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変身ヒロインを影から助ける者  作者: 大雅 酔月
2079/2103

第2079話 クリスマス前髪争奪戦7(1)

「――だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! 負けたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

 ナンパ男と光司の勝負に巻き込まれた影人がボーリング場に連れて来られてから約30分後。影人の前には床に崩れ落ちるナンパ男の姿があった。ナンパ男の言葉からも分かるように、ボーリング勝負に勝ったのは光司だった。

「僕の勝ちです。約束通り、素直に退いてくれますね?」

「・・・・・・ああ、分かってるよ。約束は守る。お姉さんはお前に任せた。じゃあな。・・・・・・お前、強かったぜ」

「・・・・・・あなたも強かったですよ。松野さん」

 素直に去り行くナンパ男に光司はそんな言葉を送った。どんな人間でも本気で勝負し合えば何かが通じ合うものだ。光司とナンパ男も互いに何が通じ合っていた。

(・・・・・・まあ動機はあれにしても熱い勝負ではあったな)

 一応、ずっと観戦していた影人はナンパ男の背を見つめながらそんな感想を抱いた。実際、光司とナンパ男のスコアは拮抗していた。2人とも、ストライクを連発していたので、ボウリング素人の影人の目から見てもかなりハイレベルな戦いである事が分かった。あのナンパ男もかなりの実力者ではあったが、そこは完璧イケメン香乃宮光司が相手だ。光司はその凄まじいスペックでナンパ男に打ち勝った。

「ごめん。ちょっと付き合わせちゃったね。お待たせ・・・・・・帰城くん」

「・・・・・・やっぱり確信犯かよ。当然のように気づきやがって」

 振り返り影人の事をそう呼んできた光司に、影人は素直に自分が帰城影人だと認める反応を示した。

「・・・・・・一応、後学のために聞かせろ。見た目も性別も、匂いも声まで変えてるのに何で俺だって分かった? あと、何で俺の居場所が分かった?」

 影人は光司に自身が抱いていた疑問をぶつける事にした。光司は「そうだね」と影人の疑問に頷くとこう答えを述べた。

「君のためなら僕は限界を超えられるから、としか言えないかな。ほら、よく言うじゃないか。友達のためならって」

「・・・・・・意味が分からん。真面目に答えろ」

「真面目なつもりなんだけどね。まあ、具体的に順を追って話すよ。最初は、待ち合わせ場所に君が来なかったから君の事を強く想ったんだ。すると、不思議な事に君の気配を感じた。でも、君の気配は途中で凄く大きくなった。君の気配が大き過ぎて、僕は君の居場所が分からなかった」

「っ・・・・・・」

 光司の言葉を聞いた影人は驚きの感情を露わにした。影人の気配が大きくなった事は事実だ。影人はソレイユとレイゼロールの追跡を逃れるため、現在進行形で気配を膨張させる力を使用している。

 だが、それは普通の人間には感じ取れないはず。しかし、光司はそれを感じ取った。感じ取れなければ、今の言葉は決して出て来ないのだ。

「僕は君の気配を感じ続けた。すると、僕の中に一筋の光が射したんだ。その光が、君の居場所を教えてくれた」

「は? 光?」

「うん。不思議だよね。そして、光が射した瞬間、不思議な声が僕の中に響いたんだ。『まさか、こちらの世界に入門してくる者がいるとは』、『ようこそ魂の友(ソウルフレンド)の世界へ』、『祝福するぜ』、『流石は聖夜。奇跡が起きる日だな』、『俺たちも出来る限り力を貸すぜ』、『俺たちは既に魂で繋がった友だ』・・・・・・確かそんな声だったと思う。その光は今も僕の中にあるから、こうやって君を追えたという感じだよ。君の変装を見破れたのも、その光が力を貸してくれた事が大きいよ。まあ、光がなくても見破った自信はあったけどね」

 訳が分からないといった顔を浮かべる影人に光司はそう説明した。普通ならば、もっと話が分からなくなる説明だ。しかし、影人は光司が言わんとしている事を理解した。

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