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お金についての話をいたしました

サブタイトル通り、ちょっとこの世界の貨幣基準紹介。

訂正が入るかもしれません。

…サバンの街に里宇(りう)たちはたどり着いたのはいいのだが、ここで問題が起きた。


「そういえば、宿とかってとれるのかな?」

「お金がありませんよね」


 よくよく考えてみれば、無一文である。


 お金がない=野宿という手段にしか出来なさそうである。



「まずはお金を稼ぐことからか…」

「何かを売るというのが手っ取り早いんですけどね」



 手持ちにあるとすれば、道中でハクロの魔法の試し打ちの犠牲になって倒してきたモンスターの魔石が5個ある。



 

 この世界、モンスターからは素材が獲得できるのだが、それ以外にもその心臓にあたる部分から魔石というモノが取れるのだ。


 そして、その魔石は様々な魔道具(マジックアイテム)の材料になったりするようで、一応買い取る機関があるらしい。


 小さいからお手軽にポケットに入れているけど、こういう荷物の持ち運び手段も必要である。








「ふむ…この質だと銀貨3枚かな」


 魔石を買い取ってくれる機関はそのままの名称で魔石屋と呼ばれるらしく、何処の村や町にも一件は確実にあるようで、このサバンの街での魔石屋に里宇たちは売りに来た。


「銀貨3枚・・・適正な値段かな」

「多分そうですよ。300年以上前の通貨基準とは変わっていないようです」


 一応、ハクロに尋ねてみたところ適切な値段のようである。


 この世界の通貨基準だが、銅貨、銀貨、金貨が大雑把にあって、そこから細かく分けられているようである。


 だいたいをハクロの話などからも換算してみると…


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

『貨幣の日本円換算』

小銅貨1枚=一円

銅貨1枚=十円

大銅貨1枚=百円

小銀貨1枚=千円

銀貨1枚=五千円

小金貨1枚=一万円

金貨1枚=十万円

大金貨1枚=百万円

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 大銀貨がないのが気になるが、これは理由があって、かつてはきちんと存在していたそうなのだが、金貨と混同しやすくなったがゆえに廃止されてしまった悲しい貨幣だとか。


 ただし、一時的には流通していたので、大銀貨=金貨と扱う事もあるらしい。今ではめったに見ない貨幣でもあるので、一部に収集癖のあるマニアがいるのだとか。



 ややこしいような、めんどくさいような…何でこんなことにしたのだろうか。そしてそういう貨幣を収集するようなマニアとかがいるのか。



 まぁ、今回手に入ったのは銀貨3枚…日本円にして1万5千円ほど。


 この世界の物価とかはやや安めのようで、これだけでもそこまで不自由になるほどではないようだ。




「今後の方針固めをきちんと話すためにも、まずは宿を取ったほうが良いな」

「そうしたほうが良いでしょう。ですがこの世は弱肉強食でして、悪質なところもあるの気を付けなければいけません」


 なんでも、宿によっては法外な宿泊費を請求するところがあったり、こっそり眠り薬でも仕込んで寝ている女性客に…とか言うようなやばいモノがあるそうな。


 すごい物騒である。








 とにもかくにも、道行く通行人の人達に尋ねてみて、おすすめの宿屋にたどり着いて、そこに宿泊をすることにした。



「サバンの街でそこそこ繁盛している『ウミガメの宿』ていうけど…海近いっけ?」

「地形変動が起きていなければ、ここから徒歩で数カ月はかかるかと…」


 滅茶苦茶遠いのに、なぜウミガメの名前がこの宿名になっているのだろうか。


「っと、同じ部屋にしたけどモンスターでも泊めてくれるんだな」

「従魔なので、主と一緒にという事で了承してくれましたからね」


 とりあえず1泊の予定で宿泊費が2人合わせて…いや、ハクロの場合は従魔なので人には数えずモンスターという扱いで一人と一体で銀貨1枚と小銀貨1枚…変換して6千円ほど。結構安い方なのかな?


 おかげで残金が9千円…銀貨1枚、小銀貨4枚である。



「このままだと、ここにはあと1泊しか宿泊できないし…どこかで金を稼がないといけないな」

「この先生活してゆくにも、まずはお金ですからね」


 お金を稼ぐ手段としては、どこかにアルバイトのように働くことや、もしくは…


「『冒険者』って職業に就くのもいいのかもな」

「ですが、面倒な規則とかもありますよ」


 異世界の王道、冒険者という職業に就くことである。


 ただし、冒険者になるための登録はギルドというところへ赴かねばいけないのだが、今の状態だと確定してからまれる可能性が高い。


 従魔…よく見れば結構な美人を連れてだし、絶対に絡んでくる奴らがいるだろうからね。


「とすれば、自衛手段が欲しいかもな。武術もあるけど、やっぱり武器とかもほしいかも」

「私がいますけど?」

「ハクロは従魔だからね。頼りっぱなしというのもなぁ」


 ハクロの魔法は結構いい援護になるのだが、ハクロばかりに戦闘を任せるわけにもいかないし、自分からも前に出たほうが良いだろう。



「…よし、明日宿を出たら武器を残金で買いに行こう。その後に、冒険者登録ができるギルドへ向かおうか」

「ギルドはこの街にあるらしいですからね。まずはきちんと身の回りを整えましょうか」


 当面の事を話し合い、決まったらすぐに里宇たちは眠りにつくのであった。




金を稼ぐには苦労がつきものである。

異世界転移して、いきなりチートで大儲けとかはそう都合よくいかないものなのだ・・・・・

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