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変身ヒロインを影から助ける者  作者: 大雅 酔月
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第387話 第7の闇の帰還(3)

「あー、そういう理由かい。確かに今の時代の服の方が動きやすいだろうな。で、お前刀はどうしたんだよ? 刀のないお前なんて雑魚だろ」

「いきなりひどいなー冥くん。普通、かなり久しぶりに会った奴にそんな事言うかい? まあ君の言う通り、刀のない僕なんて雑魚以下だけどさ。でも、安心してくれよ。刀はしっかりここに入れてるから」

 冥の無遠慮な言葉に、まったく表情を変えずに響斬はそう答えた。先ほどジャージを指差していた手で、今度は左肩の細長いケースを指差しながら。

「なんだ、そこに入れてたのか。というか響斬よ、お前いま帰って来たのか? 確か今レイゼロールの奴いなかったろ。闇奴生み出しに行ってるし」

「そうなんだよ、だからぼかぁ困っちゃってさ。いつもの広間に行っても、レイゼロール様いないし。で、他の闇人たち戻って来てないかなーってふらついてたら、冥くんを見つけたってわけさ。ああ、そう言えば久しぶりにここに来たから、君に会うまで5回はけたよ。ここ暗いからさ」

 冥の質問に、よくぞ聞いてくれたとばかりに響斬はそう言った。響斬の言葉を聞いた冥は、珍しく呆れたような顔をした。

「ドジ振りは変わらずみたいだな・・・・・・」

 目の前の響斬という闇人は、その見た目に表れているように、基本的にのほほんとした性格の闇人だ。のほほんとしているだけならともかく、この響斬は凄まじくドジなのである。それこそ、今言ったようによく転ぶし、何もない所でも転ける。100年ほど経って服装は変わったようだが、どうやら中身は全く変わっていないようだ。

「それで、冥くんが修練場にいる理由は何だい? しかも1人だなんて珍しい。ここは僕たち闇人が暇潰しに戦り合うとこだろ? だって言うのに、君は1人だしさ」

「ちょっくら鍛錬してたんだよ。戦うにも今いる闇人どもは好戦的じゃねえしな。ちょうど瞑想が終わったとこで、お前が来たってわけだ」

「冥くんが瞑想? ギャグかい?」

「おう響斬、てめぇどうやら殺されたいらしいな」

 ニコニコとした顔で首を傾げた響斬に、冥は拳を鳴らした。顔にも青筋が浮かぶ。そんな冥を見た響斬は変わらずに緊張感がない様子で、言葉を述べた。

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