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私は好きね

前回から数日後です、多分


-では、あの時何が起こったかは皆さん全員が理解できていないと?-

-えぇ、霊媒師の皆さんも関わらない方が良いと言う物ですから深くは聞かない事に…-

「謎の怪奇現象に迫る!って題目だったから観てるけど、これってこの前のアレの事じゃないの」

「知らない人からしたら十分に怪奇現象ですからね、カメラは映らなくなったり照明は割れたりしたのですから」


まぁそうなんでけど、当事者からしたら思い出したくもないわ。

今でもたまに夢に出てくるぐらいには強烈な見た目だったのに…


ーそれで、怪奇現象の元となった物を祓ったのはやはり有名な緒方さんで?ー

ーいえ、少女のような方でした。名前は確か、紅月さんとー


…あのプロデューサー何勝手に人の名前を出してんのよ、目の前の記者が変に食いついてるじゃないの。

というかこれって確か一部だけの配信じゃないから、私のことがそこらじゅうに知れ渡る事になるのよね…

正直憂鬱になりそうだわ。


ー紅月…聞かない名前ですね、最近活動を始めた方でしょうか?

ーいえ、結構前から祓い屋をやってる方です。ですが、その彼女に取材をしようとするのは止した方がいいです

ーそれはいったいなぜ?

ー彼女の住んでる地域は特殊でして、普段見えない者や目にしてはいけないモノ等が普通に見えるのです。それにその場所にもう一度行けと言われたら行ける自信もありませんし



どこまで話す気よコイツ、あまりべらべら口に出されると後々厄介な事になるから嫌なんだけど。

遊び半分で探されたり、運良く入れたとしても3日間生き残れるか分からないし。

それで失踪だなんだと騒がれたら困るのよ。


ーでは、貴方はどうやってその場所へ?

ー夢の中で、声がしたんです。暗号か何かのような事を言われ、起きてもその言葉が頭から離れず…

ーそれで夢の言葉通りに進んだ先にあったのが

ーえぇ、その通りです


なるほどねぇ、夢の中でお告げがってパターンだったのね。

でもいったい誰が伝えたのかしら、あの蠱毒の元になった人の残留思念…はないわね。

見付けた時にはもう自我もクソもなかったし、だからってそれを起こした本人の魂…もあり得ないわ。

あの塊に取り込まれてたっぽいし…


ー不思議なものですね、それでもしよろしければどういった声だけだったとか、もしくはすがだったとかお話しを聞いても

ー声は…女性のものでした、姿はあまりよく思い出せないのですが…一番強く頭に残っているのは巫女のような格好でした

ーなるほどなるほど、では次の質問…

「続きはみないのですか?」

「もういいわ、一番知りたい事は知れたし…それに誰があのプロデューサーに伝えたのかも検討ついたから」

「そうですか…」




ーーーーー





はぁ…まさかあのプロデューサーを呼んだのが身内とは思わなかったわ。

女性でこの場所を知ってる巫女っていう時点で限られるのに、私を使うように指示したとなると一人しかいないっての。

さて、貴女の期待には応えられたかしら?

ねえ、お母さん


「これが厄介事の始まりとかにならなけりゃいいけど…ってこんな事言ってたらフラグが立ちそうだからやめましょ」

「それもフラグになるんじゃないの〜?」

「…分かってたのなら口に出すんじゃない」

「いいじゃない、暇よりマシでしょ」

「三尾から二尾にするわよ、物理的に」

「用事思い出したから他行くわ〜」


逃げたわね、ちょっと脅しただけなのに。

まあいいわ、あの狐の言いたいことも少しは分かるし。

でもやっぱり、ドタバタするよりはゆっくり出来る暇な方が私は好きね。



うん、紅月のお母さんよく出てきますね

そして意味ありげに前回の最後に出てきたあの人物、どこかで出せたらいいな〜

次回の話はどんなのになるか全くの未定です

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