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うわぁグロテスク

やっと更新です、お待たせして申し訳ありません

いつものごとくグダグダしてるのでご注意を

「テレビ出演?」

「えぇ、今度私達の番組で心霊関係を題材とした物をやるのでそのゲストとして是非」

「出るにしても、内容によるわよ。インチキだ何だのって文句を付けるだけなら断るわ」

「そんな内容にするのなら、こんな所には来ませんよ。妖怪や幽霊が目に見えるぐらいこの地の霊気等は強いのですから」


言われてみればそうよね、イカサマだプラズマだ騒ぐのなら、いちいちこんな一歩間違えばあの世への片道切符を切られそうな場所へは来ないわよね。

ということは、この人マジでやる気か。


「分かったわ、その話受けましょう」

「ありがとうございます、では日時などはまた後日連絡させていただきます」

「分かったわ」



ーーーー




「という事でテレビに出るわよ」

「深夜枠?」

「そっち系じゃないから」

「モブじゃない?」

「詐欺では?」


アンタ等ねぇ、なんでまともな内容だと思わないのよ。

普通もっと喜ぶところでしょうが


「違うわよ、霊媒師や祓い屋を呼んで色々やるのよ」

「あ、怪しい」

「詐欺ではありませんか?」

「こんな田舎まで詐欺なんかしに来る物好きはいないわよ」

『確かに』

「だからマジもんよ、多分」

「多分って、確信はないのですね」


仕方ないじゃない、名刺とか貰ってもテレビ局なんて知らないし見てる番組だって地域ニュースとか一昔前のドラマやアニメなんだし。

しかもニュースの内容だって異常現象とかだけだし、正直都会の状況なんて分からないし知らないわよ。


「とりあえず、相方として一人だけ連れて行くけど」

「お姉さん私行きたい」

「ここは私が行くわ」

「いいえ私よ」

「残念、炬茉ちゃんよ」

「私ですか、分かりました」

『えー!?』


五月蝿いわね、アンタ達じゃ話を聞かずに動くでしょうが。

向こうに迷惑をかけないようにしなくちゃいけないのよ? 無理じゃない。


「文句は受け付けないからね、もう決定よ」

「ぶーぶー」

「ケチー」

「胸なしー」


よし、今夜は狐の生き造りね

人が軽く、かるーく気にしてる事を言いやがって。


「なにを言っても無駄、という事でこの話はおしまいよ」

「うぇ~」

「テレビに出たかったな~」


文句が多い奴等ねぇ、祓われる方で出してやろうかしら。

まあいいわ、文句言うならご飯を抜きにすれば良いだけの事よ。




ーーーーー





で、あれから数日後に連絡が来て今日がその収録の日…

なんだけど、生放送とか聞いてないわよ。

しかもなんか胡散臭いのが数人いるし、私が一番胡散臭いとか言った奴は殴るわ。


「今本当の恐怖を貴方は体験する…」


なんかもう始まってたわ、正直色々不安になって来たんだけど。

隣には胡散臭そうな坊主がいるし、足を震わせてるのがいたりするし…

ホントに腕利き集めたのよねこれ?


「それでは、今回集まって頂いた腕利きの方々を紹介しましょう。まずはこの方、阿部部清麺さんです」

「どうも」


パチモン? ねぇあれパチモンよね、だって安倍晴明意識しまくってるもん。

胡散臭い笑顔とか浮かべてるし、ていうか腕利きじゃないわよねアンタ


「次はこの方、緒方皐月さん」

「よろしく」


あら美しい、綺麗でツヤのある長い黒髪とか良いわね。

それに加え、キツネ目で笑顔だから妙な妖しさもあって素敵よ。


「三人目はこのお方、泉次郎さん」

「まだまだ未熟者ですが、このような場に呼んで頂きありがとうございます」


ちょ、あの時の適当にバンバン霊力の塊飛ばしてた坊さんじゃないの!?

なにあの人とうとう見えるレベルにまで達したの? もしそうなら素直に驚くわよ私。

というか向こうは覚えてないわよね? 覚えてたら面倒くさい事になりそうね。


「四人目はこの人、紅月紫さんです!」

「こんな子供が? 騙されてるんじゃありませんか?」


清明擬きは黙ってなさいよ、騙してるのはそっちでしょうが。

あまりアホな事を言ってると呪うわよ?


「それよりも、彼女の隣にいるのは誰かしら?」

「サポーターの炬茉です」

「礼儀正しい子だこと」

「さて、皆さんにはこれからとある場所に行ってもらいます。そしてそこで除霊を行ってもらおうかと思います」



もう移動するのね、いったいどこでやらされるのか考えたくないわ。

出来ればあまり有名じゃない場所が良いのだけれど、こういう企画物に期待するだけ無駄よね。

大抵がどこか有名な墓地だったりするし、妖怪とかには顔を知られてたりするから行きたくないのよね…




ーーーーー




「ここが今回行ってもらう病院です、なんでも誰もいないはずなのに人の声や姿が見えるそうです」

「如何にもって場所ですね」

「子供は帰ったらどうかな? 怖くてちびるこも知れないからね」


こんの清明擬き、後で絶対呪ってやる…

人をバカにするのも大概にしなさいよ、弱い犬ほどって言葉を教えてあげようかしら。


「あら、この子の能力が分からないなんて二流…いえ三流じゃないの?」


よくいった! 清明擬きの顔がみるみる赤くなっていってるわ、いい気味ね。

それにしても、この緒方って人どこかで見た事あるのよね~


「まあまあ、喧嘩も程ほどにして。ほらプロデューサーさんも進行を」

「えあはいそうですね、それでは皆さんにはその声や姿が何なのかを調べて貰いたいのです」

「そんなもの、私一人で十分ですよ」

「豪い自信ね、精々情けない声をあげないようにね」

「それでは私も行きますか」


それぞれが病院の中に入ってったわね、確かに妙な雰囲気はあるのよね。

ただこれが霊や妖怪の仕業って言われるとなんか違うような気もするし、なんなのかしらこれ…


「私達は中に入らないのですか?」

「入る前に周りからよ、もしかしたらやばいものがあるかも知れないからね」

「…分かりました」


さて、周りからとは言ったけど一周するだけでも結構な距離あるのよね。

高さは三階建てかしら? 所々崩れてるから分かりにくいし、挙句に木に囲まれてるから暗いし。

炬末ちゃんと別れて、って言うのはちょっとリスクが大きいしどうしたものかしら。

いっそのこと、この病院ごと結界で包み込む…のはさすがに無理ね。

やっぱり二人で注意しながら行くしかないわね、後は中に入って行ったメンバーが余計なことしなければいいのだけれど…


「ということで、私と一緒に回るわよ」

「まあ、それが一番でしょうね。なんだか嫌な空気も漂ってますし」

「やっぱりなにかあるわよね、最悪一般人と役立たずは非難させないと…」

「えぇ、では手遅れになる前に行きますよ」


炬末ちゃんが勇ましく見えるわ、手に持ってる銃さえなければもっとよかったけど。

一応、私もいつ何が来てもいいようにお札と刀だけはすぐ構えられるようにしときましょうか。






ーーーーーー






「で、一応ぐるりと一周してみたわけだけど」

「変わったものはありませんでしたね」


木に妙な文字が彫られてたり、何かを埋めたような後もなかったし…

となると原因は病院の中にあるって事だけれど、正直行きたくないのよね。

でも行かないとこの妙な空気の原因はわからないし、はぁ~嫌になってくるわ。


「それじゃ、中に入るわよ」

「わかりました…そういえば、先に入った人達はどうなったのでしょうか」

「そう言われればそうね、あれから声も聞こえないし…」


ってちょっと待って、私と炬末ちゃんが一回りするのに大体三十分ぐらい掛かったのよ?

それなのにあれから誰も出てきたり声が聞こえたりしてないっておかしいでしょ、もしかしてだけど…いやまだそうと決まったわけじゃないから分からないけど、もしそうならやばいわね。


「ねえ、ちょっとあそこで待機してるテレビの関係者に誰か一人でも一回ここに戻ってきてないか聞いてきてくれない?」

「わかりました」


飲み物はテレビ関係者の人たちが待機してる場所にしかないから喉が渇いたら一度戻ってくる必要があるし、渇いてないにしろ三十分も探索してたら疲れもでるし休憩もするはず…

まさか妙な雰囲気のする病院の中で休憩するようなバカはいないだろうから、ていうかそんな事したら格好の獲物になるわ。

本当に誰も帰ってきてないなら…嫌な予想が大当たりね


「聞いてきましたよ」

「どうだった?」

「泉さんだけ戻ってきたそうです」

「そう、わかったわ」


とりあえず最悪のケースだけは避けられたわね、ただ残りの二人はどうしてるのかきになるわね。

それも含めて、中に入って確かめてみますか。


「よし、それじゃ突入するわよ」

「了解です」




ーーーーー




「うっわ、中に入ったはいいけどこれは…」

「酷いですね、怨念かは分かりませんが何かが渦巻いているようなそんな感じが」


この中に意気揚々と入るとか、知らなかったとはいえ気付かなかったのかしら…

もう今すぐ帰りたくなってきたわ、弱小霊もそこらをふよふよと飛んでるし。


「さ、探索しますよ」

「まずはこの一階をやるわ、とりあえずこの弱小達が多くいる場所を目指しましょ」

「わかりました、けどこれ等の低級霊はいったいどこから…」


それを調べるために今からあっちこっち探し回るんでしょうが。

でもまあ、確かに低級霊とはいえこの数は異常よね…

ぱっと見た感じでも三桁近くいるし、ここまで一箇所に集まるにはある程度の条件が揃わなきゃないことだし…

なにかの実験とかやってるって言うのは勘弁よ、さすがの私でもそんなの相手にしたくないし。


「あ、あそこが一番反応が強いみたいです」

「あれは…地下への階段ね」

「なんか、とても嫌な予感がしてきたのですが」


んなもんさっきからずっとしてるわよ、近づいて見てみればなによ霊安室って…

いや意味はわかってるわよ、私が聞きたいのはなんでそんな場所に霊が集まってるかって事よ。


「行きたくないって顔してますね」

「そりゃそうよ、だって霊安室って要するに死体置き場でしょ? そんな場所に集まるって事はそれ相応の事が起こってるってことよ?」

「ですが、放っておくわけにもいきませんから」

「ああ~もう、貰った出演料以上の仕事とかホント最悪」

「ほら、うだうだ言わずに地下室に行きますよ」

「はいはい、わかったわよ全く…」


炬末ちゃんに引っ張られながら地下室に突入よ、これ今日は厄日かなにかなんじゃないのって思えてきたわ。

それから道なりに進むこと十数分、漸く目的地の前に着いた。

けどこれはちょっと、ヤバイんじゃないかしら?


「既に霊気が隙間からあふれ出てますがこれは…」

「死体置き場に低級霊の集団、そして今頃になって目撃されだした怪奇現象」

「これだけ強いものなら、普通は既に腕利きの方が祓いに来ててもおかしくない筈ですが…」

「多分元々はそこら辺の雑魚と同じ存在だったのよ、だけれど食い合ったりそこ等辺の物に残ってた思念なんかを吸収した結果ここまで大きくなったんでしょ」

「なるほど、ってそれって呪術の一つじゃ」


そうよ、人を呪うときなんかに使われる呪術よ。

嫌な予感してたけどこれはちょっと洒落にならないわよ、蠱毒(こどく)なんて…

多分どっかの誰かが中途半端に残したせいでこうなったんだろうけど、後始末ぐらいやれってのよ。


「まだ食べてるって事は儀式は終わってないってことよね、引寄せられてる霊を食べてるのなら永遠に終わりそうにないけど…」

「それでももしどこかで途切れたりしたら?」

「呪いの対象になってる同姓同名の人物を襲い続けるでしょうね」

「むりやり消しますか?」

「呪詛を返せれたら一番はやいんだけど、そういうのは全くダメなのよね。それに多分もう悪霊化してなんで霊を食ってるのかも理解できてない可能性も…」

「珍しく悩んでますね、でもこの場合はその予想当ってると思いますよ」


仕方ないわね、こうなったら後は野となれ山となれって感じで行きましょう。

悪霊になってるなら得意分野、なってなかったらちょっと寿命が縮まるこ可能性があるだけよ。


「それじゃいくわよ、はいドーン!」

「戸を蹴破らないでください!」

ーオオォン…-


うわぁグロテスク、肉体を構成したいのか知らないけどこれは酷いわ。

頭は縦半分しかないし腕はなんか四五本生えてるし足は長いのと短いのでバランス悪いし、からだは内臓が丸見え…

そんなのが結構な大きさなんだから酷いわ、そしてなぜかその足元にはあの清明擬きが倒れてるし。


「いったいあれは、なんなんでしょうか」

「さぁ? 霊を食べてる内にそいつ等の生き返りたいっていう望みにでも侵食せれたんじゃないの?」

「なるほど、人になろうと…ですが、知能がないから無理ですね」

「そうね、それじゃちゃっちゃっと還すわよ」

「無理やりに、ですけどね」






ーーーーー






疲れたわ、敵意さえ向けなければ反応もしない事がわかったのはいいけど、あの量を還すための道を維持するのが大変だったわ。

デッカイグロテスクを還してやっと終わったと思ったら、次は病院内にいる低級たちが集まりだしたからまた長い間道を繋げて維持しなければならなかったし。

んでそれが終わったら次は清明擬きに絡まれるし、こっちは疲れてるのになにがどうなったか説明しろとか言い出すし説明したらしたで嘘だの何だの文句付けるから腹たって殴っちゃったわ。

けどこれで終わりね、あぁ疲れた…


「お疲れ様です、もうおいしくてもこういうのは受けないようにしましょう」

「えぇそうね、もう二度とテレビ出演なんてやらないわ」


病院から出て行ったらそれからがまた大変だったわ、途中かカメラがノイズしか映さなくなった照明がいきなり割れたりして番組は中止だとか。

一瞬病院の中が光ったのはなんだと聞かれたり、中でなにがあったか詳しく教えろと迫られたり、清明擬きにしつこく道の開き方を教えろと言われもしたし。

まぁ全部聞き流したけど、誰が教えるもんですか。

というか清明擬きは自分で理解しなさいよ、仮にも祓い屋でしょうが・・・


「さてと、それじゃ帰るわよ。もう用事もないし疲れたし」

「はい、わかりました」

「それじゃ、次からは呼ばないで頂戴ね」







ーーーーー





血筋、なのかしらねぇ? 妖怪を従えて巫女をやってるっていうのは・・・

まあでも、久しぶりに会えて少し嬉しかったりするわ。

無効は覚えてないだろうけれどね、でももしかしたら狐も従わせてるのかしら?

ちょっと気になるわ…


「緒方さんもお疲れ様でした」

「えぇ、お疲れ様。それでは私もここらで失礼するわ」


ふふっ、今度は本来の姿に会ってみてあげようかしら。

紅月の娘、あの人の娘がどうなってるか気になるしね。

どんな顔するか見物ね、私みたいなのがいきなり現れたら。

ー九つの尾を持つ狐が、実は親の相方だったなんて知ったらどんな反応するかしらー




あの後阿部部さんは泉の坊さんに弟子入りしました、出番はもうないです

病院内で紅月さん以外の活躍を簡単に説明


阿部部→悪霊に捕まって取り込まれそうになるも不味くて吐き出され気絶

坊さん→低級霊に破ァ!しまっくてた

皐月さん→紅月さんがどう動くか見てた


だいたいこんな感じです、真面目にやってたのは坊さんだけという…

最後にでてきたアレですが、紅月さんの霊感の高さや信頼の高さの一つです

うん、まぁその内皐月さんが再登場した時に詳しく触れると思うよ…多分

ではでは、今回はここまでということでまた次回に

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