表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
変身ヒロインを影から助ける者  作者: 大雅 酔月
1846/2051

第1846話 亀裂を巡る戦い、決着2(4)

「皆様のお気持ちに応えたいのは山々なのですが・・・・・・今の私は何かを傷付ける力しか無力化できないんです。あの方の体には確かに兵器があります。ですが、体自体は何かを傷付けるものではありません。なので、完全に無力化できるかどうか・・・・・・」

「知らん。何とかしろ」

「酷いわねあんた! 『聖女』、もし不安なら光臨使って力の出力を上げてみなさい! 出し惜しみしてる場合でもないしね! それなら多分出来るわ!」

 シスの投げやりな言葉にツッコミを入れつつ、真夏が真っ当なアドバイスをする。しかし、それでもなおファレルナは不安げな顔を崩さなかった。

「ですが、私が光臨を使えば闇人の皆さんが・・・・・・」

「確かに、君の光臨は俺たちにとっては猛毒みたいなもので、かなり弱体化もするけど・・・・・・すぐに浄化されたりはしないよ。だから使うんだルーナ。俺たちなら大丈夫だから。ね、クラウン?」

「そうですねー。ここは1つ、気合いで何とかいたしましょう。どちらにせよ、それしか勝ち筋は見えませんし」

 ゼノにそう聞かれたクラウンが頷く。闇人たちの答えを聞いたファレルナは、自身も覚悟を決めた。

「分かりました。皆さんがそう言うなら。私は皆さんと、そして私を信じます」

「・・・・・・!」

 写し身が両腕の剣を砲身に変える。そして、ファレルナたちに向かって破滅の光を連射する。シスはその光を回避し、神速の速度で一気に写し身との距離を詰めると、写し身を影で切り裂いた。

「ならばさっさとしろ。時間と隙は俺様が稼いでやる。せいぜい、泣いて喜び俺様を崇めることだな」

「偉そうのレベルが宇宙レベルね・・・・・・まあいいわ! 『聖女』やるわよ!」

「はい!」

 真夏がファレルナを促す。頷いたファレルナと、真夏はこう言葉を唱え始めた。

「我は光を臨む。力の全てを解放し、闇を浄化する力を!」

「私は光を臨みます。力の全てを解放し、闇を浄化する力を」

 真夏に黒い宝石のようなオーラが、ファレルナに純白のオーラが纏われる。そして、2人は力ある言葉を放った。

「「光臨!」」

 真夏とファレルナの身から光が発せられ、世界を光で染める。数瞬間後、光が収まると2人の姿は変化していた。

「さあ、ここからが本番よ! 呪ってやるわ!」

「全力で行きます・・・・・・!」

 光導姫としての全ての力を解放した真夏とファレルナがそう言葉を述べる。完全に解放されたファレルナの浄化の光に、ゼノとクラウンが顔を曇らせた。

「ぐっ・・・・・・」

「こ、これは・・・・・・かなりキツイですねー。気を抜けば、一瞬で意識が持っていかれそうですー」

「っ、この光・・・・・・なるほど、先程から違和感を覚えてはいたが、闇の性質を持つ者への特効か」

 写し身の相手をしていたシスも、ほんの少しだが顔色を曇らせる。ファレルナの光は闇を照らす光。その対象は当然、闇の本質を持つシスにも及ぶ。

「だが、俺様は真祖だ。この光で弱体化するくらいが丁度いいというものだろう」

 しかし、シスは笑うとより激しく写し身を攻撃した。真祖。それは規格外中の規格外。絶対最強と称されるその力に嘘偽りはなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ