意外だった
本日2話目!!
早々にして……
デレンセン武器屋でミミックが飛び出てきて、どの目的はどうやら里宇の従魔になることのようであった……
「自分から従魔にってパターンあるのかよ」
「あるようですが……まさか早々後輩が増えるとは」
目の前で早く早くとせかすかのようにパカパカとふたを開け閉めするミミック。
しかし、この武器屋の壁を破壊しているからして……修理代とかを責任として出されそうである。
そして、野次馬も多く集まってきており……
「なんだなんだこの騒ぎは!!」
案の定、このサバンの街の衛兵たちがやってきました。
そして、里宇たちは連行されました。
「……なるほど、つまりそこのミミックが自ら動いていたという事か」
「はい、そう言う事です」
「私たちは何も悪くありません!」
詰所にて、事の経緯を里宇たちは衛兵たちに話した。ミミックは別室に連れていかれ、そして武器屋の授業員やその主人も事情聴取のために別室に連れていかれたようである。
「いやいや、別に責めてもいないさ。というかそのミミックには実は感謝すべきことがあるのだ!!」
「「へ?」」
てっきり何か罰則でも喰らわされるのかと思っていた里宇たちは、その衛兵のにこやかな笑顔にあっけにとられた。
……衛兵の笑顔には理由があった。
ミミックをつい一緒に連行してしまったが、よくよく考えれば相手はまだ主もいない野生のモンスターのようなものである。
だが、余りにもおとなしく従ってきたのでついうっかりそのまま連れてきてしまったのだ。
そして別室にて、ミミックはなにやら自身の体の中から書類を出してきたのである。
その書類は……
「何と驚くべきことに、あの評判のよかった武器屋が脱税をしていたんだよ!!しかも、ちょっと不正とかも見つかってしょっ引けるんだ!!」
まさかの証拠書類の山だったそうだ。
どうやら最初に里宇が武器屋で聞いた悲鳴……あれはどうやら不正書類を整理していた人がミミックにふっ飛ばされてそれらすべてを飲み込まれていたらしい。
そしてその証拠の山をミミックが提出することによってお手柄となったようなのである。
ただ後先を考えずに、きちんと先の事を考えて行動をしていたらしいミミックに、里宇とハクロはぽかんと驚くのであった。
「そして無罪放免で出られたけどさ……」
「まさかのミミックが待ち構えているとは」
カタカタカタと、笑うかのように体を震わせるミミック。
どうやら通常のミミックよりもかなり賢いようで、状況もきちんと把握できるモンスターである。
そして……里宇の従魔になりたいのもその本能的なものに導かれてのものだったらしい。
「武器屋で武器を手に入れそこなったけど、まさかのミミックが従魔になりたいようだし良いよね?」
「いいですよ。そのおかげで私たちはおとがめなしだったんですからね!!」
通常であれば、壁の修理費なども請求されていたかもしれないが……ミミックの機転のおかげでまさかの無罪放免。
従魔になることも構わないし、きちんと契約を結ぶことに里宇はした。
「ミミックだから……」
名前を付けるのだが、ここで考えたのはミミックの耐久性がすごいという情報である。
「その耐久性能がすごいそうだから、耐久と考えて硬さ、硬さと言えばダイヤモンドから……『金剛石』からとって『コンゴウ』でどうだ!」
そのままに近いかもしれないけど、これはこれでいいかもしれない。
名前を挙げると、ミミックは了承したかのように箱のふたを開け閉めして喜んでいるようであった。
そして、その鍵穴に位置しそうな部分にぽんっと軽く触れると、そこに魔法陣が出て契約が結ばれたことを証明したのであった。
異世界早々、二体目の従魔を得たぜ!!
「ところで、冒険者登録は?」
「あ、忘れてた」
ハクロのその一言で、従魔を新たに得た高揚感を忘れ、元々の目的を里宇は思い出すのであった。
次回ようやくギルドに行きます。ここまで長いなぁ。
ミミックのコンゴウ……その者についての詳しい紹介も次回にしようかな?




