?うふふ
あ、この花柄可愛い!ポチッと……やっぱり無難な黒も1枚ポチッ……せっかくだし、ピンクとか可愛いのもきっと今の私なら似合うはず!ポチッと3枚あればとりあえずいいかな?
部屋着も欲しいな~、借りたネグリジェってなんか動きにくいんだよね。
短パンとTシャツじゃダメかな?あ、このギャザー入りのふんわりした半袖ショートパンツのパジャマならこの世界にも合いそう。ポチッとな。
買い物かごに行ってお会計っと。また画面が光ってベッドの上に今買った下着とパジャマが現れた。
しかも下着だからか、さっきと違って紙袋入り。いいね~!
ライアンにパンツとTシャツを渡して、自分もさっそく着替えてみた。ああ、やっぱりゴムのパンツ落ち着く。こっちは紐パンだったのよ。寝るときはブラ外す派だから悩んだけど、ライアンがいるからブラもちゃんと着けてパジャマを着た。
「ま、麻衣……それはちょっと短すぎではないか?」
「え?そうかな?普通じゃない?
ねえねえ、それで着心地はどう?小さくない?Tシャツは良さそうだけど、パンツは?」
「ふ、普通なのか……そうか……ああ、着心地は……最高だ!何だこれは?柔らかくてどんな体勢でも突っ張らずにいいな!」
「サイズ合ってるみたいでよかった~。次は宅配のやつ頼んでみてもいい?気になって気になって」
「ああ、よく分からんが好きにしろ」




