ユニットデータ:航空機(表)
航空機ユニットの記載数値は、次のとおりになります。
表
・空戦力
・タイプ
・迎撃力
・名称
・対地攻撃力
・対艦攻撃力
・対潜力
裏
・哨戒半径
・機雷敷設能力
・練度
・機体規模+整備値
・迎撃行動半径
・攻撃行動半径
・フェリー距離
1.空戦力
空戦力とは、航空ユニットの持つ制空能力を表しており、元となった航空機の最高速度を参考に以下の基準で設定しました。
基本値:
1170+:11
1080+:10
990+:9
900+:8
810+:7
720+:6
630+:5
540+:4
450+:3
360+:2
270+:1
270-:0
運動性良:+1
運動性劣:-1
ジェット機:+2
混合動力:+1
後退翼機:+1
夜間戦闘機:-1
タイプF:+1
例を挙げますと、史実の零戦(52型で計算)は、最高速度が約560km/hなので基本値が4、運動性良の評価を与えたことで+1。さらに原則として対地/対艦任務を与えられていないタイプFのユニットとして+1の修正を加えて、空戦力6を持ちます。
同様に史実のF6Fヘルキャット(F6F-5で計算)は、最高速度が約610km/hなので基本値が4、運動性良の評価を与えたことで+1。さらに原則として対地/対艦任務を与えられていないタイプFのユニットとして+1の修正を加えて、空戦力6を持ちます。
これが史実のF4Uコルセア(F4U-4で計算)となると、最高速度が約730km/hなので基本値が6、運動性良の評価を与えたことで+1。ただし対地/対艦任務を与えられているタイプFBのユニットなので修正は受けられず、合計で空戦力7を持ちます。
この際、史実と違ってオクタン価に不足のない燃料を供給されている日本軍機は、最高速度面で若干下駄を履かせております。
陣風(史実の紫電改)や四式戦がそうで、エンジン強化の分も含めて約650km/hは出せただろうと判断して数値を算出しています。
なお、迎撃機や爆撃機など制空任務(例:爆撃機の護衛)に用いられない航空ユニットについては、空戦力を丸数字で表しています。
丸数字の空戦力は、防御時にのみ使用されます。
また、迎撃力を持たない航空ユニットの場合、丸数字の空戦力に次のような修正を加えてあります。
重防御:+2
軽防御:-1
タイプA:-1
高高度性能:+1
日本海軍艦載機:-1
タイプAおよび日本海軍艦載機の修正は、彼らがその任務において、攻撃重視のフォーメーションを採った史実に基づいています。
引き替えに、タイプAおよび日本海軍艦載機には対地/対艦攻撃面で有利な評価を与えてあります。
2.タイプ
その航空ユニットが主任務とする作戦行動を表しています。
タイプによって数値に修正が加わったり、実施可能な作戦行動に違いが出てきたりします。
タイプの種類は以下のとおりです。
戦闘機:F
戦闘爆撃機:FB
戦闘雷撃機:TF
戦闘哨戒機:FR
夜間戦闘機:NF
爆撃機:B
急降下爆撃機:DB
戦略爆撃機:SB
雷撃機:TB
ミサイル攻撃機:MB
近接支援機:A
偵察機:R
戦略偵察機:SR
哨戒爆撃機:PB
哨戒偵察機:PR
3.迎撃力
空戦力と同様の基本値で算出しますが、こちらのほうは対地/対艦任務に就いている目標のみを攻撃対象にできます。
修正に関しては、以下のとおり空戦力とは別のものを使用します。
空対空レーダー搭載:+1(タイプNFの場合のみ)
斜銃を装備:+1(タイプNFの場合のみ)
空対空ロケットを搭載:+1
ジェット機:+2
ロケット機:-3
また、一部の機体は丸数字の迎撃力を持っています。
これは防御火力による自衛能力を表しており、この数値を与えられたユニットは、自身を攻撃してきた航空ユニットを自力で撃退する可能性を持ちます。
丸数字の迎撃力は、防御火器の口径(mm)×門数×発射速度(毎分)/20000の合計値で算出します。
修正に関しては、以下のとおり空戦力とは別のものを使用します。
火器管制装置搭載:+1
4.名称
これは、その航空ユニットを主に構成する航空機の型式または正式名称を表しています。
なおアメリカ連合国の航空機に関しては、その命名基準を独自に設定してあります。
戦術戦闘機:FA
防空戦闘機:FJ
急降下爆撃機:BD
襲撃機:BB
水平爆撃機:BG
哨戒爆撃機:BQ
哨戒飛行艇:PH
という区分に設計ナンバーの数字+設計局の頭文字を組み合わせてあります。
つまりFJ9Mファーゴは、M設計局が担当した9番目の防空戦闘機設計という形式になります。
5.対地攻撃力
地上目標に対する攻撃力を表す数値です。
この数値は、搭載爆弾重量/250の平方根を基本値として導かれます。
その際、搭載する兵装の種類と攻撃手段によって搭載爆弾重量に以下の修正が掛かります。
クラスター爆弾:重量×3
緩降下爆撃:重量×2
急降下爆撃:重量×4
また、爆弾以外を攻撃手段とする際は、以下の計算式が用いられます。
対地ロケット:同時発射数×2の平方根
対戦車砲:1門に付き+2
さらに、タイプAの航空ユニットに関しては、搭載爆弾重量/50の平方根+2に計算式が変更となります。
加えて日本海軍艦載機には+1の修正を与えてあります。
先述したように、この修正は彼らが攻撃重視のフォーメーションを採ったことに由来します。
なお上記の数値は全て累積して計算されます。
もし航空ユニットがクラスター爆弾を使った急降下爆撃するのであれば、搭載爆弾重量にかかる修正は×3×4で×12。加えて対地ロケットや対戦車砲まで搭載しているのであれば、個々に算出したそれらの数値は全部合計された上で対地攻撃力として算出されます。
ADスカイレイダーを例に挙げますと、1000kg通常爆弾×1、500kg通常爆弾×2の急降下爆撃に加えて対地ロケット×12を搭載した計算で算出していますので、(4+2+2)×4の平方根
+12×2の平方根=10.55を四捨五入して、対地攻撃力11を与えてあります。
これが流星(艦載機)の場合ですと、250kgクラスター爆弾×2の急降下爆撃になりますので、2×3×4の平方根+1=5.89を四捨五入して、対地攻撃力6を与えてあります。
また爆撃照準器の性能を考慮して、水平爆撃機にのみ次の修正を最終的に加えます。
米:+1
独:+1
爆撃コンピュータを装備:+1
なお、一部の制空戦闘機ユニットには対地攻撃力1を与えてあります。
これは機銃掃射による対地攻撃を評価してのものです。
6.対艦攻撃力
艦艇に対する攻撃力を表す数値です。
対艦攻撃には、雷撃によるものと爆撃によるものがあり、それぞれ判定ルールが異なります。
まず雷撃の場合ですが、これは艦艇と同じ式で算出します。
この際、射線数は18で計算し、以下の修正を加えた上で四捨五入します。
日本海軍TB:+0.5
日本海軍艦載TB:+1
流星(艦載機)の場合、使用する四式空雷一号二型の炸薬量が300kg(0.3)で炸薬係数が1.3。
射線数を18として計算すると、0.3×1.3×18=7.02。
これに日本海軍TBと日本海軍艦載TBの修正+1.5を加えて四捨五入するので、最終的な数値は9となります。
なお天山(艦載機)は、使用する航空魚雷がより軽量な九一式三型強となりますので、炸薬量が240kg(0.24)に減少します。
このため、0.24×1.3×18=5.6に+1.5して、対艦攻撃力は7となります。
爆撃の場合は使用する対艦爆弾の重量に以下の係数を掛け、その数字の平方根で算出します。
爆弾重量(t):×9
急降下爆撃:×3
反跳爆撃:×6
空対艦ロケット:×6
誘導兵器:×9
この際、日本海軍艦載DBは+1の修正を受けます。
例を挙げますと、流星(艦載機)は500kg爆弾の急降下爆撃を行いますので、0.5×9×3の平方根で3.67。
日本海軍艦載DBなので+1の修正を加えて四捨五入し、対艦攻撃力5を獲得します。
さらに最終修正として、次のような調整を行います。
対艦攻撃力が丸数字:-3
(丸数字・誘導兵器の場合を除く)
機体が双発以上:-1
機体が水上機:-3
丸数字の対艦攻撃力とは日本海軍のグライダー滑空魚雷・桜花のようなアウトレンジ兵器のことを表しています。
連山改はこの桜花を使用していますので、桜花の炸薬量をベースとなった四式空雷一号四型と同じ420kg(0.42)として計算し、0.42×1.3×18=9.83。
これに対艦攻撃力が丸数字であることによる-3と日本海軍TBによる+0.5を加えて四捨五入し、最終的な対艦攻撃力として7が与えられます。
7.対潜力
航空ユニットが持つ対潜水艦能力を表します。
ルール上は潜水艦に対する探知判定に使用され、対潜攻撃自体には影響を及ぼしません。
対潜力は、航空ユニットを構成する航空機の質に応じて設定されます。
対潜哨戒機:6
長距離哨戒機:4
短距離哨戒機:3
対潜哨戒機とは、東海やP2Vネプチューンのような最初から対潜哨戒を主任務として設計された双発以上の大型機を表します。
また長距離哨戒機は、主として双発以上の大型機を表し、短距離哨戒機は、単発の小型機を表しています。
なお、陸上哨戒機よりも即応性に富む艦載哨戒機は、この数値を丸数字としています。
判定ルールにおいて、丸数字の対潜力は通常の対潜力とは別の数字として合計値に加算されます。
詳細は、後述する航空ルールを参照してください。
次回は裏面のデータを説明していきます。




