2020/04/27 15:47投稿 ウィルス・細菌・真菌・原虫などの病原体の違いを知らない人は意外と多いのかな?
さて、病原体となるものにはウィルス・細菌・真菌・原虫などがあります。
インフルエンザや新型コロナ、エボラやHIVなどがウイルス、ペスト、結核、梅毒、赤痢などは細菌、カンジダや水虫などが真菌、マラリア、アメーバ赤痢などが原虫ですね。
何が違うかといえば大きさなのですが、基本的にはどれも目に見える程はでかくないです。
で、ウィルスに対しては体内に入ってしまうとそれを直接殺す抗生物質のようなものは存在しないのですね。
抗ウィルス剤というのは増殖を阻害するだけですし、ワクチンは弱毒化したウィルスを体内に投与して抗体を作るものです。
細菌に対しては基本的に抗生物質があるのでそれを飲めば体内に入った細菌を殺すことができますが、細菌は薬剤耐性を獲得することがあるので抗生物質が効かなくなることもあります。
結核は世界レベルでは一年で160万人が死亡していると推定されまだまだ危険の大きな病原体でもありますし抗菌剤が効かない多剤耐性肺結核や超多剤耐性が問題となっていることから、結核が治らない病気に戻る日も近い可能性もあります。
また体内の免疫反応も細菌に対しては白血球の中の「好中球」という細胞が主体となって攻撃しますが、ウイルスに対しては主にリンパ球が攻撃します。
カンジダなどの真菌に対しては抗真菌薬がありますので治療にはそれを用いますね。
マラリアは全世界では年間2億人以上が感染し、うち44万人が死亡していると言われています。
死者の多くはインドやアフリカで抗マラリア剤はそれなりに種類があるので適切な治療を受ければ大丈夫ですけどね。
このように細菌・真菌・原虫などは体内に入っても対応する薬剤でそれを殺すことができますが、ウィルスはそうは行かないのが厄介なのですね。




