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HSP少女はかく語りき  作者: なみだいぬ
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第四十二話

 東河さんはコーヒーを飲んで話を続けた。


「非HSPは当然ながら相手の事を考えて話をしたりはしない。これを言ったら相手はどう思うだろうとか、相手は傷つくのではないかとかなんて考えたりはしない。自分の頭に浮かんだ事をそのまま声にしているだけなんだ。ましてや自分が喋りに行ったら迷惑じゃないかなんて微塵も考える事はない。小学校の時とか掲示板に“相手の気持ちを考えて行動しよう”ってよく書いてあるじゃん。HSPだとそんなの普通に行っている事だけど、非HSPは言われて意識しないとそれができない。非HSPが言われなくても相手の事を考えて行動できていたら、わざわざそんな事を書いて注意したりしないから。非HSPは人の為に行動するなんて事もしない。自分が必ず最優先、自分のやりたい事をするのが最優先で行動するんだ。ちょっと言い過ぎかもしれないけど、人類が全員HSPだったら今の世の中ほど争いや犯罪は起こっていないだろうと思う。まあ人類の十割がHSPって事は無いかな。二割で、五人に一人って言われているけど、そんなに多いのかって思うじゃん。それはHSPにも軽度から重度まで幅があって、重度となるともっと少ない。いわゆるHSPの特徴をしたHSPの人は二、三十人に一人ぐらいだと思う。そして、その人はこの世の中に生きづらさを感じている。僕はね、日本で自殺している人の大多数がHSPじゃないかって思っている。非HSPに囲まれて生きていると、やっぱりその繊細で傷つきやすい気質のHSPは生きづらい思いをして世の中で生きてきて、その選択をしてしまったんだと思う。もちろん全員がそうという訳でもないし、統計をとった訳ではないので証明はできない。そうじゃないかなっていう単なる僕の妄想に過ぎないけど。あっごめん、ごめん、また僕ばっかり話をしてしまったね。話をしているうちに、ついつい熱い気持ちが込み上げてきてしまって。僕は新人の頃、メンタルが弱いとか言われて、何事にも自信が無かったけど、HSPである事を自覚して、こうしてセミナーを重ねるうちに自信がつくとお喋りになっちゃって……。はい、質問をどうぞ」

 東河さんは自分の口をチャックで閉めるような動きをした。


 私は人の話を聴くのが好きなので、夢中で話を聴いていた。ちゃんと伝わるように話すことができるか不安になってきた。

挿絵(By みてみん)

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