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変身ヒロインを影から助ける者  作者: 大雅 酔月
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第491話 守護会議(後編)1

「今回も守護会議は例年通り、レイゼロール率いる闇サイドとの状況についての話し合いやその他の様々な議題を話していく。だが、今回話すべき最も重要な議題は既に決まってる。それは・・・・・・・・・今年になって出現した正体不明・目的不明の怪人、スプリガンについての議題だ」

 守護会議の冒頭、ラルバは円卓につく守護者たちに向かってそう言葉を述べた。

「この場にいる全員に俺は手紙を送った。だからお前達もスプリガンっていう奴の存在に関しては認知していると思う。今日議論するのは、そのスプリガンを敵と定めるか否か。それに関する各々の意見を聞かせてくれ」

 スプリガン――その存在については、ここにいる者たち全員が知っているはずだ。スプリガンがレイゼロールと戦った時、スプリガンが光導姫と守護者に攻撃を行った事に対し、ソレイユとラルバは意見を交わした。その時に、各ランキング10位までにスプリガンの存在を伝えるという事になったからだ。ソレイユはもちろん、ラルバもその約束に従い守護者のランキング10位まで全員にその旨を伝える手紙を送った。

「スプリガンってアレっすよね。闇の力を使う正体不明・目的不明の怪人。戦場に不定期に現れては光導姫とか守護者を助けたり攻撃したり、闇人とかと戦うっていう意味不明の奴」

「ああ、その認識で合ってるよショット」

 ラルバのその発言に確認するようにランキング8位『狙撃手』のショットがそう言葉を述べた。ショットの発言にラルバは首を縦に振った。

「うーん、正直言うと難しいっすよね。こっちに攻撃してきたら俺なら対処しますけど、確かそいつフェリートとかレイゼロールとかに勝ってるんすよね? そんな化け物みたいな奴、何もしてこないなら俺は刺激はしませんけどね」

 ショットは自分の肩から垂れている髪を弄りながら自分の意見を言った。しかし、ショットの情報を訂正するような声が2つ上がった。1つは3位の席から、もう1つは10位の席からだ。

「そいつらだけじゃないぜ、ショット。この前なんか最上位闇人の冥もぶっ倒してた。しかも気絶させてたし」

「魔法を扱う最上位闇人キベリアも撃退していました。キベリアとスプリガンは異空間にしばらく消えていましたが、異空間から戻って来た時はキベリアは満身創痍でした。その結果が示すところは明白です」

「げっ、マジかよ。どんだけ強いんだよそのスプリガンは」

 刀時と光司からそう言われたショットはその顔を顰めた。最上位闇人の力がどれ程のものかを知っている人物からすれば、どれだけスプリガンが荒唐無稽な存在なのかよく分かるからだ。そしてショットはランキング8位という事もあって、最上位闇人の力を知っている。

「・・・・・・今の『侍』と『騎士』の発言に少し疑問がある。なぜ2人はその情報を知っている? それに今の言い方だと、まるでお前たちはその状況を見てきたように感じられたが」

 ショットの右隣、ランキング7位『銃撃屋』のエリアがそう発言する。エリアはそのような情報は知らない。ゆえに刀時と光司に疑問を抱いたのだ。

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