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禁術で呼んだ“理想の相手”は、人型魔獣の執着愛でした  作者: ChaCha


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夕食のあとの静かな時間

「片付けは、俺がする」


夕食後、ルベルが立ち上がった。


いつも以上に丁寧で、

食器を持つ手も慎重だった。


私が何か言う前に、

彼は淡い声で続ける。


「……エレノアは、休んで。

……お風呂、行ってきていい」


(気を遣ってくれてる……

さっきの“近づきすぎ”の反省もしてるんだろうな)


「じゃあ……お言葉に甘えて。

お風呂、行ってきますね」


ルベルが小さく頷くのを確認して、

私はバスルームへ向かった。


湯気が広がり、

お湯に浸かると、

今日一日の出来事が思い返される。


魔力の練習。

繋いだ線。

揺れた魔力。

半歩の距離。

止まったルベル。


(……どれも、胸がざわざわする)


お湯の中で胸を押さえた。


その頃、

キッチンではルベルが静かに食器を洗っている。


ふと漏れる小さな独り言。


「……エレノア……

無事で……よかった……」


(揺れても、近づいても、

エレノアが笑ってくれたら……

それだけでいい)


彼の指先は、

まるで宝物を扱うみたいに皿を洗っていた。


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