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性転換転生『♀→♂』したけど、女の子が好きなので女子ハーレム作りたい!!──最強の変態癖主人公と守護者たちの世界征服物語──  作者: 飯屋クウ
第五章 聖なる九将

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第73話 続・ペータン教

 ペータン教本部では、今日も定例会が行われた。信者たちの熱狂染みた歓声は、絶えず地下空洞に響いている。次なるリーダーを決める話し合いも、定例会後にいつも通り開催された。


 勿論、()()()()()も参加している。



「ふむ、皆の者、集まったか?」

「クルシュア殿がまだ来ていませんね」

「そういえば、今しがた興奮出血で倒れたのはクルシュア殿ではなかったですか?」

「本当か!?それが誠ならば、リーダー枠から外す他無いな。リーダーは毅然(きぜん)としてほしいからな。毎回鼻血を出していたら、ユエさま・ムウさまの御召し物が汚れるというものだ。皆もそう思うだろう?」

「だなー」

「……リーダーは神の御側(おそば)へと行ける存在。羨ましさはあるが、それ相応の素質も必要だからな。我々の選別も重要だ。またお怒りになられたら困るからな」



 そう言うのはマーブル、創設者〈最初の3人〉の一人。


 ハモンドとはまた別の性格(タイプ)の人間で、非能力者、知恵を武器にする男だ。


 またマーブルは、夢有(ムウ)唯壊(ユエ)の大量虐殺を己の眼で確認してはいない。


 夢有が巨人になるのを知っているのは、北部戦争の概要を伝え聞いたのと、戦争国家ネルフェールが征服された際の情報とを照らし合わせ、正解を導き出したからだ。頭の回転は、ペータン教の中で随一だが、彼が次世代のリーダーになろうとしないのは、もう一人の創設者を危惧しているからである。


 その者は、ノートンと言う名前で、3人の中では一番背が低く小心者且つ、物静かな性格(タイプ)の人間だ。


 紹介しなければ、創設者とは思われない。自分の事は殆ど喋らないのだ。無論、ペータン教信者として、幼児体型トークには良く参加する。


 しかし、それ以外は話そうとしない。生い立ちも年齢も家族についても、マーブルは知らない。ベラベラと喋る必要性もないのだが、マーブルにしてみれば、時折何を考えているか分からないくらいに恐怖を覚えるのだ。ブツブツと明後日の方向を向いて独り言を発している時だってある。


 このリーダー決めだって、『あー』とか『そうだなー』としか言わない。


 誰でもできる相槌(あいづち)しかしない。


 だからといって、創設者を会議から外すという無下な行為もできない。マーブルが立候補しないのは、何か問題が起きても内輪で解決できるようにするためだ。半端ない仕事量や責任のあるリーダーでは抑止力になることはできないのだ。



「では、クルシュア殿抜きで話を進めよう」

「だな」

「……最終的に絞った候補者は、私とノートンを除いた、ここにいる3名となったわけだが、今の時点で辞退する者はいるかね?」



 これに、恐る恐る手を挙げようとしていたのはジューーンだ。


 気づいたマーブルは、すぐにジューーンを引き連れては他の者と距離をとる。



「何をしておられるジューーン殿!?」

「いや、だが……」

「この前申したであろう?これは()()()()()だと!」


「こちらは了承してないぞ」

「それでもだ。我々ペータン教を導く神の使者は、ジューーン殿をおいて他にない!」


「恐れ多い、俺には無理だ。マーブル殿が適任さ」

「それが無理なのは以前説明したではないか」



 以前にマーブルはジューーンと密会している。候補者4名の内、2名がジューーンを適任者と推していることを。クルシュアだけは、断固として首を縦に振らず、自分こそがと揺るがなかったのだが、今回の失態で枠を外すことができた。ノートンの所為で立候補できないことも説明済み。ジューーンにやってもらうしかないのだ。


 対してジューーンは、変装してはいるがジュンであり、早乙女純であり、征服王だ。


 ペータン教が崇める神は守護者の夢有と唯壊、創造主のジュンが彼女たちの使者になれるはずがない。


 気付かれでもしたら一巻の終わりだ。男の身体でジュンとして接する内は、清純な主従の関係でありたいのだ。 


 女体化できれば話は別だが、このまま正体がバレでもしたら、自分たちを他の守護者より贔屓してくれていると思われ、恋心を抱かれてしまう恐れがある。女同士、百合恋を推奨するジュンにとっては手痛い。男女の恋愛に発展することだけは、絶対に阻止しなければならない。


 万が一の方法として、記憶消去ができなくもない。


 但し、消去は危険性が伴う。


 前回、ヤンとミズキに使った時は丁度魂魄を注入する段階で、且つ改造人間のようなもので問題はなかったが、紅蓮(グレン)は違う。


 様々な魂の欠片を凝縮して完成させた1つの魂を身に宿す者が守護者という存在だ。その魂が繊細で精密、かなりの情報量を有しているのは想像に(かた)くない。


 ましてや、消去には黒の捕食者を使用する。


 彼らが、()()()()()のだ。


 半自動(オート)で自我を持つ彼らがだ。


 元は彼らも()()()()()()()()()だったから仕方のないことだが、命令無視しないとはいえ、予定よりも多くの情報を喰ってしまっていたら元も子もない。


 紅蓮が紅蓮で無くなってしまうのは論外。


 それは他の守護者にしてみてもそう、せっかく創った彼女たちを壊したいとは思わない。使用には注意が伴う技。使用後も注意が必要な技。ここ最近、様子を見に行くのは、アフターケア。要するに、記憶消去は最終手段足り得ないのだ。



(だから私は、今のこの同好会(サークル)気分でいたいのよ。神の使者?断固反対ね。ここで観察するのが、この宗教の醍醐味なのよ)



 そうは言っても、使者(リーダー)は必要。


 マーブルも折れ下がる気は全くない。


 神も使者(パシリ)を必要としているからだ。


 会議は平衡状態て、今回も進まなかったが、神が指定した日にちまで、もう幾ばくかしかない。多数決による投票日も間近に迫る。

 


(ううぅ、その日だけ休むのはダメかしら?()け者にされて……出入り禁止になったら困るものね。まっ簡単に入れるけど、そういう話じゃないってところよね……さて、どうしよう)




 ジューーンが、覚悟する日はそう遠くない───かもしれない。





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