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性転換転生『♀→♂』したけど、女の子が好きなので女子ハーレム作りたい!!──最強の変態癖主人公と守護者たちの世界征服物語──  作者: 飯屋クウ
第三章 砂漠の姫

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第38話 いざ、ジルタフへ

 翌日、ジュンは昨日の出来事を思い出していた。海に落ちてしまった後のことをだ。


 守護者含め、誰も(おぼ)れたりはしないし、人工呼吸をする機会もない。では何故、何度も思い返しているかというと───




「水色……」



 そう、唯壊(ユエ)の下着が脳裏に焼き付いているからだ。


 水に濡れた服からは下着が透けて見えていた。恥じらう姿も鮮明に記憶している。貧乳だったとしても、その仕草は可愛らしく悶絶もの。


 幼女体型の二人にジルタフ行きを見送られたあとも、胸打つ鼓動は収まらない。



(ああぁ……いい!昨日はシャッターチャンス盛り沢山だったわ。機器(カメラ)が無いから記憶するしかないけど、私なら問題ない。守護者のエロ情報は決して失わないわ)



 政治の取り決めは忘れても、欲求関連は忘れないのがモットー。変態極まっており、いつか全員で海水浴も良いかもしれないと想像さえする。


 その実現のためには、始めてしまった世界征服を終わらせることが必要ではあるが、早急に全てというのには無理がある。


 ジュンもそれは承知で、周辺国の平定・征服くらいは早めに終わらせたいと思っていた矢先、砂漠地帯のジルタフ国とは、戦わずして友好を結んだとの情報が入った。


 今向かっているのは紅蓮(グレン)月華(ツキカ)が休む宿場、友好を結ぶに至った経緯(いきさつ)などの報告を受けるためである。



「お待ちしておりました」



 二人は丁寧に膝をついて出迎えるも、ここは宿、仰々(ぎょうぎょう)しいのは必要ない。


 ましてや豪華な椅子や机もない普通レベルの内装に、威厳ぶった態度も相応しくない。ここはいつも通りの会話が無難となるも、寡黙設定のジュンがべらべらと喋り、根掘り葉掘り聞くのも変。


 したがって簡潔に報告するよう頼むのが正解(ベスト)であり、指名された紅蓮は要点を押さえつつ、大まかに話し始める。




「まず、お話しの前に零より国名改称の件、聞いております。ルクツレムハ征服国、誕生おめでとうございます」

「うむ」



(礼節は不要と言ったばかりなのに、紅蓮はいつも通りね。(レイ)も相変わらずの伝達速度だし、どうやって伝えているのかしら?)



 誰かを使って早馬を走らせているのかもと思ったジュンは、一瞬グラウスの顔を思い浮かべる。



(彼が(やつ)れてるのは、その所為(せい)かもしれないわね。この前はあまり喋れなかったし、また近い内に様子を見に行ってもいいかも。アリサちゃんに悪影響及ばすかもしれないし……、それに人材の流出だけは防がないと──うんうん、私の未来のハーレムライフのためにもね!)



 などと考えを巡らせていると、紅蓮の報告は既に始まっており、半分以上を聞き逃す。やってしまった感は出さずに、聞いていた素振りを見せるため、頷くこと数回。なんとなくではあるが、ジルタフの王や姫、友好条約についての単語(ワード)は聞こえた。



(政治的な部分は紅蓮に任せましょう。その方がいいわ。私が交渉の場に出ようとすると空回りするのか、何故か上手くいかないのよねぇ)



「──報告は以上となります。抜け無くお伝えしたつもりですが、不備があれば訂正しますので、気遣いなく仰ってください」



 政治に疎いジュンは純粋に、あの疑問だけをぶつける。



「月華が同行を嫌がったのは?」



 名を呼ばれ、痛い所を突かれたと思った月華は、身体をビクッと震わせる。更には、黙秘状態で赤面している。それを見ていた紅蓮の溜め息は意外にも深い。



「大した理由ではありません。この者は()()()()()()()()だけですよ」

「は?」

「ちょっ、紅蓮!言わないでよ!」

「はぁ…、私はジュン様の質問に答えただけに過ぎないが?そもそもだが月華、貴様の言う紫外線とやらを、我々守護者が気にする必要はないだろう?」

「そ・お・だ・け・ど!!ボクは気にするの!」

「ま、まぁ無敵ではないからな」

「そうなんです!だからジュン様、日焼け止めクリームを作れる守護者を新たに創ってください!」

「……」



 守護者は誰一人として無敵には創られていない。これは間違いない。ダメージは受けるし、場合によっては出血する。


 精神が(むしば)めば、裏切り行為をする可能性だってあるかもしれない。


 無敵設定にすれば、そのような事態は起こり得ないが、そうしなかったのは、感情を持って欲しいと思うからだ。


 機械(ロボット)とでは、ハーレムライフはできない。


 彼女達は欲を満たすだけの()()()()()ではないのだ。



「れ、(レイ)に聞いておこう」

「それでも構いません!お願いします!」

「……」




 月華が肌荒れを気にしてしまうのは、他の守護者よりも女子感が高い設定になっているからだ。


 しかし確かに、紅蓮の言うように、紫外線を気にする必要性も無い。ただ全く気にする必要が無いというわけでもない。


 それは創造時の、()()()()()()が関係するのだが───




「──確か、手付かずの研究所に、守護者を配置するんですよね!美肌クリーム作ったら、真っ先にボクが使いますので実験台役は任せてください!」

「うっ……」



(気が早すぎわよ。構想案はあるけど、予定はまだ先、もう少し落ち着かないと、せめて周辺国を征服しないことには無理でしょうね)



「……追々な」

「待ってます!」

「うっ……」



 月華の(まなこ)は純粋に輝いている。


 紅蓮から『ジュン様に迷惑かけすぎだ!』と、一喝されながらもだ。



「あとで指導します」

「う、む」



 こればかりはジュンも否定しない。


 守護者同士に身分の差は無いため、『頼む』とも『任せる』とも言えないので、了承だけに留まる。



「他に気にかかることはございませんか?」

「いや……」



(私の気になることと言えば女の子に関わることだけなのよねぇ。だから、ここのお姫様が気になるけど、率直に言うのは変だから──)



「この国の王族はどうだ?」

「可もなく不可もなく、どこにでもいる普通の王だったかと」


「姫とやらは?」

「普通です」


「普通か」

「はい」



 秒で話が終わる。


 紅蓮は真面目に正確に伝えているに過ぎないが、ジュンの───いや早乙女純の質問の答えにはなっていない。



(そういうのじゃないのよねぇ。まっ、こればっかりは自分の目で確かめる方が早いわよね。守護者にはなり得ないけど、アリサちゃんやエリカちゃんのような候補(キープ)は幾つあってもいいもの)



「──っと、関連して言い忘れていたことが1つございました。恐らくは、AかS程度だと思いますが、王女には護衛か付き人……当人同士は友人と申していましたが、強い能力者が1名おりました。世理(セリ)の世界観測で感知していた強者は、その者で間違いないかと思います」

「ほぅ」


「この国の王に挨拶させますか?」

「うむ」


「承知しました。向こうとの段取りは私が進めておきますので、ジュン様はお休みください」

「ああ」



 紅蓮の計らいにより、休息を取るジュン。


 自動治癒(オートキュア)する身体には不要な発言かもしれないが、それを言うのは野暮。当人たちは理解しているし、これは単なる礼節、主従の関係が良好な証。


 おかげで、フカフカの枕でなくとも、ぐっすり眠れたジュンだったが、翌朝の目覚めは最悪となる。


 理由は、枕元に置いてあった零からの(ふみ)


 商国シンディの征服と王城半壊の知らせは、遂に彼女たちの創造主へと届いてしまったのだ。





作品を読んでいただきありがとうございます。

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