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変身ヒロインを影から助ける者  作者: 大雅 酔月
2083/2103

第2083話 クリスマス前髪争奪戦7(5)

「・・・・・・マジで疲れた。こんなに疲れたクリスマスは初めてだぜ」

 ようやく光司から逃げる事に成功した影人は、疲労の色を隠しきれぬ顔でそう呟いた。気を抜いてしまえば今にも倒れそうだ。

「今すぐベッドにぶっ倒れたい・・・・・・でも、ぶっ倒れたらスプリガンの変身が解けちまうし出来ねえ・・・・・・」

 変身を解除した瞬間、影人の気配を感じ取れるシェルディア、レイゼロール、ソレイユが影人の場所に群がってくる。考えるだけでもゾッとする話だ。少なくとも、今日が終わるまでは影人はずっとスプリガンに変身していなければならない。今の影人はスプリガン状態ではあるが、一応幻惑の力を使って再び目立たない青年に変装していた。

「だけど、流石に外を放浪しっぱなしは無理な気分だな・・・・・・仕方ねえ。家に帰るか。気配の肥大化はまだ使ってるから、家に帰ってる事はバレないだろ」

 影人はそう決めると、スプリガンの身体能力を使い家に向かって駆けた。幸い、この辺りから家はまだ近い方だ。スプリガンの身体能力で駆ければ、5分も掛からないだろう。

「ふぅ・・・・・・」

 ようやく家の近くまで来た影人は歩調をゆっくりとしたものに変えた。普段なら、スプリガン時はこれくらい走っても疲れなど一切感じない。だが、今日は色々と限界が近づいているためか、影人は走った事に対する疲労を感じていた。

「・・・・・・本当、今日は散々な日だったぜ。どいつもこいつもやば過ぎる追手だったし・・・・・・極め付けはあの奇跡パワーの香乃宮だし・・・・・・そもそも、何で俺は追われてたんだ? ああ、だめだ。頭が回らねえ・・・・・・」

 もう何も考えたくなかった。ただ1つだけ確かな事は、影人はこの苦難を乗り切ったという事だ。そう。それだけは、それだけは間違いないはず――影人がそう思いながら歩いていると、影人が住んでいるマンションが見えて来た。ようやくゆっくり出来る。影人の心に久しぶりの安堵感が到来する――はずだった。

「っ・・・・・・!?」

 しかし、スプリガンの金色の瞳はマンション前のある光景を捉えた。

「全く影人の奴・・・・・・絶対に許さないからな」

「うん。クリスマスに女の子たちの予定を潰す事がどれだけ罪深いか・・・・・・影くんにはしっかり反省してもらわなきゃ」

「こればかりは左に同じだね。でもまあ、帰城くんの住まいが知れたのは僥倖だったかな」

「うむ。そうだな。これで、いつでも帰城影人をデートに誘え・・・・・・コホンコホン!」

「ふふっ、さてあの子には何をしてあげようかしら。ふふっ、ふふふふふふっ」

「・・・・・・殺気が出ているぞシェルディア。まあ、気持ちは分かるがな」

「あのバカ前髪、いったいどれだけの女性と・・・・・・ふふっ、絶対に、絶対に女神の鉄槌を下してやるわ・・・・・・!」

「う、うわぁ・・・・・・これ、帰城くん大丈夫かな・・・・・・」

「絶対に大丈夫じゃないわよ・・・・・・まあ、でも自業自得なのかしらね。今のうちに供養しておきましょう。南無三」

「・・・・・・相変わらずバカな事をしていますね帰城影人は。やはり、今まで私が見た中で最も愚かな人間です」

 影人の住むマンションの前には女性の集団がいた。暁理、ソニア、ロゼ、アイティレ、シェルディア、レイゼロール、ソレイユ、陽華、明夜、イズ。いずれも影人がよく知っている者たちだ。というか、陽華、明夜、イズの3人以外は今日影人を追っている者だった。

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