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電気も通ったし、今日はやりたいことがたくさんある!いつものように飲んだくれているわけにはいかない。
まずは携帯じゃ画面が小さいからタブレットを買ってみた。通販機能が使えるか分からなかったが、問題無く使えた!
次にプリンターを買い、A4の光沢用紙を買った。さっそくこの間ライアンと一緒にドレス姿で撮って貰った写真を印刷した。
ライアンがめちゃくちゃ感動している。ちょっとフォトフレームにいれるから待っててね。ヴィンテージな感じのシンプルな木製のものがあったからそれに入れ、壁に飾った。
他にも何枚かあったので、それは編集ソフトを買ってタブレットに入れ、4枚まとめてA4サイズに印刷した。
おじさんズと撮った写真はA4サイズに人数分印刷し、うちの分以外はフォトフレームに入れた。
うちの分はまとめて印刷したのと一緒にアルバムに入れた。
忘れないようにアンドレの写真も印刷してフォトフレームに入れた。変なのに入れてやろうと思ったのに、探したけど見つけきれなくて普通のフォトフレームになってしまった。っち!
次に必要な物を色々物色した。料理前に台所洗剤とスポンジは買ったので、シャンプーやリンス、ボディソープ、ドライヤーにくし、歯ブラシ立て、他は何かあるかな?
化粧品一式は一応揃えたし、歯ブラシに歯みがき粉は最初らへんに買った。
無駄毛は初日のお風呂でメイドさんが何やらクリームを塗って処理して以来生えてきていない。洗濯機は本邸が出来るまで我慢する予定だ。
2人分の服は下着やパジャマを合わせて多目に用意した。そして実は発見してしまったのだ、通販の中にクリーニングがあることに。
袋に詰め放題でいくらとか言うやつだ。どうやってやり取りするのかは謎だが、服だけでなくシーツ等も出せるようなので試してみようと密かに思っている。
キッチンでは各種調味料とお洒落な調味料入れ。お味噌汁用の鍋、味噌漉し、お揃いのマグカップとお茶碗とお椀、その他諸々思い付く限り出してみた。
オーブンレンジ等は本邸が完成してからでいいかな~?と思う。は~、一気に落ち着く生活空間になってきた。
そしてライアンに映画を観せたくて、めぼしいものを探してみた。ただ、世界観が違うからジャンルが難しい。
有名な船が沈没するやつにするか、魔法使いの少年のにするか……いかれた海賊も捨てがたい。
それとも日本を代表するアニメか時代劇か……?そもそも翻訳ってどうなるんだろう?字幕がこちらの文字になるのかな?
なんてぶつぶつ考えている間ライアンが暇そうだったから、ボールを集める漫画を渡して暇を潰して貰った。
え?続き?たくさんあるけど……今日は漫画の日にしようか。とりあえず全巻出して……食器棚から洗面所へ入るドアまでの場所が空いてるから、そこに本棚を出して入れとくね。
海賊のはまだ終わってないから、忍者のも入れとくか。死神のも入れとく?バスケの好きだったんだよね~……ライアンには分かんないと思うけど、自分用に買っちゃうか。くふふ
鬼のは最終巻が出てから買おうかな。日本でずっと買ってた宇宙飛行士のはどうしようかな……ライアンが読んでも違う世界過ぎて分からないよね……まぁいっか。
ライアンが漫画を読みふけっている間にお風呂に入り、声をかけたがもう少し読むと言うことで先に寝ることにした。
朝ですね。久々にぐっすり眠れた気がする……あれ?隣がいない?リビングに行くと、なんとまだ漫画を読んでいるではないか!徹夜?徹夜なの?寝なくて大丈夫?
「これは……面白過ぎてやばいな。本と違い情景や表情がよく分かるし、ストーリーが面白い!続きが気になって仕方無い。
しかしこのフリー○とやらは極悪人ではないか!くそっ!俺がここにいたら死なせなかったのに!」
あ~はいはい、感情移入が激しすぎですね……とりあえずほっといて顔洗って着替えて朝食の準備をしますか。
ご飯は昨日タイマーでセットしてたので、いい感じに炊けている。お味噌汁はだしの素を使って手抜きしちゃおう。
温野菜サラダにベーコンと目玉焼きで簡単にすませちゃおう。ライアンにはコーヒーがいいかな?カフェに美味しそうなコーヒーがあったよね?
ついでに自分もバナナスムージーでも頼んでみようっと。
「ほらほら、朝御飯食べるよ!フォークがいいかな?漫画本は食事中は禁止!お風呂は?入ってないの?食後にちゃんと入るのよ」
ってこんなに世話が焼けるキャラだっけ?漫画は面白すぎて人をダメにするって学んだわ……アンドレに見つからないように隠しとこう。先に家を完成させて貰わなきゃ困るもんね!
食後ライアンがお風呂に入って、朝食の洗い物をしている時にインターホンが鳴った。玄関を開けるとアンドレがいて、若干不満そうだ。
「ちょっとちょっと~、なんで直接出てきちゃうわけ?普通これで会話するだろ?」
ああ、なるほど。インターホンを使いたかったのね……ってめんどくせ~!もう一回?嫌だよ。
それよりほら、これあげるよとフォトフレームに入れた写真を渡せば、大喜びしてみんなに見せに行った。
アンドレが乗ってきた馬車の馭者さんに、おじさんズ達への写真を託けて、作業風景を撮るために本邸の方へカメラを持っていくことにした。
本邸ではアンドレの写真をみんなで見て凄い凄いと言っていた……いいから仕事始めようか?
ほらほら、カメラを意識しないで普通に仕事して、ポーズとか要らないから!顔もキメなくていいからね!
ふう……これじゃ仕事にならないから、とりあえずカメラは置いといて作業をバシバシ進めて貰うことにしましょう。




