表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
TS爺、百合エロゲ―の世界のダンジョンに挑む  作者: 蒼井茜


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

3/54

ヤバいタイプの年下趣味

 イージス、そのスキルはとてつもない能力を持つ。

 外部からの攻撃はもちろん、有害物質……例えば毒ガスとかも弾くことができる守りに特化したスキルだ。

 設定上は空間そのものを断絶させて盾にしているとかなんとか……。

 ゲームでは着物を着ていたから敏捷性は低く、基本的にタンク、仲間を護る盾役だった。

 だがこれが現実となったのならもっと悪用ができると思う。

 そして何より、命というキャラクターは魔法を使うのに必須の魔力量こそ中堅だが、回復速度は常軌を逸している。

 具体的に言えば最大威力の大魔法をぶっ放して2ターン待てば魔力全回復、もう一発ぶっ放せる。

 更に他のキャラクターがゲーム内時間でおよそ1時間、だいたい60歩歩いて半分と少し回復という程度だが、命は3分で全回復する。

 無尽蔵の魔力生成器として扱えるのだ。

 これで完全に腹は決まった。

 孤児院に送られたら、そのまま流れで研究所送りだ。

 権力者に守ってもらうしかない。


「あらためて、よろしくお願いします。姉さん」


「キュンッ」


 んん? なんか妙な声が聞こえた気がしたが……。


「姉さん……ふふ、いい響きだわ……ねぇ、お姉ちゃんと呼んでみない?」


「えと、その、おねえ、ちゃん?」


「あぁ! いいわ! お姉さまとかも素敵だけど小さい子のたどたどしい口調で呼ばれるお姉ちゃん! そしていずれ成長して姉さんと呼ばれるようになるまでの過程と恥じらい! これだけでご飯十杯は行けるわ!」


 ……そういえば俺が知ってる蓮野、年下趣味だったな。

 それも可愛い物に目がなく、ゲーム内イベントで主人公が百合に目覚めるきっかけにもなるキャラだ。


「そ、それで姉さんは……」


「んん?」


「……お姉ちゃんはこの後どうする?」


「そうねぇ……少なくともお爺さまは敵を作りすぎたし、今回スラムをそっちのけにしていたツケもあるから辞任は確定でしょう。国から直々に言い渡されるよりはだいぶマシだけど、同時に私も皇特府への就職は難しくなったわね。いっそ教師でも……」


 さて、どうするべきか。

 俺が今原作準拠で話を進めようとしている。

 もちろん貞操の危機は極力避けるべきだが世界がそれを許してくれるとは思えない。

 となると、この女を放置するのはリスキー。

 なにより今なら特府への就職を自ら蹴ったという扱いにもできる。

 案外邪教徒と手を組む爺さんも穏便な老後を楽しめるかもしれないとなれば……うん、やはりそれが一番だろう。


「このまま大学に進学して、教員免許を取得してから考えればいいんじゃね?」


「なるほど、4年もたてば今よりはマシな状況になっている可能性もある。その間に使えそうな資格を片っ端から取得してからでも遅くは無さそうね」


 軌道修正というか、それに近い状況に合持ち込めた。

 少なくとも教師という立場になれば主人公相手のラッキースケベディープキスからの胸揉みくらいは起こせる。

 後は俺が知っている限り……というか、覚えている限りの情報を駆使してそういう状況に持ち込まれるのを避ければいい。

 とりあえず音楽室には極力立ち入らなければ……いや、そもそも主人公と違う学校に通えばいい。


「あ、ちなみに月神家は代々天照学院に通うのが通例だから勉強も頑張ってね」


 糞が!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ