表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
婚約破棄された武神令嬢は小説家を夢見る  作者: 間咲正樹


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

69/102

第69話:明らかに異常ですわ――。

「ハァ……! ハァ……! ハァ……!」


 ラース先生は立っているのもやっとの、満身創痍ですわ。

 もう魔力も完全にゼロでしょうし、本当にギリギリの戦いでしたわね……。

 それでも勝ったのはラース先生ですわ!

 今日はラース先生の、優勝記念日ですわッ!


「ハハハ! おめでとう神様」


 フリードがラース先生に、握手を求めます。


「ありがとうフリード。僕が優勝できたのは、君とミストのお陰だ」


 ラース先生はフリードと、固い握手を交わしました。


「いや、それは違うな。ミストも言ってたが、俺やミストはあんたが生み出した存在なんだから、優勝したのはあくまでも、神様の実力だぜ」

「はは、そうかな」


 その通りですわ!

 今回の大会で確信しましたが、今のラース先生はマジで、相当強くなってますわよ!


「じゃあな、後はお若い二人に任せてってことで」

「あ、うん」


 フリードはわたくしにパチリとウィンクしてから、光の粒になって消えました。

 んん??

 今のはどういう意味です??

 ま、まあいいですわ。


「ラース先生!」

「ニャッポリート」


 結界が解除された途端わたくしは舞台に上がり、ラース先生のところに駆け寄りました。


「優勝おめでとうございますわッ!」

「ニャッポリート」


 わたくしはラース先生の右手を両手でギュッと握り、精一杯の称賛を贈ります。


「……ありがとうございます、ヴィクトリア隊長。僕が優勝できたのは、ヴィクトリア隊長が僕をここまで鍛えてくれたからです」

「ラース先生……!」


 ラース先生は天使のような笑みを浮かべながら、わたくしの目をじっと見つめます。

 ――この瞬間、またわたくしの心臓が、トゥンクと跳ねました。

 はわわわわわわわ……!?


「……ところでヴィクトリア隊長、ゲロルト様としていた約束を、覚えておられますか?」

「え?」


 約束?

 ――あっ!

 そ、そういえばゲロルトはこの大会が始まる前に、「この中で勝った人間が、【武神令嬢(ヴァルキュリア)】を妻とする!」って言ってましたわね!?

 ということはわたくしは、ララララララース先生の、妻、に!?!?

 えーーー!?!?!?

 そそそそそ、そんなああああああ!!!!

 急にそんなこと言われても、こ、心の準備があああああああ!!!!


「ふふ、冗談ですよ」

「ふえ?」


 ラース先生??


「こんなズルい手段で、プロポーズはしませんよ」

「あ、そ、そうですか」


 な、なぁんだ。

 そりゃそうですわよね!

 もう、ビックリしちゃいましたわ!

 あれ?

 でも何故でしょうか……?

 少しだけ、残念な気もするのは……??


「――でも、いつかきっと」

「??」


 ラース先生は真剣な表情で、わたくしをじっと見つめます。

 ラ、ラース先生???


「ゲロルト様、しっかりしてください」


 その時でした。

 全身傷だらけで気絶しているゲロルトに、アメリーさんが駆け寄って、膝枕をしました。

 やれやれ、お安くないですわね。


「さあ、()()()()()()()()()()、ゲロルト様」

「「「――!!」」」


 アメリーさんは懐から()()()()()()()()()()()()()()()()を取り出し、その中身をゲロルトに飲ませました。

 あ、あれは――!!?


「――う、ぐ、グアアアアアアアアアアアアア!!!!」

「「「――!!!!」」」


 ゲロルトの身体が見る見るうちに肥大化していき、悪魔のような風貌になりました。

 ですが、今までに比べると、サイズが明らかに異常ですわ――。

 優に4メートル近くはある、巨人になっております……。


「――くっ! そうか、()()()()()だったのか――!!」


 ラース先生が激しい怒りを滲ませながら、アメリーさんを睨みつけます。

 アメリーさんはまるで、この世の全てを知り尽くした老博士のように優雅に立ち上がり、こう言いました――。


「ククク、その通りだよラースくん。私が【弱者の軍勢(アインヘリヤル)】の総帥、【好奇神(ロキ)】こと、ヨハン・フランケンシュタインだ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
ふぉおおおおおおお!? こういう展開は大好物です (`・ω・´)シャキーン
な、なななななーにー?! アメリーがっ?! このシーン、かなり驚いてほんとにそんな声出ました。 そういえば北欧神話のロキのエピソードには……と思い出して、首がもげるほど深くうなずきつつも超感服いたしま…
そのままプロポーズして欲しかった気持ち半分、ここではプロポーズして欲しくなかった気持ちが半分……これから楽しみにしておきます。 それにしても……え、まさかのここでロキが再登場!? それもロキがアメリー…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ