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性転換転生『♀→♂』したけど、女の子が好きなので女子ハーレム作りたい!!──最強の変態癖主人公と守護者たちの世界征服物語──  作者: 飯屋クウ
第九章 ギルテという男

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第147話 合成獣 VS 月華 & 式

 圧倒的数的不利。雑魚兵と言えど、肉体強化された者達が絶えず追ってくる。


 【DS園】へと向かっているのは月華(ツキカ)(シキ)死軍ゾンビでない以上、触れること厭わないが、当たり前のように時間稼ぎに使われている。殺されて造作ない兵は死軍と同等、ただの肉壁。


 “半自動治癒(オートキュア)”で疲労回復する守護者たちにとって、無理解な行為ではあるが不必要な行為ではない。


 刻一刻と【DS園】は破壊されていく。



 ドガンッ!!



 監視塔通り過ぎ、園を囲う壁に大穴開けて直通させる。自分たちで造り上げたなど、最早関係ない。


 敵への最適最短直結経路。


 地割れ、瓦礫、火だってなんのその。阻む物は飛び越え、蹴り上げ、(みち)を作る。



「いた!!」



 立ち止まる先、破壊行為繰り返すのは人外の怪獣。式を超える背丈の上、背中の骨は隆起し、肌は紺碧色をより黒くした色合い、十数本の牙に太い腕と脚、爪は鋭利に尖る。瞳は魚類に近い。



「ギョア?」


「ハハッ、いいねぇオモロそうだ」

「皮膚は硬そう、かも?」

「問題ねぇ!!俺の敵じゃねーよ」

「あっちょっ───式!」



 問答無用の先制攻撃。



「おっとォ?」



 ガキンッ、と金属音。月華の読み通りに皮膚は硬く、肉を断つのは不可。



「上がダメなら横ならどうだ?」



 太刀の回転斬り。


 が、これも胴に阻まれる。



「ヒュゥ、硬いなこりゃ」

「だから言ったじゃん、てか連携は?ジュン様にも言われたよね!?」


「そうだっけか?ん〜忘れた。なら、そっちが合わせろよな」

「はぁ、いいよ。式は好きなように戦って、ボクが合わせるから」



 劇薬を服用した赤眼の者達も最短経路でやって来る。つまりは彼らを撃退しつつ、硬い皮膚持つ怪獣を倒さねばならないのだ。



「能力、“全我全俺(アイム・シキ)”発動だ!」

「能力、“組み込み武術(コンボスター)”発動します!」







◇◆◇◆◇◆







 守護者二人と怪獣一体の戦いは、直ぐに決着しない。


 硬い皮膚が原因でも、赤眼の雑兵が原因でもない。長い尾攻撃も難攻不落であるが最大の問題はそこではない。


 攻略の糸口掴めないのは────



「ッ……おもっ……!」

「今度は重力!?」



 相手が能力を有しているから。


 急な環境変化に空間が揺れ平衡感覚が失われるも、古城の鍛錬場で日々経験している月華は、重力層から難無く抜け出す。



「なッ──!?」

「危ない!!」



 間一髪、顔面踏み付けを逃れたのは()()()()()()()のお陰。僅かな隙間が生まれたことで回避成功。


 式の変わりに踏まれた赤眼の兵、首から上はひしゃげ、指令なき身体が痙攣している。更には、踏まれたそこら一帯が腐蝕し始めている。予期せぬ能力は他にもあるということだ。



「───っと、つまり全部で何個だ?」

「操作と重力と腐蝕………今の所、3つだね。顔や身体もよく見るとツギハギぽい感じだから、怪獣よりは〈合成獣〉の方が的確かも」


「それくらい、オレでも分からぁ。要は全部で何個なんだっての?」

「そんなのボクが解るわけないじゃん」


「ちっ、使えねーな」

「ハァ!?ボクは式に合わせてる身なんだから、分析はそっちでやってよね」


「オレが分かるわけねーだろ」

「知ってる、あーもう!来るよ!」



 炎と水が付加された打撃を華麗に躱す。



「4つ目か」

「札を使っているあたり、少しは知性があるみたい」



 未完成の合成獣キメラは、4つの能力を保持している。


 マコトの“死屍累々(デッド・アーミー)”、ニシミヤライトの“重力(グラビティ・)操作(コントロール)”、ゾビィーの“腐蝕死群(コープス)”、カイの“付加師(エンチャンター)”。




「───だが、能力は自分のモノに成りきれてない感じだな」

「だね」



 先の戦いで能力をコピーする能力者が存在した以上、その実態は報告書伝えで、全守護者に共有されている。コピー能力者を相手したのは、式・夢有(ムウ)という組み合わせで、言語化の難しい二人だったのだが、遠目から(ケイ)が観察していたこともあり、文書として成立した。


 『これで貸し1つニャンよ』の言葉で犬猫の喧嘩がおっぱじまったのは言うまでもない。


 話は戻るが、ギルテ側の判明している能力も再共有された。茶会襲撃含め、これまでの数々の戦いにおいて、ギルテに与する者達が関わっていると結論付いたためだ。


 要するに、マコトの“死屍累々(デッド・アーミー)”も、カイの“付加師(エンチャンター)”も、式と月華の二人は知っている。


 赤眼の後続部隊が奇襲かけずに、合成獣の傍へと駆け寄るのは、元より操作対象だったことを意味する。


 がしかし、先程の赤眼兵は自分勝手に動いてしまった挙げ句、踏み潰され腐蝕も交わり粉々になってしまった。肉壁とは言っても、これは明らかな命令違反。マコトの能力を十分に扱えてない証拠たりうる。



 付け入る隙はある。但し、打開策にはならない。


 何故なら────




 キィン!!ドガッ!!



「ちっ……」

「くぅ……」



 想定以上に皮膚が硬いのだ。素早さは当然のように遅く、攻撃力は高いが突出していないのに、防御力は極めて高い。オマケに4種の能力を有しているときている。


 式のパワーを持ってしても崩れない。殺傷能力の低い攻撃技の月華なら尚更だ。


 現状は詰み。


 だからこそ連携し、攻略の糸口を見つける必要がある。


 この場に智将がいれば容易いが、猪突猛進の勇将ばかり。


 しかし、諦めムードには決してならない。創造主ジュンの采配を理解しようとしているのもあるが、単純に彼女ら二人は諦めが悪い。良く言えば、負けず嫌い。




「ゼッテー斬る!」

「必ず一本取るよ!」




〈弱すぎず、強すぎない〉二人組、燃やすのは熱き闘志。








作品を読んでいただきありがとうございます。

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