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兄妹だって、愛があるんだから大丈夫ですよね!  作者: ひなた
変化だって、成長なんだから仕方ないですよね!
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 普段から夏海は明るい子だけれど、こうやってステージに上がっているときは明るいというだけじゃなくて、その中で見え方とかもきちんと計算し尽くしている、プロフェッショナルだ。

 何を言っても何をしても夏海が拾って盛り上げてくれるという信頼があったから、安心してリラックスしていられたんだと思う。

「ゆっきーおめでとう!!」「冬樹くーん!!」「ハピバお兄ちゃーん!!」

 客席から聞こえてくる温かい声に泣きそうになるのを堪えられたのも、隣に夏海がいてくれたおかげだ。

「そして、お兄ちゃんが存分にその歌唱力を披露しちゃってる歌なんですけど、なんとなんと! 今! お兄ちゃんが生歌を聴かせてくれるそうです! CDは誰もが数万枚は買っていると思いますが、生歌はまた違うに決まっていますし、一足先に聴けるんですから歓喜ですね!!」

 一通り誕生日の流れが終わって俺のCDの発売記念イベントの方に話が移って行っていたのだが、いきなり夏海がそんなことを叫び出す。

 そんなことは台本には書いていないものだから、なんてところをサプライズにしているのかと俺は動揺が止まらなかった。それはサプライズするにしても見ている方々にサプライズにすることであって、歌う側である俺には絶対に知らせておくべきだ。

 夏海の「歓喜ですね!!」という叫びさえ掻き消すくらいにありがたいことに歓喜してくれている? ようなので、今更もう否定するようなことも出来ない。

「ほらほらお兄ちゃん! 一フレーズだけでも十分ですから、その歌声を響かせちゃってくださいよ!」

 トークだってステージ上では恥ずかしくて緊張して、夏海がいなかったら圧し潰されて逃げ出しちゃっていただろうに、この場で一人で歌えだなんて正直無理だ。

 歌わなければならない空気であることは感じている。

 それにCDを発売すると言っているのに、人前で歌うのは恥ずかしいだなんて言っていられない。

「あ、夏海が今勝手に言い出したことなので、音源があるかどうかは……。というか、お願いしちゃうのも待たせちゃうのも悪いので、お兄ちゃんアカペラで響かせちゃってくださいよ。そっちの方が皆だって嬉しいでしょうし」

「は? アカペラ? いやいやいやいやいやいやいやいや」

 それはさすがにと全力で否定したのだけれど、それで逃れられるような空気じゃない。

 いやいやいやいやいやいやいやいや、一人でここでアカペラってそれはないでしょ。

「聴きたいですよね?」

 更に俺の逃げ道を塞ごうと夏海は客席へとマイクを向ける。

「「「聴きたーーい!!!!」

「それはズルいって!」

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