表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
変身ヒロインを影から助ける者  作者: 大雅 酔月
499/2051

第499話 光導会議(前編)3

「ん? ああ、メリーもいたのか。こんにちはだ、メリー」

「あなた私と同時にこの場に現れたのに、何を言っていますの・・・・・・・・・はぁー、どうやらあなたの天然ぶりは変わっていないようですわね、エルミナ」

 淡い金髪の少女が今更ながらメリーに気がついたのか軽く手を振ってきた。そんな少女にメリーは呆れたような表情を浮かべ、軽くため息を吐いた。

「まあ、いいですわ。さっさと席に着く事といたしましょう。本来ならばアフタヌーンティーをいただきたい時間ですが、会議が終わるまでの我慢ですわ」

「うん、そうだね。ところで・・・・・・・私の席はどこだったっけ?」

「私の右隣ですわ!」

「ああ、そうか。メリーの横だった」

「全く・・・・・あなたが私よりランクが上なのが相変わらず納得できませんわ」

 メリーはそう言って、風音から左に2つ離れた席に腰を下ろした。その様子は若干怒っているような呆れたような様子だった。

「じゃあ、私の席はここだな。うん、そうだそうだ。風音とメリーの間だった」

 エルミナは何度も頷くと風音の左横、メリーの右横の席に腰を下ろした。そんなメリーとエルミナの様子を見ていた残りの3人は思い思いの言葉を口に出した。

「あはははは! やっぱり、あんたたちのやり取り面白いわね! 漫才見てるみたいだわ!」

「『鉄血てっけつ』と『貴人きじん』は変わらないな。だが、いいと思うぞ」

「うーん、和むなぁ。やっぱり光導会議は2人がいてこそだよね」

「あなた達バカにしてますの!?」

 真夏、アイティレ、風音の言葉を聞いたメリーはキィーと怒ったように円卓を叩いて立ち上がった。見た目の割に、感情豊かな少女である。

 そんな中々に姦しい雰囲気になってきた神界に、新たな来訪者を告げる光のゲートがまた2つ現れた。2つのゲートから現れたのは東洋人の少女と、活発そうな褐色の肌の少女だ。

「はあー、今年もまた何の金にもならない時間が来たぜ。1秒でも早く終われ」

 ガリガリと不機嫌そうに頭を掻きながら、東洋人の少女はそう呟く。首元にかかるくらいの黒髪に、眼鏡を掛けた少女は一見すると、大人しそうな印象だが、その表情は不機嫌から歪んでいた。さらに少女の言葉も相まって、見た目とのギャップが激しい。服装は長ズボンに白のシャツ、それに赤色の少しボロめの上着だ。

「やっはー! みんな久しぶり! 会いたかったぞー!」

 褐色の肌色の少女は、元気そうにそう言って円卓につく者たちに両手で手を振った。日に焼けた黒髪は東洋人の少女と同じくらいの長さだ。服装は黄色のシャツ1枚にホットパンツといったかなりの薄着で、そこから覗くしなやかな手足は猫科の動物を連想させる。

「久しぶりですわね、メティ。やはりあなたの野生的な美しさは素晴らしいですね。フェイ、あなたに関しては・・・・・・・・その態度の悪さが変わっていない事が残念ですわね。とても同じ女性とは思えませんわ」

 褐色の少女にメリーはニコリと笑みを浮かべそう言った。しかし東洋人の眼鏡を掛けた少女には、態度を一転させて、どこか軽蔑したような視線を向けた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ