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「そう言えば今日勇者殿は~?」


「遅くなってすまない。麻衣の世界の文化が面白くてな、ついつい遅くなってしまった」


「いいな~……ねえ、今日泊まっていい?」


「ベッド無いし狭いから無理です。本邸をはやく完成させたら離れに泊まってもいいですよ~。

 てかアンドレ様の家の間取りも考えなきゃでしたね。本当に隣に引っ越してくるんですか?

 どこまでがライアンの土地?塀を作らなきゃだね~」


 どうやら更地になっている部分が全てライアンの土地のようだ。ちょっと広すぎじゃない?

 ガーデニングとかしたこと無いから、こんなに広い庭があってもどうしたらいいか分からないよ……

 ライアンも特に庭にこだわりはないそうだ。家庭菜園でもする?でも虫がな~……


「虫ならこの害虫避けの魔石使ったら大丈夫だ。これも俺が作ったんだが、まじで世紀の大発明!

 お陰で害虫被害がなくなって収穫量が上がっただけじゃなく、ちょうどいい頃合いまで待てるから味も美味しくなったんだ。

 ちなみにこっちが害獣避けで、こっちは害鳥ね。花は害虫だけでいいけど、畑は3つとも使わないと被害出るから気を付けろよ~」


 へ、へ~……人の為になる研究もちゃんとしてたんだね!自分の趣味の研究しかしないんだと思ってた!


 そんなこんなで日々は過ぎ、あっという間に完成間近となった。やっぱ一度離れを作ってるからか早いよね!

 明日はいよいよ新居の完成だ。午前中に完成する予定で、夕方から大工さん達の家族を招いて完成パーティーをする。

 害虫避けの魔石のお陰で虫の心配がないので、ガーデンならぬ更地パーティーだ!

 料理は各店舗から色々入手する予定。子供もいるそうなので、日が暮れたら花火もいいな~と思っている。


 え?アンドレの家?一応隣の土地をライアンが更地にして、基礎工事まで済んでるよ。

 だからもう少しだけ大工さん達には会える予定だ。塀も石材風化粧ブロックを詰んで、上に木目調アルミボーダーフェンスでおしゃれに仕上げてもらった。

 かなりの広さだから、大変だったと思う。フェンスには魔獣避けの魔法石がつけられているらしい。

 ちなみに、悪意ある人間も入れないのだとか……悪意の無いアンドレは入り放題かもしれない……

 馬車が通れる幅のおしゃれな門も取り付けた。一応門から玄関までは障害物が無く、100m以内ではあるのでワイヤレスインターホンを取り付けた。

 モニターで確認して、家から自動で門を開閉出来るようにした。玄関までのアプローチは、両サイドにレンガを敷いて真ん中は乱形石でおしゃれに仕上げて貰った。

 今は更地だが、綺麗にガーデニングをしたらきっと可愛いんだと思う……今は浮いてるけど。

 離れへの道もちゃんと作って貰った。これでいつでもお客さんを迎えられるが、こっちに知り合いはアリアさん達しかいないので、暫くは活躍しないかもしれない……スライムちゃんはとりあえず本邸の2階のお風呂に移動しよう。


 ライアンは無事ボールを集める漫画を読み終わった。明後日にでもシアタールームでアニメの映画版を見せてあげようと思う。

 明日は引っ越しなので、今日は自炊をやめて荷造りをしよう。とは言え、ライアンのアイテムBOXが体育館くらいの広さがあるので、全部入れていけるんだけどね。

 ベッドも含めて家具は全部置いていく。電化製品は出る時にコンセントを抜く予定だ。その時ブレーカーもちゃんと落とす。

 お風呂グッズに洗面道具、食器類に調理器具、食材に調味料類、衣類に漫画位かな?

 この世界で初めて人間らしい生活が出来た思い出の場所……たまにこっちで過ごすのも悪くないかも。くふふ




 いよいよ本邸が完成した!みんな本当にありがとう!本邸の前で大工さん達と一緒に集合写真を撮って、みんな家族や恋人を迎えに帰っていった。

 午前のうちに引っ越し準備の終わった離れに洗浄魔法をかけて貰っていたので、いよいよ本邸で荷ほどきだ。

 ベッドも組み立てて洗浄魔法をかけて貰ったのでバタンキューしたいが、パーティーの準備があるから我慢!

 とりあえずクローゼットに服を出して貰い、キッチンでキッチンまわりのものを色々出して貰う。

 整理している間にお風呂と洗面用品はライアンに任せた。目をつけていた電子レンジを設置して、とりあえずキッチンは終わり。

 あ、冷蔵庫は大工さん達がいる間に出したよ。冷えてきたからロックアイスを買って冷凍庫に入れる。

 やっぱりお酒はこの氷が美味しいんだよね~、くふふ


 とりあえずウッドデッキの外らへんでするとして、ウッドデッキは子供達の遊び場にしよう。

 ハンギングチェアはまだ買っていないから、広々使える。ここに大きな木が欲しいんだよね……木陰にもなるし、枝にブランコを付けれるくらいしっかりした木がいい。

 ライアンに相談して、いい位置に穴を掘って貰い木を買ってしっかり埋めて貰った。

 うん、これならブランコを付けても良さそう!大人が2人乗っても大丈夫なブランコを取り付けた。

 他にも会場を囲むように数ヶ所木を植え、ソーラーのストリングライトを取り付けた。暗くなったら光るだろう。

 地面にも数ヶ所ソーラーの置き型ライトを設置し、アプローチに沿って両サイドにも置き型ライトをライアンに設置してもらった。

 6人用のテーブルを4つとベンチタイプの椅子を用意し、休憩中に使っていた椅子も適当に置いてみた。

 好きに使うだろう。子供達はウッドデッキにリビングのローテーブルを持ってきてもいいしね。

 害虫避けの魔石で虫が来ないと言うことで、子供達が眠くなったら中の畳で休めるようにリビングの窓は開けておくことにした。

 

「おお~、準備進んでるね~」


 あり得ない声が聞こえて、驚いて振り返るとウッドデッキにアンドレがいた。

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