「134話」
桃をひたすら食うことおよそ1週間。
大体の特性がつかめた俺とタマさんはダンジョンから出てすぐにギルドへと向かう。そして街を出て数時間後には俺はリタさんへと特性について報告しているのであった。
「……では、桃を作成してから3日経つまで食べたら効果を発揮する、3日以上経った場合は効果は発動しない、全ての特殊効果の持続時間は桃を食べてから丸一日でよろしいですか?」
「で、あってます」
どれぐらい日持ちするのかなあと調べた結果、レベルに補正かかるやつや、スタミナ回復したりするもの、傷が治るのと魔力が回復するの全てが同じだけ日持ちすることが分かった。
分かりやすくて良いね。 てっきり一日以上経ったらもう効果ありません!とかならないかなーと内心心配していたけど、割ともつので一安心である。
効果の持続時間も食ってから24時間と分かりやすい。
あ、仮に作ってから3日ぎりぎりの桃でも、食ってから24時間もつよ。
「3日ですか、思ったより長くてよかったです……これならモンスターの群れが地上に現れてから用意しても、迎撃までに間に合うでしょう」
「あ、そうなんすね?」
そうなんだ?
街からかなり離れたところに出てくるのかな?
あとは数が多いから全部地上に出てくるまで動かないとか……?
とりあえず現れたと同時に、ダッシュで隣街のダンジョンいって桃を作れるだけ作って戻ればいいか。
戻る最中で鉢合わせしないといいけどねー……。
いかん、フラグが立つ。
考えるのはよそう、そうしよう。
「はい。 ……ウッドさん、防衛ラインを構築しているチームから検証が終わったら来て欲しいと連絡が入っています。 向かって頂けますでしょうか? 場所はこちらに書いておきました」
「ほいほい?」
なんかメモ渡されたぞっ。
ダンジョンで桃食ってただけだからあんまり疲れてはいないし、とりあえず向かいますかね。
しかし防衛ラインかー。
「防衛ラインのチームが俺を……? なんだろ、木で何か組み立てるんかな? いやでもすぐ燃えるよなあ……」
俺って防衛ラインで何かすることあるんだろうか? いやもちろん戦闘開始するとなると役に立つと思うけどね? 今は防衛ライン構築しているだけだからー……木で建物作ったりとかは、キンバリーさんいるからたぶん要らないはず。てか燃えちゃうし。
「とりあえず行くニャ」
うんむ、考えてもしゃーないし行くべさ。
ギルドを出てメモに書いてある場所はどこかなー……と眺めると、なんか街の景色が一変していたりする。
街をぐるっと囲うように壁が出来てるんだよね。
これはキンバリーさんが作った石壁だったりする。
高さは50mぐらい? 厚さは正確にはかった訳じゃないけど、そっちも50mぐらいあったはず。めちゃくちゃ分厚いねっ。
1週間前には何もなかったからさ、俺が隣街から戻ってきたら壁で囲まれててびっくりしたよ。
とか考えながら街中を駆けていると、あっという間に目的へとついていた。
あ、そうそう街の人だけどね。 戦闘できる人を除いてほぼ全員が避難済みだよ。
今回は発見が早かったから避難も十分出来たそうな。おかげで街中を走っても人とぶつかるなんて心配はないのである。
ちょっちゴーストタウンぽくて、あれだけど……ま、指導者とっちめてしまえば皆戻ってくるしね。
「お、来てくれたかウッド……とそれにタマさん」
「どうもキンバリーさん、何か呼ばれてるって聞いたんですけど……もうこれ完成してますよね?」
俺を出迎えてくれたのはキンバリーさんだった。
休憩中だったのか茶をしばいてたぽいけど、てかあれよね一仕事終えた感じになってるしやっぱこの壁完成してるよね。
俺なんのために呼ばれたんだろ?
「ああ、土台はもう出来てるよ。 確か……お前さんに頼みたいのは迎撃用の兵器に関してだったはずだ、詳細はそこの隣の部屋で聞くと良い」
「了解っす、ありがとうございますー」
迎撃用の兵器だと……?
なんかこう俺の中の男の子部分がわくわくしだしたぞ。
これは行くっきゃあるまい!
「ちわーっす、ウッドでーす」
「……あぁっ?」
すんごいずんぐりむっくりした強面のおっさん達が一斉にこっち見てきた。
あ、すみませんちょっとお部屋間違えたみたいですねー。それじゃ失礼しましたー。
ってやろうとしたら首根っこつかまれた。
やだー! 俺を捕まえてどうするつもりなのっ!? タマさんたすけーてー!




