表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/41

主従関係を得ました

本日2話目!!

ここまでは確実に書きたかった!!

 ・・・・リッチである彼女の主になることを里宇(りう)が提案し、受け入れられたのでならばさっそくと、彼女は棚から小箱を出してきた。


「それは?」

「こういう時のためにというか、機会があれば使ってみようかと思っていたものです」


 小箱を開けてみると、中には綺麗なハンコのようなものが入っていた。


「これにちょっと血を垂らしてください。ああ、その持ち手にある小さな穴の中にです」

「血を?」


 とりあえず、針をもらって指に軽く差し、血を出してその穴の中に垂らした。


 すると、一瞬その印鑑はぽうっと光って・・・



 すぅっと浮かんだかと思うと、そのまま里宇の身体に溶けるかのように入った。


「うおっ!?」

「大丈夫です。今のは魔物使いとなるために必要な魔道具(マジックアイテム)・・・・『契約印(コントラクトスタンプ)』です。血を垂らして認証させ、その持ち主の中に入ることで魔物使いになることができる道具ですよ。持っていたのは偶然友人がくれた時があって、使う機会がなくて棚の中に入れていたんですよね」

「その友人は?」

「300年前のですからね。確定してあの世へ逝っているでしょう」


 とにもかくにも、結構すごいような道具だとか。


・・・・良いのかこんなものもらって。


「さてと、これでめでたく里宇さんは魔物使いになることができます。ですが、それは契約のようなものなので、いくつか注意してほしいことがあるんですよ」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「魔物使いの注意事項」

・主は「魔物使い」、使えることになったモンスターは「従魔」と呼ばれることになる。


・主従契約、魔物契約などと呼ばれるが、「従魔化契約」という言葉が一般的である。


・モンスターと契約を結び、主従関係になることができるのだが、心の底から互いに合意しないと成立しない。強制的なモノや、他人と契約しているモンスターとはできない。


・従魔とするには、合意も必要であるが「名前」が一番需要。一生その名前で呼ぶことになるので、きちんと名付けをして納得してもらわないといけない。過去に「あああああ」なんて適当な名前を付けた者の末路は悲惨なモノであった。


・強制的な命令ができるわけではないので、従魔が主を殺めてしまう事がある。


・従魔に出来るモンスターの数は理論上何体でも可能。ただし、主の素質によって制限がかかる。そもそも魔物使いになるための道具は普通に売られてもいるが、結局は使う人次第という事になる。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「・・・・っと、その他まだ細かい事項がありますが、今のところこの程度でいいでしょう」

「その過去に変な名前を付けた人が気になるんだが・・・・・」


 一体何を思って付けたのだろうか。どう考えても異界人のような気しかしない・・・・




 とにもかくにも、従魔化契約である。


「互いの合意はいいとして・・・・・あとは私に名前を付けて、それを私が納得できれば完了です」

「名前ね・・・」



 そういえば、名前を言っていなかったと里宇は思い出した。


 リッチの彼女の人間時は名前がきちんとあった。

 

 けれども、モンスターとなってからは・・・名前は捨てたも同然らしいので名乗っていないのだとか。


 つけられる名前を楽しみにしているかのように、キラキラした目で彼女は待つ。


「名前名前・・・」


 

 半透明の身体を持ち、実体もあって触れられるリッチの彼女にふさわしい名前。


 生涯その名を持つことになるのだから、しっかりしたものにしたい。


・・・・キラキラネームはないな。中二病感あふれるのも後で後悔するだろうし、シンプルかつ分かりやすい名前・・・。




(半透明・・・キラキラした美女・・・透明と言えば密集すれば白く見えそう・・・白か。半透明な体は水のようにも露のようにも・・・)


 そこで、里宇は思いついた。


 ただ思いついただけだが・・・それでいて、なぜか一番しっくりくるかのような名前だ。



「よし、思いついた」

「どんな名前でしょうか?」

「清らかな聖なる()色のような心で、朝日を反射して美しく輝く、雨上がりの蜘蛛の濡れた葉につく()みたいな透き通り具合から・・・・『白露(はくろ)』として、『ハクロ』という名前はどうかな?」

「『ハクロ』・・・・うん良いですね。なんか懐かしいような感じもしますし、良いでしょう!!」


 名前を付けられて、リッチの彼女・・・・ハクロはその名前を気に入ったようである。


「こちらも了承したので、後は軽くどこかふれてください」

「それじゃ、肩に触れるぞ」


 ぽんっと軽く肩に触れると・・・・そのふれた個所に魔法陣のようなものが浮かび上がり、ハクロの方には何か小さな魔法陣そのままのようなものが付いた。


「これで従魔契約完了です!これからよろしくお願いいたしますね里宇さん!」


 にこやかに言う彼女の笑顔は、眩しくきれいなように里宇は思えたのであった・・・・・



さてと、やっとこの話の軸となる二人に名前がはっきりしたよ。

ちなみに名前の方は、今作からきちんとその元を言うようにしました。

今までのシリーズだと、はっきりしていないところがあったからね・・・・

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ