表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【夢日記】内側を旅しても(stray thoughts.)  作者: 遠宮 にけ ❤️ nilce
2018年の夢

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

29/138

はっか<FA:萩尾滋さんから>

夢でよく燃えますね。

 体の内側から発火(はっか)する。


 私は炭化した肋骨の内側で、生まれたてのマグマのように強烈に輝くオレンジ。

 熟した柿のように紅くとろけて、ひとかたまりになって宙に留まり、燃える。


 燃して、外側を幾ら焼き尽くしても、足りないから。

 いつまでも揺らぐ不安定な光を、灯し続けなければならないから。

 熱くて誰も近くに寄れないから。

 いつかは揺るぎなく青く輝く一等星になりたいから。

 確実にゼロになるように私を、燃やし尽くさないといけないから。

 一人それだけに全力で、でも全然足りなくて悶える。


 燃せず残り、悪しきものに転じたりなどしたくない。

 全部必ず燃やして。

 存在をかけらも残さないよう完全に。


 なのに私の吐く息は凍りつくように冷たくて、芯まで熱が届かない。


 息を吐くと薄荷(はっか)飴のように真っ白な塊がいくつも音を立てて落ちた。

 塊は落ちた先から急速に溶けて、流れる前に蒸発する。


 温度が足りない。

 とても最奥まで沁みてくれない。

 感じない。


 足りないまま垂れ落ちて、黒い染みになって汚さないで。

 失われないで。


 必ず揺るぎなく青く輝く一等星になりたいから。

 無意味で凶暴な力そのものになってしまうのは嫌。

 私はエネルギーだから。


 不純で余分な全部を抱えて、だからどうか完膚なきまでに燃やし尽くせますように。

 何一つ残さず。



あとマグマオレンジ好きですね。よくでます。



挿絵(By みてみん)

萩尾滋さんから

https://mypage.syosetu.com/831976/

有り余る力を持て余した無邪気で幼い存在。

こんなふうかも知れません。

ありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ