禁術で呼んだ“理想の相手”は、人型魔獣の執着愛でした

孤独な魔術師エレノアは、亡き師匠が遺した魔術書の中で
「召喚獣に関する禁術」を見つけてしまう。

人見知りで、友人も恋も縁遠い彼女が
半ば自嘲混じりに口にした願い――
「こんな私を、愛してくれる存在がいたら」

その想いに応えるように現れたのは、
深紅の瞳を持つ人型の召喚獣 ルベル。

拙い言葉遣い。だが異様なほど真っ直ぐで、
過剰なまでにエレノアだけを見つめる存在。

彼は学ぶ。
人の感情を。
愛という概念を。
そして――執着を。

「欲しいと言われたら、壊れる覚悟はある？」
「…名前を呼ばれるたび、理性が削れる」
「…煽ってるとしか、思えない」

守るために生まれ、離れないために存在し、選ばれ続けることを望む獣。

それはやがて、
甘く、逃げ場のない愛へと変わっていく。

「…そんな顔、俺にしか見せないでほしい」

禁術がもたらす代償と、召喚獣の歪んだ献身。
救いなのか、破滅なのか――
その境界線は、あまりにも曖昧だった。

これは、禁術で呼んだ“理想の相手”に、
人生ごと愛されてしまった魔術師の物語。

「触れられる前から、もう逃げられない。」

※本作はヤンデレ要素を含みます。
※甘さの裏に、重く深い執着があります。
※読み進むに連れ、もう手遅れになります。