事の始まりである
新たな魔物使いシリーズです!!
俺の名前は鈴木里宇。
15歳のどこにでもいるような健全な男子高校生であり、今日ものんびりとした高校生活を送れると思っていたんだけど・・・・・
「へいへいへいそこの兄ちゃん!!」
「金とか持っていなさそうだが、身ぐるみ全部よこしな!!」
「俺っちたちの言う事を聞かなければ、少々痛い目に遭ってもらうぜ!!」
「・・・・なんだこの状況」
そう里宇はつぶやいた。
お昼休み、学校の屋上で弁当でも食べようと階段を上り、足を踏み外して落ちた瞬間・・・・・・
気がついたらなぜかこのガラの悪いおっさん3人組に絡まれてました。
うん、話してもわけわからねぇな。しかも弁当消えて所持しているのが今来ている学生服だけだぞ。
「あぁん!?黙ってねぇでおとなしくしやがれこの野郎!!」
と、ガラの悪いおっさんたちが殴り掛かって来た。
5分後。
「「「すいませんでしたぁぁぁぁぁ!!」」」
目の前でぼっこぼこになってたんこぶもできたおっさんたちが土下座していた。
うん、返り討ちにいたしましたよ。
いやー、何処にでもいる男子高校生って言うけど、中二病だった時期があるからねー。
あれは完全な黒歴史なんだけど・・・・・当時、最強になってやろうかと思って徹底的に武道極めてました。
でも、大会とかにもなんか出場するように言われたりしたけど、その時には中二病が直って恥ずかしくなってやめていたんだよね。
でも、身体は覚えているのか喧嘩とかは全く負けなかったんだよ。そのためこんなおっさんたち程度では負けません。
「おおう・・・俺っちの自慢の剣がバッキリと折られるなんて・・・」
「拳でこの固い鎧を貫通するって・・・・ひでぇというかどれだけの・・・」
「魔法も使ったのに、はたいてなかったかのようにされたんだぞ・・・」
おっさんたち涙目。
うん、極めすぎているんだよね。見かけは普通の男子高校生で筋肉のつき方も普通のはずなんだけど・・・何でか見た目以上に力が出るというのが不思議なところ。
そして返り討ちにしているうちに気が付いたけど、炎の玉を出してくるおっさんがいたんだよな。
危なかったから奪った剣ではたくかのようにしてどうにかなったが・・・・今のこの状況で大体予想できることがある。
「なぁ、質問してもいいか?」
「は、はい!!」
「なんでも答えますから!!」
「命だけはご勘弁おぉぉぅ!!」
・・・・そこまでおびえなくてもいいんだけどな。いや、やり過ぎた感はあるが。
おっさんたちにいろいろ教えてもらった結果、決定的にわかったことがある。
ここ…日本、いや地球でもないようだ。
どうやらよく小説やアニメなどである・・・・剣と魔法のある異世界とやららしい、
ただ、そこそこ科学も発達しているようなので、完全な異世界というわけでもないそうな。
「それで魔法とかもあったわけか・・・・」
「へい!!あっしは低級クラスの魔法しか使えませんが!!」
魔法を使ってきたおっさん、物凄くびくっとしたぞ。
低級クラス・・・一番下の魔法で誰にでも使えるほどやさしい魔法なんだとか。
となるともっと上の魔法もあるのか?どこかで使えるようになれないかな・・・?
まぁ、とりあえずおっさんたちに人がいるらしい町とか村の場所を教えてもらうことにした。
何がどういうわけで俺はこの世界に来たのか。
なんでこういうことになっているのか。
元の世界には・・・・・戻らなくてもいいかな?うん、高校生活するよりもこっちで過ごしている方が楽だしね。
現代っ子ではない。サバイバル知識もあるし、中二病時代の経験もあるから多分大丈夫だろう。
とにもかくにも、今後どうするか考えながら、里宇は適当になすがままに生きてみようかと思ったのであった。
そうそうぼっこぼこにされた盗賊のおっさん3人。
また後で出番は・・・・・あるのかなぁ?
今日はあと2話ほど投稿予定です。




