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変身ヒロインを影から助ける者  作者: 大雅 酔月
1942/2051

第1942話 夏だ、祭りだ、ハチャメチャだ1(2)

「これで、役者は・・・・・・いや、魂の友は全て集ったな」

「ああ。いつ以来だろうな。俺たちが全員集ったのは」

「さあな。だが、今日は記念すべき日だぜ。また俺たちが集った。しかも、集まる約束もなしにだ」

「俺たちは魂で感じた。今日この場所この時間に集う事を。それはなぜか。決まってる」

「青春の炎を燃え上がらせるためだ。真夏の太陽よりも熱い青春の炎を。さあ、みんなで燃えあがろうぜ!」

 Aこと窯木篤人かまきあつと、Cこと西村慶にしむらけい、Dこと宮田大輝みやただいき、Eこと梶谷英賢かじやえいけん、Fこと佐藤富司已さとうふじやもBに続くようにそんな言葉を述べた。一瞬にして場の雰囲気が無駄に格好をつけたバカどもの空気――シリアスのようだがその実ふざけ倒したもの――に変わった。

「・・・・・・A、B、C、D、E、F。あんた達・・・・・・いや、今は先輩か。久しぶりに先輩たちの顔をまた見れて嬉しいぜ」

 影人がフッと前髪スマイルで6人に応える。スマイル1つください。はい前髪スマイル。これにはスマイルを注文した作者も怒り心頭。作者は前髪野郎を訴訟。結果、前髪野郎は裁判にかかり2度目の死刑の判決が下された(ちなみに、1度目は打ち上げパーティーの時)変身ヒロインを影から助ける者。完。三文小説以下の駄作に相応しい終わりである。

「よせよ。先輩だなんて。例え、君が留年してしまっていても、俺たちは魂で繋がった友。友には学年なんか関係ない。どうか今まで通りの距離感で接してくれ」

「そうだぜ。俺たちはそんな事を気にするような器の小さい奴らじゃない」

「留年なんて些細なもんさ。俺たちの心はまだ中学生に留年してるからな」

 B、D、Fが気さくな様子で影人にそう言った。A、C、Eも3人と同じように全く気にしていない様子だった。

「お前ら・・・・・・フッ、ありがとよ」

 影人は嬉しさを隠すようにまた前髪スマイルを浮かべた。本話3回目である。なに笑とんねん。

「さて、俺たち風洛の7人の侍も揃った事だし、そろそろ本題に入ろう」

 Bが音頭を取りそう切り出す。A、C、D、E、F、G(前髪)はBの言葉に同意するように頷いた。

「俺たちは昨日の夜に同時に何かを受信した。その何かとは、熱く、激しく、空を突き抜けるようで、爽快さと楽しみと嬉しさを混ぜ合わせたようなもの・・・・・・つまり、青春の波動だ」

 Bはグッ右手を自分の胸に当てる。高校3年生が急に何を言い出すのだろうか。受験勉強のストレスからくる奇抜な言動ではなく、天才(笑)は正気で何の恥ずかしげもなくそう言ったのだった。はっきり言ってイカれて・・・・・・いやクレイジーだった。結局同じやないか〜い。ルネッ◯〜ンス。は(自問自答)?

「ああ。お前の言う通りだ」

「俺たちは間違いなくそれを感じた」

「きっと俺たちを見守ってくれてる神さまが、祭りを見せろって言ってるんだ」

 A、C、Eが真剣な顔になる。もちろん、他のD、F、Gも同様である。恐ろしい事にこの場には本物のバカ達しかいなかった。

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