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推しの恋路応援前線!  作者: 赤いシャチホコ
第三章『秋』
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番外 父、暗躍

一旦番外挟ませてもらいます!

お願いします!

 私の可愛い一人娘───千波に、どうやら好きな人が出来たらしい。

 娘の熱視線を一身に受けるのは、小学校の頃からの付き合いのある与田佑君。


 恐らく、娘が恋心を抱くようになったのは中学三年の頃だ。

 元々、女の子らしく身だしなみにはしっかりと気を遣っていたが、あの時期からより一層力を入れるようになったような気がする。


 いつかは私の元を離れて別の誰かの元へ行くというのは覚悟していたが、それと同時に娘に相応しくないような相手なら「お前のような奴には娘はやらん!」とやろうと思っていた。というか、父親としての憧れですらあった。

 それがどうだ。蓋を開けてみれば、千波が惚れた佑君は中々に出来た人物であった。優しく、思いやりを持っていて、千波を支えてくれるだろうという確信めいたものがある。これでは「娘はやらん!」とは到底言えない。むしろ、代わりに「娘を貰ってくれ!」と言ってしまいそうになる。

 側から見れば、千波は何でもそつなくこなす器用な子だが、実際の所はあれで意外と足りないものが多い。だが、以前佑君が千波と二人で話しているのを見かけた時、佑君は千波のそんな部分を知ったうえでそこを補えるように振舞っているように見えたのだ。





 ある日、保護者会か何かの時に、佑君がサッカー観戦を趣味にしている事を知った。

 千波はそういったスポーツ系の趣味は持っていない。

 だが、好きな人と共通の趣味を持っている人と持っていない人では明らかに前者が有利だ。ちょっとした会話のきっかけにもなる。


 だから、私はおせっかいだと分かっていながら、娘の恋路の一助になればと思って家のテレビでサッカー観戦をするようになった。

 この動機が知られれば絶対に妻と千波の二人からものすごい軽蔑を受ける事になると予想できるので、あくまでも体裁としては職場の同僚に誘われ、まんまとハマったという事にはしてあるが。


 この効果は予想以上に大きく、初めのうちは全くと言っていいほどサッカーに興味を示さなかった千波も、最近ではサッカーの試合にしっかり目を向けていて、時にはそれについて私に話しかけてくるようになった。

 この調子ならそのうち佑君ともサッカートークができるようになるだろうと内心で笑みを浮かべていた所、つい先ほど千波から「来週佑とサッカー観に行くんだ」と報告を受けた。


 どうやら私の策はいい具合に効果を発揮しているようだ。

読んでいただきありがとうございました!


ついに千波の父親にまでフォーカスを当ててみました!

いかがだったでしょうか!

またやりたい事リストを一つ消化できました!


読んでみて少しでもいいなと思ってくれたら、感想やブックマーク、評価などいただけると嬉しいです!励みになります!

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