チャーシュー麺の謎!(Missing doller riddle)
みなさんと仲のいい、お友達を2人想像してみてください。
3人で、お昼にラーメン屋さんに行ったんです。
コロナ禍で行けなかった、ずーっと行きたいと思っていた噂の名店です。
お昼時は並ぶ人が絶えなかった、うまいチャーシュー麺が売りのそんなお店。
そんで、それぞれが名物の1,000円のチャーシュー麺を注文して、3人で合計3,000円を支払いました、と。
だけど、その日はお店の10周年記念日でね?
店長がおまけをしてくれて、バイトのあんちゃんに「3人に500円返すように」って伝えたんですね。
もちろん3人には聞こえないように小声で、ですよ?
ところが、このバイトのあんちゃん、3人に500円返したんじゃ均等に分けることができないと思って、その500円から200円をふところに入れて、均等に分けることのできる300円だけを3人に返しました、と。
ようは、200円をバイトのあんちゃんがちょろまかしたんですね。
結局、戻ってきた300円は3人が割り勘をして、それぞれが支払った金額は1,000円から100円差し引いた900円ずつになり、合計すると2,700円になったんです。
ところで、この支払われた2,700円に、バイトのあんちゃんのちょろまかした200円を加えると、2,700円 + 200円 で 2,900円になるんですけれども、じゃあ元々の代金である3,000円とこの2,900円との差額の100円は、いったいどこに消えたんでしょうか?
と、こんな問題があったとしましょう。
いかがですか? おわかりになりますか?
差額(100円)は、いったいどこに消えたんでしょうね?
簡単な足し算引き算なので考えてみてね!
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どうでしょうか?
元ネタは、Missing doller riddleっていうんだけどね。
数式化するとこうじゃん?
請求)3,000 - 500 + 200 = 支払)2,700
つまり、2,700円の『支払』には、バイトにちょろまかされた200円の『請求( + 200)』がすでに含まれてるんだよね。
だから、2,700円 + 200円 =2,900円って話は、すでに計算に含まれている200円を、さらに『どこか別の次元から再調達してきて加算する』っていうおかしな話になってるんだ。
『本件とは全く関係のない場所にあるお金をごっちゃにして差額とかキモいこと言うな』っていうのが答えですね。
この問題は健常者向けですが、発達障害の人が引っかかるサリーアン課題とか、アイスクリーム屋課題とかに似てますよね。
興味のある人は調べてみてください。
二元論の話のところでも触れたけど、こういう別前提の話をごっちゃにしてるケースって多いんですよ。
みんな気付いていない(あるいは、気付いてないふりをしている)だけでね。
今回はそんなお話。




