日本刀 ※
※不快な描写があります。ご注意ください。
突然日本刀で頭部を切りつけられました。
正面に立った男に、頭頂から額にかけて。
頭蓋に刀が当たる感触がします。
刃が欠けるほど強く岩に擦り付けるようなざらりとした嫌な感覚と、神経に触れ背筋が稲妻に貫かれたような強烈な衝撃の両方を同時に感じていました。
目に映るのは暗闇と火花の色。
瞼を閉じて日を見上げた時に見る、輝く黄色とオレンジ。
すぐに私は死んでしまいました。
まるで電気のコードを断ち切ったような、あっさりとした死でした。
私もおそらく日本刀を手にしていましたが、何も掠めることはありませんでした。
振ることすら、できなかったように思います。
これも私の前世なのだろうと感じました。
私は今度の生はどうやって切られて死ぬのだろうかと思いました。
そして、正確には切るのではない刺されるのだ、と漠然と思いました。
前世というのがまた子供の発想で。
そして刃物にやられること前提の死かよ……と少しうんざりします。
夢の中でもそんな実感はいらないよ!




