まずは武器を先に…得たかった
「○○た」
という感じにサブタイトルを統一してきたかな。
翌日、里宇達は宿から出ると、まずは昨日話していた武器の購入に向かうことにした。
「このサバンの街にはギルドもあるようだけど…先に身の安全のために護身の武器が欲しいんだよな」
「今の残金は銀貨1枚、小銀貨4枚ですからね。そこそこのモノなら買えるかもしれません」
とりあえず宿の主人に聞いてみたところ、快くこの街の中でも評判のいいらしい武器屋の場所を教えてもらったのでそこで購入を決めた。
「ここか、『デレンセン武器屋』…でかいなぁ」
「ナイフにボウガン、棍棒、戦闘斧などいろいろありますね」
なんというか、こういうところって実際に見てみるとちょっとうずうずするな。中二病時代は振り返りたくもないけど、こういう武器とかは男ならちょっとあこがれるだろう。
…まぁ、扱えるかどうかがまず問題だけどね。金もだけどね。
店内に入ると、物凄い量の武器が置いてあった。
武器屋というよりも武器庫と言った方が良さそうな気がするが…
「なかなか値が張るな…金貨3枚とか今の所持金オーバーじゃん」
「借金は避けたいですしね」
うん、正直言ってやっぱ現実は厳しかった。
しかも店内にある武器とかって結構立派なものが多くて、むしろ扱えるのかが不安になった。
「そもそもできればナイフとか手軽な武器が欲しいんだよな…」
里宇の場合、魔物使いとなっているが出来るだけハクロの負担を減らしたいと考えている。
一応そこそこの武術とかはあるので、それに補える程度の軽めの武器が欲しいのだが…この武器屋、目立つ武器が欲しいのか重量級なものが多いのだ。
ハンマー、戦闘斧、大剣、大弓、ガントレット、ガン〇ムハンマー…あれ?最後の奴って何か違うような?
「物騒な見た目はいいけど、破壊力ばかりでお手軽なのがないのが辛いな…」
「先に冒険者登録をギルドにしに行ったほうが良いですかね?」
そう里宇たちが考えていた矢先であった。
ドゴゥゥゥゥゥン!!
「ぎゃぁぁぁぁぁ!?」
「!?」
突然店が少し揺れたかと思おうと、何やら叫び声が聞こえた。
「今の声は?」
「音の方じゃなくて声ですか!?」
ハクロにツッコミを入れられてたけど、それはまあいい。
今考えるべきなのは謎の振動と音…壁をぶち破ったらあんな音になるんじゃ?
ビキッツ…バキッツ…
そう里宇が考えたとき、店内の彼らの目の間にある壁にひびが走った。
(あ、これなんか飛び出してくるパターンだ)
そうとっさに里宇は判断し、ハクロと共に一歩後ずさる。
そしてその数秒後、予想通り壁が爆発四散し、そこから何かが姿を現すのであった…
武器屋ですからね。
何があるのかはわからない。
ただ一つ言えることは、この武器屋の主多分ロマンあふれるような大型の武器が好きだという事であろう。




