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勇者側で召喚されたはずの俺が魔王側にいるんですけど!?  作者: YoneR
第一章

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中迷宮〖2〗(2)

昨日投稿できなくてすいませんでした。


反省

まだ書いてないのに3日連続更新とかを予告しないこと。


俺たちは中迷宮の中に入った。


この中迷宮は入ってすぐのところでいくつかの道に分岐しており、最終的には1000以上の道に分かれる。


「どれにする?」

ミィが聞いてきた。


ちなみに、今回は最初から同行しているのでパーティーとして入った。


 うーん。一応中の構造は頭の中に入ってるんだが、どれがいいのかあまりわからないな。


(フレア、ここには来たことがあるのか?)

(何回かありますねー。たぶん右から7番目のところがいいと思います。出て来る魔物が他より強いのに素材があんまり得られないやつなので入る人が少ないはずです。あっ、6番目は絶対にやめてください。迷宮主の部屋があって・・・。)

(じゃあ、6番目に行こうか。)

(ちょっっ!我が王!)

(冗談だ。7番目に行く。)

(むぅ、我が王の意地悪・・・。)


「フレアによると7番目がいいらしい。」

「おっけー。」


俺たちは7番目の道に入っていった。




するとすぐに魔物が出てきた。


天井に空いている穴から、蝙蝠の魔物だ。

上の方から紫っぽい魔力の攻撃をしてきた。


大きさはそこまでではないが数百匹いる。


 前回と違って最初から中迷宮らしい強さだな。


「うわー、蝙蝠かー。飛ぶから倒すのが面倒なんだよねー。」


ミィはそう言いつつ、攻撃を余裕でよけながら、降りてきた蝙蝠を1匹ずつ倒していっている。

さすがはBランクだ。


俺は陰なる盾でエミュリアを守りつつ、蝙蝠を切り捨てていく。


 フレアにやってもらってもいいが、壁が溶けるからな・・・。とりあえずこいつで地道に倒していくか。


「陰なる投剣。」


俺の周りに12本の黒い投剣が現れた。


蝙蝠が集まっている方を見据え、放つ。


魔力操作でターゲットに狙いを定める。





貫かれた蝙蝠とその血がぽたぽたと落ちてきた。

その数およそ50匹。




エミュリアが落ちてきた蝙蝠を見て、小さな悲鳴をあげ(実際には上がっていないがそのように見えた)、より俺のほうに密着してくる。



「うわっ!ちょっ、琉斗さん!血の雨みたいになってるんだけど!?服が血まみれに・・・。」


俺はその声を無視して再び陰なる投剣を出し、放つ。


«我が王、もはやそれ投剣とはいえないんじゃ・・・?投げてないし。»

「まぁ、確かにな。だが、一応ある程度の距離がないと威力は下がるし、大きな方向変換はできない。一応投剣の体裁は保っている。」


ピストルやアサルトライフルを使っていないのは、まだ入ってすぐだからだ。誰かが来る可能性がある。


俺は陰なる投剣を繰り返しながら、それと並行して死体喰いに蝙蝠の残骸を回収させていく。


これは事前にミィに、希少な魔物の素材以外は自由にしていいと許可を取っている。


しばらくして・・・。



「ふぅ、おわったー。」

「そうだな。」


すべての蝙蝠を倒し終わった。


⦅あの、本当にこのまま行くんですか・・・?⦆

エミュリアが少しおびえている。


「あー。あまりゆっくりしていてもあれか・・・。ミィ、周りに人の気配は感じるか?」

「ん?今のところないけど・・・、どうかした?」

「いや、エミュリアが怖がっているから少し飛ばそうかと思ってな。」

「なるほどねー。あの魔力銃だったっけ?あれを使うってこと?」

「いや、あれは音が大きすぎるし、迷宮破壊になってしまう。一応やめておいた方がいい。だからこいつらに任せる。」


「First 陰狼。」


2匹の禍々しい魔力を持った黒い狼が現れる。


ミィは反射的に剣を構え、身を固くしている。

エミュリアも、俺にしがみつく力が強くなっていた。


 ん・・・?なんか前より強くなったか?


なんとなくそう感じた。


「りゅ、琉斗さん・・・。これは?」

⦅琉斗様ぁ。怖いです。⦆

「別にそんなに怖がらなくていい。俺のギミックだ。フレアと同じように自我を持っている。あ、そういえばフレアも出てきていいぞ。」

「琉斗さん、本当に何者なの!?いや、召喚人だってことは分かってるんだけどね!?あまりにも桁外れだと思って・・・。これじゃAランクの人だけのパーティーでも勝てないよ!だっておかしいもん。その魔力!!」

«だってだって我が王ですから!»

「フレアちゃんそれ全く説明になってないからね!?」


 それはそうだと思う。


⦅琉斗様。じゃああれは仲間なのですか?⦆

「ああ。そうだ。」

⦅・・・触ってみても大丈夫ですか?⦆

「え?・・・大丈夫だが。」


驚いたことに、エミュリアが陰狼に近づいて行った。


そして、最初はそっと触れる程度だったが、だんだんと優しくなで始めた。

陰狼も気持ちよさそうにしている。


 まじか。あれだけ怖がっていたのに・・・。案外芯が強いのかもしれないな。


俺はエミュリアの認識を改めた。


「・・・なんだか琉斗さんたちと一緒にいると感覚がおかしくなりそう。」

「なぁ、フレア。なんか前より強くなってる気がするんだが・・・?」

«我が王の経験値が増えてきたからだと思います。»

「えっ!ていうことは経験値が増えれば増えるほどこれ以上強くなるってことなの!?」

«いやー、それはないと思う。たぶんある一定の強さにまでなったらそこでストップするはず。»


 つまり、陰狼も俺の経験値不足のせいで弱くなっていたってことか・・・。


「ん?フレアちゃんは強くならないの?あんま変わってないし、そこまで魔力量ないよね。」


 確かに変わっていないな。


«ちゃんと強くなってますから!周りに見せないだけで!»

「それはどうして?」

«だって魔力をあからさまにしてたら我が王のそばにいられないじゃないですか!それに、陰狼ちゃんは獣で、私は可憐な美少女ですから!ね、我が王。»


 かれん?


«ね。»

「あ、はい。」


押し切られた。


「えー。俺の考えを説明すると、とりあえず陰狼に先行してもらう。それで、たぶん大半の魔物は倒せる。そして、俺たちは陰狼が討ち漏らした魔物だけを倒していく感じだ。これならかなり早く人の来ないところに行ける。そこでミィにもエミュリアのことを話そう。」

「おっけー。たぶん魔物全部なくなっちゃいそう・・・。」


 可能性はあるな。ま、素材はちゃんと渡すからいっか。


「で、フレアにはいくつかの壁を溶かして鉱石を露出させてほしい。それで、あとから来た冒険者の足止めになると思う。」

«分かりました!»


 鉱石は高値で売れやすいからな。たいていの冒険者は採掘に立ち止まってくれるだろう。


⦅あの、私は・・・。⦆

「エミュリアは何もしなくて大丈夫だ。俺が頼んでここまで来てもらったんだからな。」

⦅でも・・・。⦆

「そばにいるだけで十分だ。」

⦅はぅ・・・。琉斗様、かっこよすぎます。⦆

«我が王・・・。なんでそういうセリフを私に言ってくれないんですか!なんでエミュばっかり・・・。私が恋人なのに・・・。»


 ??


«あっ、そうだ。ミィにまだ言ってなかったんだ。私、我が王に恋人だって認めてもらったんです!»

「えっ!そうなんだ。よかったねー。」

«ふふん!私の勝ちです!»

⦅ま、まだ諦めてませんから!⦆

「そろそろ行くぞ。」


なんとなく面倒になりそうだったので話を切り上げさせて、先に進んだ。



============================



俺たちは全く魔物に出会わずに目的地まで来た。


「ここなら実験しても大丈夫そうだな。」

«はい!通路番号357番。今までここに入ったことがあるのは私とコクロウとあと・・・ええと?名前がわからないけどもう1人だけです。»

「???」

「あ、ミィ。気にしないでくれ。フレアの空想の話だ。」

「そうなんだ。へぇー。」

«違いまっ»


俺はフレアの口元と思しき場所を押さえる。


(何するんですか!)

(ミィにはフレアのことを自我のあるギミックとしか説明していない。だから、俺に会う前のことは話さないほうがいい。)

(あっ・・・。すみませんでした。)


「?」

「いや、気にしないでくれ。じゃあ、とりあえずエミュリアについて話しておこう。」

「分かった。私まだ顔も見れてないんだよねー。もしかして顔にコンプレックスとかがある感じ?ていうかどういう関係?妹?兄妹そろって召喚された感じ?」

「いや、そういうわけではない。ただ、顔周りで隠しておかないと面倒になるところがあってな。あと、声が出ない。」

「ふぅーん?」

「エミュリア、フードを外してくれ。」



エミュリアがこくりとうなずき、フードをおろす。



「えっ?」

「分かっただろ?」


⦅こんにちは⦆

エミュリアがそう挨拶する。



「か・・・」

「か?」



「かわいい!!可愛すぎる!!琉斗さんどこで手に入れたの!?こんな美少女!しかもエルフ!!」



「オークションでな。娼館に買われそうだったから買い取った。顔が知れているし、耳が特徴的だから隠す必要があった。」

「なるほどねー!それに、もし顔が知られてなかったとしても絶対に絡まれるよ!だってこんなにかわいいんだもん!」

⦅えへへ・・・。⦆


エミュリアの容姿がミィにクリーンヒットしてようで、ミィがべた褒めしている。


エミュリアはかなり照れくさそうにしていた。



エミュリアが俺のそばに寄ってくる。


⦅・・・あの、琉斗様?⦆

「ん?」

⦅私って、その、・・・かわいい、ですか?⦆


 さっきまでミィにそう言われてたのになぜ俺に聞いてくる?


俺はそう疑問を感じたが、答えた。


「ああ、そこらの人達より、圧倒的に可愛いと思うぞ。」

⦅圧倒的に・・・。うれしい。うれしいです。ありがとうございます。⦆

«だからそれは私に・・・»



「で、ええっと、俺たちはここでしばらくエミュリアの魔法を使った実験をしようと思っている。だからいったん戻ってくれてもいい。」

「あー。それじゃあそうしよっかな。実はさっき落としたときに刃こぼれしちゃって、ボス戦の前に取り替えたいなーって思ってたから。それじゃあ、たぶん1時間ぐらいで戻ってくると思う。っていうか魔法使えるんだ!ねぇ琉斗さん、その子私に売る気は・・・。」

「悪いがその気はない。」

「そっかー。じゃあまた1時間後に。バイバイ、エミュリアちゃん。頑張ってね。」



ミィが階層移動アイテムで地上に戻っていった。



さてと、それじゃあ実験を始めよう。


今の琉斗のレートカード

《名前》 瀬川琉斗

《ランク》 勇者 ℤランク

《魔力量》 12800

《魔法属性》 陰

《ストレンジスキル》 ・ナンバース

《家臣》 (未)

《ギミック》 ・First 陰狼 ・Second 陰炎

       ・陰なる移動 ・陰なる収納 ・陰なる祝福

       ・陰なる爪  ・陰なる盾  ・陰なる投剣

       ・陰なる回復

《奴隷》 ・エミュリア


次回更新は・・・未定です。

まだ0字なので(反省を生かす!)


たぶん水曜か木曜かなぁー。

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