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たこ焼きパーティー
ご近所の人の顔ぶれが、微妙に変わっている。
佐藤さんだったのが、山田さんになっていたり。山本さんだったところが、奥原さんになっていたり。これも歴史改変の余波だろうか。少し、怖い。
そして本日はたこ焼きパーティー。
まんまとヘッダー用写真を手に入れた芽依子と沖田君たちと一緒に、たこ焼きを焼いている。
「沖田君、葱入れて!」
「はい!」
「タコ投入!」
「はい!」
天かす、紅生姜などそれぞれ役割を決め、たこ焼きを焼いていく。沖田君たちは羽織を脱いで、たすき掛けしている。焼き上がったたこ焼きはほこほこと香ばしくて美味しい。私はこれにソースとマヨネーズをつけて食べるのが好きだ。そしてビール。これは譲れない。沖田君たちもめいめい和やかに飲んで食べている。立食形式のたこ焼きパーティーは、人の距離感をぐっと近くする。鷹雪君もいれば良かったのになあと私は思う。ほかほかと立ち上がる湯気は如何にも長閑で、ここに彼がいたら気持ちも穏やかになるのではと思うのだ。
「鷹雪君もいたら良かったのになあ」
ぽろりとこぼした私の言葉を、沖田君が拾う。
「そうですね」
人の心を掬い上げるような微笑。
こればかりは昔から変わらない。





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