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変身ヒロインを影から助ける者  作者: 大雅 酔月
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第498話 光導会議(前編)2

「はい、今日はわざわざありがとうございます、3人とも。会議は3時には始まる予定ですので、どうぞ自分の席に掛けてお待ちください」

 ソレイユは3人にそう促す。ソレイユからそう言われた真夏、風音、アイティレはそれぞれ了解の意志を示すと席に着いた。すなわち、10位の真夏はソレイユの右横に、3位のアイティレはソレイユから3つ左横の席に、4位の風音はアイティレの左横の席に。

「そう言えば、3人とも新人の光導姫の研修の講師を務めていると聞きましたが、研修の様子はどうですか?」

 ちょうど日本の新人の光導姫研修に関わっている人物しかいないので、ソレイユはそんな事を聞いてみた。研修には陽華と明夜も参加している。2人の様子が気になった事もあり、ソレイユはそう質問したのだった。

「まだ実戦研修を始めて2日目ですけど、みんなよく頑張っていると思います。みなさんの思いを否定するのはすごく心が痛みますけど・・・・・・」

「だが必要な事だ。風音の言う通り、日本の新人の光導姫たちは頑張っているように思います。まだ2日目という事もあり、全員能力の拡張または強化には至っていませんが、最終日か最終日に近い日には全員やり遂げると感じています」

「はっはっはっ! まだまだ精神面をいじめ抜きますよ! それが私たちの仕事ですから!」

 ソレイユのその質問に、風音、アイティレ、真夏はそんな答えを返してくれた。アイティレの言葉を聞くに、どうやら研修は順調のようだ。ちなみにではあるが、今日は光導会議と守護会議で講師たちが研修の欠席を余儀なくされているので、新人の研修は午前で終了という形になっている。

 それから4分ほどすると、新たな光のゲートが2つ出現した。現れたのは淡い金髪の少女と、髪をクルクルと螺旋状に巻いたどこか上品さを感じさせる少女だった。

「ふむ、こんにちはだ風音、アイティレ、真夏。ソレイユ様もこんにちは。今日も神界こちらはいい天気だ」

 淡い金髪の長髪を揺らし少女はそう挨拶した。不思議なキャラクターの描かれたTシャツにジーンズというシンプルな格好をした少女だ。少女はどこかボーっとしたような雰囲気を纏っていた。

「――淑女の国際条約第3条。淑女たる者、優雅たれ。時間にゆとりをもって約定の場所に来る。これぞ優雅というものですわ」

 もう1人の髪を螺旋状に巻いた少女はフッと笑みを浮かべながらそう言った。いかにも高級そうな淡い水色のワンピースを纏った少女だ。上品さを感じさせる雰囲気を醸し出しているが、少女が浮かべる笑みはどこか勝ち気さを感じさせるものでもあった。

「お久しぶりです、エルミナ、メリー。2人とも元気そうで何よりです」

「ソレイユ様も変わらずにご健康そうでなによりですわ。本日はお招きいただきありがとうございます」

 メリーと呼ばれた髪を螺旋状に巻いた少女が、ワンピースの裾を軽くつまみながら、スッとソレイユにお辞儀をした。その所作は一流の貴族のように洗練されていた。

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