第112話 幼女化の醍醐味
マコトの死軍、混合薬による死軍、殺戮集団【六根】、合計十万の兵力が一ヶ所に集中砲火する。
狙いは組織【S】と呼ばれる征服王の一派。人が波となって押し寄せる。
雪崩。
死して尚、死体は自然の壁となる。要塞はそう簡単に崩れない。
だが牙城に穴は空く。それが守護者という存在だ。
(あっ、あっ、あっ……)
砂が舞い、水が逆流し、火柱が上がり、斬り刻まれる。
元民間人と知っても、お構い無し。普通の兵同様に死を与える。
中には死因不明のまま倒れ行く者達もいる。
(いぃ、あっ、これいいかもっ……)
なだれ込む波を捌くのは、零・博・紅蓮・ヤン・ミズキ、そして征服王であり彼女たちの創造主であるジュン。
夢有は式に連れられ別方向へ、型は随分前に逸れている。
「紅蓮、こちらに──」
「渡せ!」
(ああぁぁん、ナイスキャッチね)
守護者は各々、各個撃破して行く。積み上がる死体。ゾビィーの能力効果で死して尚、這い上がろうとする肉塊は焼き尽くすまである。
「ふん、造作もない」
「ミズキ、そっち行ったよ」
「了解!」
「ヤン!」
「なんだい?」
「落とせば死罪だぞ」
「そりゃまた重要任務だね──っと」
(ひゃん!豪快ぃ!!)
敵の数は多い。触れることのできない敵もいれば、能力者もいる、統率が取れているのも多少なりと厄介だ。
だが、守護者の敵ではない。訓練無しに息の合った戦い振りを魅せる。
「ミズキ、ほら──」
「きゃっ……もぅ!ヤン、攻撃最中は危険です!私を死罪にさせる気ですか!?」
(ああぁぁ、芳しいぃ香りぃ)
「すまないね」
「謝って済むなら──って、次来ます!」
だからといって、死軍も留まりはしない。この場の誰もが理解している。それゆえ、本当の意味で倒すべきは操者もしくは幹部勢、守護者たちも移動し始める。
「ヤンとミズキを連れて、ここより東側に行きます」
紅蓮は、式が疾走って行った方向とは真逆を攻めると言っている。
「了解だよ。じゃ、それ……」
「あっ、はい」
(あっ……)
ボヨォォンという表現は正しく、フカフカな寝具みたく沈み込む。
(柔らかい……)
「受け止めたばかりですが、私も移動します──零」
(定位置に戻っちゃったわ。旅行は終わり……ね)
「向こうは任せましたよ。ジュン様と私は、このままこの場で応戦します」
ジュンが熱望した女体化は、幼女化という非なるものだった。
しかし、幼女化の醍醐味はいくらでもある。
その1つがこれ。
抱擁、抱っこ、おんぶ、抱き締め、抱き上げ。
男のジュンでは成し得なかった。女同士だから気兼ねなく振る舞える。躊躇する者はいない。無論、本当に幼児だからという理由だけで大事にされているかもしれない。今のままでは百合ハーレムは成立したとは言えないかもしれない。
でも、それでいい。特に今は、可能性の残ってる内は現状の在り方を良しとしているのだ。
(ほふぅ、これがFカップの温もり……)
男の時は、時々あったかどうかだ。
夢有や唯壊はよく抱きついていたが、A以上の豊乳との弄れは少なかった。
月華などとの組手ぐらいでしか悶絶時間は発動しなかった。
そう考えれば、幼女化も悪くないのである。
(柔らかいぃ……)
触れてもとやかく言われない。
(香りがいぃ……)
顔を埋めても問題なし。
(おいし……)
咥える………のは、流石に変と思われるためにしない。
戦場で現を抜かし過ぎるのは不適切だ。
「ジュン様、大丈夫ですか?」
「バッチグーよ。さっ、このまま蹂躙しましょ」
「畏まりました」
鋼糸で斬り刻むために揺れる。
糸の振動は伝わる。
躍動はジュンの気持ちを高揚させる。
「ヤリまくるわよ!」
欲求がダダ漏れることで、黒の捕食者も顕にさせてしまっていた。
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